『なぜ、テレビCMをやめると売上が上がるのか?』(主藤孝司著)あなたはどのタイプ?

「マーケティングの4分類」あなたの営業スタイルはどのタイプ?

今回はこの、『なぜ、テレビCMをやめると売上があがるのか?』という主藤孝司さんという方の本の中から一節を取り上げて情報をお伝えします。

私達の仕事にとって、「マーケティング」というものが如何に重要かということは、多くを語る必要は既に無いと思います。つまり、見込み客開拓というものが私達にとってマーケティングになりますから、目の前にお客さんを連れてくるということがどれだけ重要か、これを語る必要はあまり無いと思います。

そのために営業活動として8割、場合によっては9割、それ以上の時間それから労力を注いでも良いと思います。しかしそのマーケティングの手法を一歩間違ってしまうと逆効果で、お客さんが離れていってしまうということがありますので、注意して頂きたいと思います。

今回、この本の中には、「マーケティングの4分類」といって、どのようにお客さんを集めますか?というスタイルで解説がされています。その4つの分類についてこれから細かく説明をしていこうと思うのですが、今回はまず概要についてお伝えをしていきたいと思います。

少し図をお見せしますと、このような感じなのですが、縦軸と横軸がありまして、その区切られたワンセンテンス毎に名前が付けられています。

図は少し別の形でお出ししようと思うのですが、まずこの縦軸は、「購買選択主導権」ということで、こちらから「買って下さい!」と言うプッシュ型の営業スタイルなのか、お客さんが「それ買わせて下さい」と言うプル型の営業スタイルなのか。それが縦軸です。

横軸は、価値があるものなのか、価値がないものなのかということです。この4つに分類をされております。

価値がなくて、こちらから「買って下さい」と言うタイプは、「プッシュ型スパムタイプ」というマーケティングスタイルになります。プッシュ型“スパム“タイプです。もうスパムメールと同じような括りになっていますが(笑)

プッシュ型――こちらから「買って下さい」と言うのは変わらないのですが、価値があるものは、「プッシュ型バリュータイプ」という形になっています。

更には、価値はないのですがお客さんが「買わせて下さい」と言うタイプ――「プル型スパムタイプ」というものがあります。

最後は、価値もあって、お客さんが「買わせて下さい」と言うのが、「プル型バリュータイプ」というものになります。

この4つでこのマーケティングが分類されているのですが、皆さんは今、どこのポジションにいますか?というお話です。

これがもし、或る一つの括りの中にいらっしゃるようでしたら、今すぐに何かしらの対策が必要です。では、その分類とはどれなのでしょうか?恐らく勘の良い方はピンと来ていると思うのですが、続いてこの4つのマーケティングの分類というものを一つずつ解説しながら、我々保険営業マンがしていかなければいけないマーケティングの対策についてお話をしていこうと思います。

保険業界を去る人の、90%がこの理由

どこにいるとマズいのかといいますと、まさにこの左下の「プッシュ型スパムタイプ」なのです。

前項でご説明しましたが、この横軸は「価値の有無」です。貴方が提供する情報に価値があるかないか、ということで、左側は「ありません」、右側は「ある」ということです。

もう一つは縦軸です。縦軸は、下の方は「この商品買って下さい!お願いします!」と、こちらから営業を掛けてモノを買って貰うタイプです。上は逆です。お客さんの方から「お願いします。その商品買わせて下さい」と言って貰うタイプです。

ですから、プッシュ型スパムタイプは、提供する価値もないし、こちらから「お願いします」と買って貰うという形になりますので、スタイルでいくと飛び込み営業、それからテレアポ、無差別声掛け営業。強引な紹介の依頼、などということもあるのですが、そういったことが書かれております。

そして、多くの保険営業マンは基本的にはここからスタートします。貴方にも一度ないしは二度、もしくは暫くの間、飛び込み・テレアポ・無差別の声掛け営業をした経験があるのではないかと思います。

