元銀座ママのメンタルビジネスコーチに聞く「共生の時代」にNo.1になる秘訣 白川佳果氏

仕事で結果を出して成功する人に、特徴や傾向はあるのでしょうか? 事業内容や実務能力だけでなく、人柄や他者への振る舞いといった「人間力」がビジネスマンとしての成功に大きく関わってくることは、皆さんもお気付きのことでしょう。ただこうした人間力の定義は曖昧で明文化されにくく、具体的に何を実践することで培われるのかは分かり難いものです。

今回はメンタルビジネスコーチの白川佳果(よしか)さんに、「伸びていく人」と「没落していく人」の人間力や習慣の違いなどをテーマに話を伺いました。白川さんは外語大にて英語教員免許を取得した後、アメリカ人弁護士の秘書、外資系OLなどを経験する中で、会社組織の中で歯車として生きることに疑問を感じ、「決められたレールではなく自分らしく生きたい」という思いが強まったことから銀座の高級クラブにて勤務しNo.1まで登りつめた経験をお持ちです。

その後クラブのママに抜擢され、顧客満足と売上アップの両立を追及しながら、各界の著名人など3,000人以上の富裕層をリピーターとし、クラブは不況下でも価格を下げずに繁盛店として経営を続けます。そこで多くの経営者や起業家から相談を受けていた白川さんは、人と組織の魅力を引き出し可能性を開くことをミッションとした会社を設立。銀座を引退後もメンタルビジネスコーチとして、事業主、起業家、セールスパーソンに対し、ビジネスにおける心理的障害を取り除きながら「伝わる」「売れる」「濃いファンと繋がる」をテーマとした支援をしています。

白川さんはママ時代からコーチングの勉強をしながら、時には一晩で一千万円単位の金額を使う事業家などの顧客を相手にクラブでたくさんの「人」を見てきた方です。その中には、既に成功している実業家もいれば、これから伸びていくと思われる起業家、逆に事業の経営状態が芳しくなくなり没落していく人、またはそこから復活を遂げる人など、様々な人がいて、白川さんはそれぞれの特徴や傾向を分析しています。

また、白川さんが当時学んでいたコーチングとは人材育成やマネジメントの手法の1つで、コーチングをする人とコーチングの受け手の間で双方向型のコミュニケーションを通して行われるものです。コーチングはただ一方的に「教える」ということをせず、コーチが「問いかける」「聞く」という対話によって受け手の回答を引き出します。この回答の中で、受け手が持っている考えや気付きが明らかになり、抱えている問題点を自覚したり自発的な解決を導き出すことにつながるというものです。

銀座時代から接客の際の会話にコーチングの技術を活かしていた白川さんは、その効果を実感されていたといいます。数々の一流ビジネスマンと向き合ってきたご経験は、セールスパーソンだけでなく人材育成を手掛ける人にとっても大変貴重なものばかりですので、ぜひ参考にして頂ければと思います。

◎白川佳果氏プロフィール

 

元銀座のクラブママ、ビジネス&メンタルコーチ。
幼少期から両親の厳しい教育を受け、「生きるとは何か」を考える。外語大にて英語教員免許を取得後、弁護士秘書、外資系OLを経験。会社組織の中で歯車として生きることに疑問を感じ、「決められたレールではなく自分らしく生きたい」という想いが強まり銀座の高級クラブにて勤務。
その後、No.1からママに抜擢され、顧客満足と売上UPの両立を追及しながら、各界の著名人など3000人以上の富裕層をリピーターとし、不況下でも価格を下げずに繁盛店に。経営者、起業家からも多くの相談を受け、人と組織のらしさ、魅力を引き出し可能性を開くことをミッションとした会社設立。銀座引退後も、事業主、起業家、セールスパーソンに対し、ビジネスにおける心理的障害を取り除きながら、本質的な魅力や価値を引き出し、「伝わる」「売れる」「濃いファンと繋がる」支援をしている。

第1章 「銀座」の仕組みに学ぶ

この記事を読まれている方の中には、銀座に立ち並ぶ高級クラブの仕組みをご存知の方もいるかもしれませんが、今回のスピーカーである白川さんのお話をより深く理解するために、まず銀座の高級クラブの顧客対応の方法や労働形態などを具体的に伺いました。

