「図解 テレビに学ぶ 伝える技術」(天野暢子)話が噛み合わないお客さんを口説く方法

今回は、「図解 テレビに学ぶ 中学生にもわかるように伝える技術」をテキストに、「コミュニケーション」について考えていきます。

話が噛み合わないお客さんを口説く方法〜決断・判断時の3タイプ

 もしあなたが保険営業マン、または対面でお客さんを相手にするようなスタイルの営業をされている方であれば、こんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。

いつも通りプレゼンテーションをしている、お客様とコミュニケーションをとっているにもかかわらず、どうにもお客さんと話しが噛み合わない、腑に落ちているように見えない。そして最終的には契約に至らない・・・こんな経験をされたことがある方も少なくないのではないかと思います。どうしてそういうことが起きるのかということを考えていこうと思います。

保険というのは、目に見えない商品で、遠い将来の約束だったり、安心を売っているものになりますから、大変売るのは難しいですよね。例えば同じ高額商品でも、家とか車に比べて、ショールームもなければ試乗ができるわけでもないので、なかなか良さ、価値を伝えていくのは非常に高度なコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力が必要であることは、言うまでもありません。

このプレゼンテーションの能力でいくと、すごく参考にしたい媒体があるんですが、それがテレビです。もちろん皆さんご覧になったことがあると思うんですけど。そこで今日は、この「テレビに学ぶ伝える技術」を紹介しながら、このコミュニケーション、どうして話が噛み合わないお客さんがいるのか考えていこうと思います。

このテレビというのは、見せる、聞かせる、体験させる、理解させるということに優れた媒体です。それを研究し尽くしているものなので、ここから皆さんのプレゼンテーションに関する能力が向上するような情報を出していこうと思います。

お客さんには、理解、もしくは決断、判断をするときに、何を基準でそれをするかというので、タイプが3つに分かれます。実はそこが話が噛み合わない原因です。この3つのタイプはどういうものか。先ほどのプレゼンテーションの話でもありましたけど、
見せることによって理解が深まって判断をする人。
聞かせることによって理解が深まる、決断をする人。
体感することによって理解が深まる、決断をする人。
この3つのタイプがあります。
もう少し分かりやすく言うと、「視覚で判断する人」「聴覚で判断する人」「体感覚で判断する」、この3つに分かれるということです。

具体的にお話をしていきます。視覚タイプ・聴覚タイプ・体感タイプ、この3つは、もう別の人種だと思ってください。人種が違うので言語も違うんですよね。なので、視覚タイプの人が聴覚タイプの人に、視覚タイプの言葉で語りかけても聴覚タイプの人には響かないということなんです。なので話が噛み合わなかったり、いつも通りにプレゼンテーションしているのに伝わらないということが起こるわけです。

特徴を見ていこうと思います。これは英語で言うと分かりやすいので例えてみます。
英語で「分かった・理解した」ことを言う場合、いくつか表現があります。これは、視覚タイプ・聴覚タイプ・体感タイプで明確に分かれます。

視覚タイプの方は、”I see.”
聴覚タイプの方は、“I understand.”
体感タイプの方は、“I got.”

視覚タイプの方たちはイメージ(=ゴール志向)得られるもの、成果物に対してイメージを湧かせて、それに関してありありとイメージができればOK。「それは私にとってメリットがあるから買いましょう」という決断を下します。そのため、例えばイメージを沢山説明しなくてはいけないので、早口だったり、1つのセンテンスが長いという特徴があります。なので、こういった特徴を元に、お客さんが視覚タイプかどうかを見極めてください。

聴覚タイプの方は、数字、ロジカルシンキングの方がいます。プロセス思考とも言います。保険であれば、具体的にいくら払って、いくらもらえるのか。積み立てのタイプだったら、返戻率はいくつかというのを、数字で明確に理解をロジカルにしていくと分かりやすいです。あと聴覚のタイプなので、擬音をよく使います。それを参考に見分けてください。

最後体感覚の方は直感で決めます。「あ、これいいな」と思ったら決めます。なので、例えば長い説明だったりイメージというのもあまり必要がありません。体感覚の方は直感が合わなければ決断をしませんので、そこを見分けるポイントにしてもらえればと思います。

まずそのために必要なのが、自分がどのタイプなのかということを見極めてもらうことですが、それがもし難しい場合には、普段会話をしていく中で、「あ、この言葉は自分では絶対使わないな」という言葉が出てくるケースがあります。その場合その方は自分とは違うタイプなので、ぜひその人が使っている言葉をメモしていくと面白いと思います。もし相手のタイプが分かれば、そのタイプに合わせて話し、プレゼンテーションしていけばいいですし、もし分からなければ、1/3ずつ、視覚に訴えるプレゼンテーション、それからロジカルに数字擬音で訴えるプレゼンテーション、あとは体感覚ということで、味覚、臭覚、触覚というのがありますけど、実際に体験してもらう。そういったことをプレゼンテーションの中に織り交ぜていくということで、どのタイプのお客さんがきても、判断決断をしやすいということが促せるということになります。

「話が噛み合わなかったな」「契約に至らなかったな」というお客さんがいたら、自分とは違うタイプの方だったのかもしれません。もう一度思い出していただいて、少しコミュニケーションの角度を変えて再度アプローチしてみてはいかがでしょうか。(続く)

今野 洋

この記事を書いた人

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