売れている人達は「このままじゃイカン!」ということで、まずこのプッシュ型バリュータイプ、価値を提供する形に移行していきます。更には、指名受注、講演や出版を経て、向こうから商品を買わせて下さいと言われるようなポジションを、一部の方が獲得しています。例えば法人契約やドクターや相続など、一つの大きなカテゴリーの中で成果を収めている人達はここにいます。

一方で、90%の保険営業マンはこの「プッシュ型スパムタイプ」から抜け出せず、場合によっては自分がそのスタイルで営業をやっているということを知らずに、上手く行かずに残念ながら業界を去っていくという方が多いわけです。

ですから、まず自分の営業スタイルが今どれなのかということを見極めて頂きたいと思います。もしまだこのプッシュ型スパムタイプにいらっしゃるのであれば、一刻も早くこちら側――右側のプッシュ型バリュータイプの方に移行してきて貰いたいと思います。

このような話を聞くと、直ぐにこの「プル型バリュータイプ」に行きたがる方がいるのですが、これは上手く行かないので気を付けて下さい。何故かと言いますと、提供する価値がない中でプル型になったとしても、誰からも相手にされずに終わりです。検索もされませんし、指名もされませんし、そこで終わってしまいます。

ですから、大事なのはまず価値をつくるということです。貴方の情報に価値を生み出すということが非常に重要になりますので、まずはそこからやっていきたいと思います。

それで、それに関してどうすれば良いかと言いますと、僭越ながら私の他の動画ないしはメルマガで、社長が喜ぶ情報、お客さんが喜ぶ情報、そういった価値の共有の仕方を複数解説しておりますので、是非その中から一つでも参考になるようなものがあれば、実際の営業現場で使って頂ければと思います。

保険業界で生き残っている10%の人がやっていること

ここまで「プッシュ型スパムタイプ」についてお話をしました。多くの営業マンがここからスタートして、要はこちらからテレアポであったり、飛び込みであったり、無理な紹介の依頼をして、価値がないまま「保険買って下さい!」という営業スタイルでもって何とかグルグルグルグル高回転をしていく。

ただお客さんに価値が与えられないので、残念ながらそこでは生き残れずに業界を去っていく人が多い理由として、その事例を挙げさせて頂いています。

では、どのような人が大きな成果を出して残っているのかと言いますと、右に上手にスライドしていったわけですね。「プッシュ型バリュータイプ」ですね。こちらから商品を買って下さいと言う姿勢は変わりませんが、保険ではないところで、お客さんに役に立つ価値というものを存分に提供できる人達が、お客さんから感謝され、喜ばれ、この業界で生き延びているということです。

例えば、個人向けの保険営業マンであれば、ライフプランであったり、お金の上手な貯め方であったり、家計の役に立つこと、ないしは健康のこと、老後のこと、保険とは少し重なるのですが保険ど真ん中ではないところで情報提供できる。

例えばお客さんが社長であれば、売上が上がる方法、経費を削減する方法、上手に人を採用する方法、組織を上手く回していく方法――こういった、保険とは関わりませんが売上が上がる、保険の周辺にあるような情報、例えば年金が貰えていないシニアの経営者に対して、年金を貰う方法。

社会保険が高くて困っているという社長に対して、社会保険を節減する方法、経費を削減する方法。相続・事業承継で後継者に悩んでいる社長、相続が発生してどうしたら良いか分からない富裕層。こういったところにどのような情報が出せるかというところが非常に勝負になってきます。

これによって、結果的に、この情報を発信していくことで保険が売れるというようなスタンスを取って頂いた人がプッシュ型バリュータイプに移行することが出来て、今でも業界で活躍をされていらっしゃる方が多いということです。

ポイントは、保険ど真ん中ではないということで、その周辺の中で貴方の中に眠る、既にある価値というものがあると思いますので、是非その辺を磨き上げて次々に出していって貰いたいと思います。