◎銀座の高級クラブは「永久指名制」

女性ホステスとお酒を飲み会話を楽しむ店であっても、いわゆるキャバクラと高級クラブには大きな相違点があり、そのひとつが永久指名制というシステム。なんとも重みのある永久指名制という言葉ですが、1人の担当ホステスが決まったら、その顧客が仮に他のホステスを気に入ったとしても、会計した金額は担当ホステスに入る仕組みです。ホステス側はこうした担当顧客が増えてくると、店側と「月○○円のノルマ以上の売り上げを出したら、プラス分は給与に乗せる」といった契約を交わします。

更にそこからステップアップすると、パーセンテージで契約したり、最高で店とホステスで売上を折半という状態になるのです。あくまでクラブは「箱」として場所を提供し、その中で働くホステスの女性たちは個人事業主ということになります。ただ、ホステスの女性も最初は時給や日給で雇用される形態からスタートしています。

◎顧客を「選ぶ」必要性

このシステムは生命保険業界と似ていますが、クラブではホステスが顧客の売掛金に責任を持ち、債権回収も担当します。つまり、顧客から入金がなければ、担当ホステスが肩代わりして店側に払わなくてはならないということです。保険業界であれば営業マンが代金回収の責任を負いますが、もし入金がなかった場合もただ契約が流れたということになるため、銀座のクラブのホステスは生命保険営業マンよりリスクの高い仕事といえるでしょう。白川さんはこれを「お客様を見極めないと、自分が大変なことになってしまう」と説明し、売上だけ追っていると、不良債権でマイナスになるなどトラブルも生じかねないと言います。

そのため当然ながら、リスク回避のために顧客を選ぶ必要性も生じてきます。白川さんの場合は、長くコンスタントな計画に基づいて仕事をしている顧客と、いわゆる「一発屋」のビジネスをしている顧客とを分けて考える視点を持っていました。前者によって月々や年間の売上の基礎を手堅く作り、後者を上積み分として捉えることで数字を生み出していったそうです。これはどのような仕事にも通じることかもしれません。

なお、銀座のクラブオーナーであるママたちの年収は生命保険業界のトップセールスマン並みですが、クラブで働く人は顧客の債権回収のリスクも負うので、その真剣勝負のために相手を見る目を養わなくてはいけません。それが銀座という世界なのです。

◎銀座のママのライフスタイル

白川さんから伺った銀座のママ時代のライフスタイルは、驚くことに保険営業マンと近い部分がありました。まず朝は9時に起床し、顧客との話題作りのために新聞やテレビのニュースに目を通すところから始まります。日によっては、前日までに来店した顧客の情報をリスト化し、挨拶の手紙やEメールを出し、マーケティングの一環としてメルマガを出していたこともありました。

信頼関係を築くために、顧客が経営する会社に実際に足を運んで挨拶回りをすることもあったといいます。スタッフが車を出し、相手の会社の様子を見聞きしながら、社長だけでなく秘書も取り込むといったことを心がけていたそうです。高級クラブのママというと和装のイメージですが、白川さんは和服は目立ちすぎるため会社員のようなスーツに身を包み、時に女性がオフィスを訪れることを避けた方が良い場合はあらかじめ電話をした上で男性スタッフが代わりに行くという配慮もしていました。

そのように日中を過ごした後、夕方にはジムでのトレーニングやエステなどの自分磨きに時間を使い、コーチングの勉強も併行。身支度を整えながら顧客に営業電話をかけ、専門の美容院で髪などをセットして店に出勤するか事前に同伴をします。白川さんは原則として毎日同伴をすると心がけており、それにより店の経営状態は良好に保たれていたそうです。

◎ライフタイムバリューを重視する経営

夜は午後6時や7時頃から同伴、8時半か9時頃に顧客と共に入店。クラブにはキャバクラのような同伴チャージというものがなく、白川さんによると「お客様との距離感も違う」ということです。その日、その時ごとにチャージが発生するキャバクラと異なり「銀座は、会社として、人として、長くお付き合いをして頂く場所。ライフタイムバリューを大事にする」ことを重要視していたといいます。お酒を飲んで楽しく騒ぐ人もいるそうですが、いずれも長きに渡る関係だからこそ良い状況も深刻な状況も知っているため、顧客にとっては説明をしなくても話が通じる快適な場所になるのです。

特に会社や事業を率いるリーダーにとって、「あそこに行くと話ができる」という場所は貴重な存在で、中には店の常連だった経営者から代変わりし、そのご子息が顧客になることもあったそうです。
店は深夜12〜1時でクローズし、日によってはアフターで食事やカラオケに行き、就寝は午前3時前後。店での実働は4時間程度ですがその前後の時間もマーケティング活動に使っています。銀座の典型的なイメージである昼夜逆転の生活ではなく、顧客の日常と同じく朝起きて夜眠るという白川さんのライフスタイルは印象的でした。

◎銀座のママの年収は?

白川さん曰く、銀座のママの収入は、年収1千万クラスの外資系サラリーマンよりも上。ただし支出も多く、一般的なサラリーマンの収入と同程度の金額を洋服や着物、顧客への贈り物などに使うといいます。
毎日美しく最高の状態に身なりを整え、ブランドショップなどで買い物をする銀座の暮らしは、白川さんにとって、高級ブランドのデザイン、センス、マーケティング手法など多くのことを学ぶ機会になったそうです。

第2章 コーチングによるエンパワーメント

◎接客にコーチングを取り入れる

銀座で通算12年働いたという白川さんは、クラブでのママとしての接客にコーチングの技術を取り入れていました。その動機とは、「お客様をエンパワーメントしたい、力づけたい」というものでした。

コーチングは対話において質問をすることで、相手の中に眠っている回答を引き出します。白川さんは銀座のクラブのママという立場で、相手(顧客)の幼少期にできた思い込み、信条、あるいは原動力になっているものを、会話形式で聞き出すことで当人が言語化するようにもっていきました。言葉で「だから自分は○○をしたいのだ」というところまで引き出すと、当人は自分がその仕事をしている理由などに深く納得したりします。これまで当人が意識していなかったことを、言語化して初めて気付くに至ったということです。

人は、他者から指摘されたことよりも自分自身で気付いたことの方がより「気付き」が深いもの。白川さんがコーチングを応用した対話を相手に知られずに行うことで、実際に変わっていった人もいるそうです。既にある程度の成功を収めている人もいれば、起業して間もない顧客がこうした時間を経て業績を伸ばして世界に進出したりメディアを賑わせたりすることもあったといいます。

◎伸びていく人、落ちていく人、復活する人

銀座時代を通してコーチングを取り入れた接客をしていても、変わる人もいれば変わらない人もいたと白川さん。彼女が見た「これから伸びていく人」には、ある特徴があったといいます。それは、会話の中で前向きな言葉を使うということ。経営にあたっていれば様々なトラブルも起こるはずですが、彼らはそれすらも前向きに学びとして捉えていたそうです。

それと対照的に、クラブに来なくなるなど明らかに「没落してしまった人」は、意固地で、他人からのアドバイスに耳を貸さないのではと思わせるところがある人。「夜寝ないで頑張っている自分は偉いと思っているなど、悪い意味で頑固」で、生活や仕事のペースに緩急を付けることが上手くない印象だったそうです。

説教されることを好まないであろうそのタイプの人に対し、白川さんは「例えばこんな人がいてね」などと本人に言うようにではない伝え方を選ぶことで、その人の人生に良い気付きを与えるアプローチを取っていました。

また、一度没落しても復活してくる人もいます。そのタイプは「絶対にこれをやってやろう」という志のある人や、人に可愛がられている人だったそうです。良くない状況の時にもそれを素直にさらけ出すことができ、格好付けずに助けを求められる人は、再び勢いを盛り返してきたと白川さんは言います。特に男性の場合、男性に弱みを見せることが苦手な場合が多いからこそ銀座のママという存在に助けられたのかもしれません。

第3章 受け入れられる人間力と習慣

◎銀座で「モテる」条件とは?