例えば貴方が昔は銀行員であったり、証券会社であったり、車のディーラーであったり、前職のご経験が色々既にあると思います。貴方が持っている情報はお客さんにとっては特別な情報ですから、そういった普通の人では知りえない情報というのを次々と、積極的に発信されてみては如何でしょうか。それによって存分にお客さんに貢献することが出来ると思います。

指名受注が社長の紹介連鎖を生む

「プル型バリュータイプ」がどのようなものかということについてお話をさせて貰いましたが、では、どうやってそこに行くか、何故そこに行くと良いことが待っているのか、というような話をしていこうと思います。

この表の右上、この「プル型バリュータイプ」に行きましょう、というのが今回の眼目です。ここに書いてあるのは「指名受注」、それから「セミナー」「勉強会の講師」そして「講演」「出版」「音声」「映像」というようなことが書いてあります。これができるようになった人は、このステージに行けます、ということです。

この表の横軸が「価値提供の有無」です。そして縦軸が「購買選択主導権」ということで、こちらからモノを買って下さいと言うのか、向こうからそれを売って下さいと言われるのかという違いなのですが、プル型バリュータイプというのは、価値があって、更に向こうから「その商品買わせて下さい」と言われるポジションです。ですから、紹介の連鎖が永遠に続くようなポジションになります。

そのために必要なのは、講演や出版――いわゆる或る分野でもって権威、ないしはスターになるということが条件に求められるのですが、正直に申しますと、講演や出版というのは難しいです。そう簡単にできる話ではありません。

ただ一方で、セミナーであったり、勉強会であったりならどうでしょうか。内輪で、小さなものであれば講師としてそこに登壇すること、貴方の得意分野について話をすること、ないしは経営者・お客様が興味があることについて教えてあげる。社長が興味があるが知らないことについて教えてあげるということです。

例えば社会保険のことかもしれませんし、年金のことかもしれませんし、財務・決算書に関することかもしれませんし、銀行から融資を引っ張ってくる情報かもしれません。相続かもしれませんし、事業承継かもしれません。

貴方が持っている専門分野を、小さなコミュニティーの中でも良いので、「先生」というポジションで、セミナー、或いは勉強会、こういったものを開くことで、貴方のステージ、バリューがグンと上がって、お客さんから貴方の話が聞きたい、貴方から保険に入りたいと言って貰えるようなポジションを獲得することが出来るというわけです。

それからもう一つ、「売上の変動」という図があります。それぞれのステージにおいて――プッシュ型スパムタイプや、先程のプル型バリュータイプというものを出しているのですが。

「プッシュ型スパムタイプ」は頑張って営業をやっている間は売上が上がっていくのですが、少しへたれるとすぐ下がってしまいます。「これじゃあイカンから」といってもう一回頑張るのですが、上がって、上がって、上がって、へこたれて、落ちる――という感じです。

一方で「プル型バリュータイプ」。最初は低空飛行なのですが、ある1点――「ティッピング・ポイント」などと言ったりしますが、貴方の営業活動、お客様への情報提供が積み重なっていくと、或る瞬間にこうズバッと、突き抜ける瞬間がある、これがプル型バリュータイプのステージの魅力です。

ですから、最初は少し我慢をしなければいけません。今ある売上を捨てなければいけないかもしれません。少しリスクはあるかもしれませんが、そこを通り抜けた瞬間に、輝かしい未来、ハッピーな未来が待っているというのが、プル型バリュータイプのステージなのです。

如何でしたでしょうか。是非、出来るところ――セミナーや勉強会など、小さなところから始めて頂いて、「指名検索」と言いますが、お客さんから「貴方から話が聞きたい」「貴方から保険に入りたい」と言われるようなステージを是非一緒に目指していきたいと思っております。

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今野 洋

この記事を書いた人

【保険営業&ネットプロモーションコンサルタント】 -アーリーステージ、保険営業歴3年未満の方向けに、 売れ続けお客様から愛される 「無敵の保険営業」になるためのノウハウを発信- メールマガジン【週刊!無敵の保険営業】はこちらから



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