銀座のクラブがハイクラスな場所であることは言うまでもありませんが、その顧客の中には一晩で数千万円という単位の金額を使って伝説のような存在になる人もいます。数百万円でも十分に注目に値しますが、そんな環境の中で「モテる」ためには何が必要なのでしょうか。

白川さんからモテる条件として出たのは「女の子に優しいこと」という、意外にも平凡な回答でした。クラブの女性は、どんなにお金を使ってくれる顧客であっても、途方もないわがままを言ったり精神的なストレスを与える人には、その場だけご機嫌を取ろうという気持ちになりがちだと言います。しかし使う金額に関係なく、モテるのは誰もが話をしたくなるような、懐が深く人間力の高い人なのです。
また、いわゆる「人間ができている」ような謙虚な人も女性から人気です。どんな高い地位や立場にいても、他人から何かを学び感謝する姿勢を持ち、決して傲慢でない人柄は、実社会と同じく銀座でも多くの人に受け入れられるので、お金が本質ではないと白川さんは言います。

◎癒しのためのサードプレイスとして

銀座に足を運ぶ人は、職場とも家庭とも違う第3の場所、サードプレイスとしての癒しを求めてやってきます。白川さんの分析によると、訪れる人は「1人で飲みたい派」と「絶対に1人では飲みたくない派」に分かれ、後者は自分の業績や成果を自慢することで承認欲求を満たしているようです。誰もが持っている承認欲求は、満たされることでストレス解消にもつながります。

更に、銀座で飲むという行動は克己心やモチベーションにもなります。店で言葉を交わすことのない顧客同士が「あの人もまだここで飲んでいるな。自分もここで飲み続けるためにもっと頑張ろう」と、銀座のクラブにいることのステータスを意識し合うのだといいます。

白川さんは要望に応じてそんな人同士を結びつけることもしており、店でビジネスがつながっていくこともあったそうです。これも銀座のクラブの価値として、意義のあることでしょう。

第4章 独り勝ちではなく、共生の時代

◎銀座の経験をビジネスの知恵として

3〜4年前に銀座を後にした白川さんは、現在はビジネスメンタルコーチとして個人事業主や店舗ビジネスなどのサポートをしています。銀座時代の「形のないものを売る」という経験は、「どのように相手の気持ちを読み、押し売りではなく、ご自分のために気持ち良く買って頂くか」というテーマとしてクライアントに還元されています。

また、情報の聞き出し方やアフターフォロー、リピーターの増やし方の指南にも銀座での経験が役立っているようです。現在のクライアントの男女比は半々ということですが、銀座時代には主に男性客を対象としたビジネスを経営しつつ店で働く女性を率いていたため、女性との対話では共感を重視するといった方法も身に付けていました。

◎No.1の自分らしさで成功する

幼い頃から読書が好きで大学時代に外国語を学んだ白川さんは、クライアントの能力を引き出したり、業績を上げたりする他に、その人の伝えたいものを形にしたいという強い思いを持っています。その思いを実現する手段の一環として、ポッドキャストで「魅力とビジネスをプロデュースする 元銀座ママ白川佳果の No.1になる人の秘訣」を放送しているそうです。

肉食系なタイトルのポッドキャストと思いきや、白川さんは「No.1と言っても、独り勝ちしようということではありません」と説明します。今は皆で共に生きる「共生の時代」だからこそ、自分の使命、自分らしさといったものを際立たせて人の役に立つために何をすべきか、という視点を重んじているといいます。

他人を蹴落としたり出し抜いたりして戦うのでなく、他人と上手に関係を築きながら、そして社会に対して良いもの提供しながら、より稼げる方法を提案する。これは白川さんが銀座のクラブや様々な経験から学び得てきたものであると同時に、白川さん自身のビジネスで実践し結果を出してきたセオリーでもあります。

この世界は、行動した者の勝ちです。これを読んでいる皆さんが「伸びている人」の特徴や習慣から学びを得てビジネスを発展させ、成功していく、あるいは銀座でモテる、その全ては行動の結果としてもたらされます。皆さんのそんな成功をイメージしつつ、この記事を終えたいと思います。

投稿者

この記事を書いた人

【仕事のプロを育てるプロ】 コンテンツプロデューサー。人脈術と交渉術の専門家。

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