「怒ること」「イライラすること」は、非常にストレスがたまるものです。当然仕事の効率も低下するし、日常生活も「健康的」だとはいえません。じゃあどうすればいいか? そう、「マインドフルネス」を習慣化してしまえばいいのです!
(徳本昌大氏のブログ「毎日90秒でワクワクな人生をつくる」掲載文を再編集)
怒っている状態とは交感神経の緊張状態です。(藤井英雄)
早速、本書を取り上げてみようと思います。現代人は多くのストレスに囲まれ、日々感情のコントロールに苦しんでいます。特に怒りのコントロールは難しく、一旦、怒りを感じるとなかなかそこから抜け出せません。怒ると交感神経が緊張し、大量のアドレナリンが出ます。この緊張状態を開放し、気持ちを鎮めることができれば、怒りをコントロールできるようになります。
このことについて詳しく、そしてわかりやすく書かれているのが、精神科医の藤井英雄氏の新刊『怒りにとらわれないマインドフルネス』です。
人は緊張すると交感神経が優位になります。怒りを抑えるためには、交感神経を鎮めたり、副交感神経を強めればよいのです。例えば、深呼吸や腹式呼吸によって、交感神経は鎮まります。数秒でもよいので、怒りを感じたら、大きく深呼吸してみましょう。
怒りのピークは6秒という説がありますが、怒りを感じたら、6まで数字をカウントすれば事足ります。10秒もあれば、自分の心の声に耳を傾けることができ、自分を客観的に観察できます。著者は怒りをコントロールするためには、「10秒マインドフルネス(10秒間自分と向き合うこと)」を習慣化すればよいと述べています。真剣に今ここに集中し、自分と向き合う時間を持つことで、心の状態をよくできるのです。(参考1日10秒マインドフルネス)
自己肯定感が高い人は、感情をコントロールできることがわかっています。自己肯定感が強い人は人生をエンジョイでき、幸せな時間を過ごせます。自己肯定感を強めたければ、マインドフルネスを意識し、深呼吸を心がけましょう。
マインドフルネスの欠点は2つ。まずひとつ目が「マインドフルネスは長続きしない」ということです。2つ目は「マインドフルネスはいつも偶然である」ということです。
マインドフルネスは長続きしません。心はすぐにさまよい、ネガティブな感情を引き寄せてしまいます。また、マインドフルネスは偶然訪れます。このマインドフルネスの2つの特徴を理解し、マインドフルネスの頻度を高めるようにしましょう。恐れや怒りなどネガティブな気持ちが訪れたら、今ここに集中し、10秒間深呼吸してみるのです。この10秒ルールを身につけることで、ポジティブな気持ちになれ、自己肯定感を高められるようになります。
私たちは怒っている相手ともコミュニケーションを取らねばなりません。そんな時には「傾聴」することを意識するとよいと著者は言います。傾聴を通じ、怒りを鎮めるだけでなく、相手の自己肯定感を高めることができるのです。傾聴することで、相手はあなたへの態度を変える……つまり人間関係も改善できるわけです。
傾聴は〝相手へのプレゼント〟となるばかりでなく、自分自身にとても素晴らしいプレゼントとなります。それがマインドフルネスの「強化」です。
聴き手は時に相手にアドバイスをするために、話を途中で遮ってしまうことがあります。そんな時に「話を遮りそうになった!」「アドバイスをしたくなった!」と自分との対話を持つことで、マインドフルネスな体験を増やせます。この体験によって、マインドフルネスの能力が実は磨かれているのです。
十分に相手の話を傾聴することで、相手の信頼感は増します。信頼してもらえ、人間関係が築けた時にはじめて、あなたのアドバイスが相手に届くのです。自分と相手を客観的にみることで、お互いの感情をコントロールできるようになり、よい仲間を増やせるようになります。
マインドフルネスをうまく使いこなせば、自己肯定感を高められます。今ここに集中し、自分の心との対話の時間を持つことで、怒りや悲しみをコントロールできるようになり、幸せな時間を増やせます。怒っている相手には傾聴を意識し、相手の話をしっかり聴くようにしましょう。この傾聴によって、人間関係を改善できるようになります。
複数の広告会社でコミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、取締役や顧問として活躍中。インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO/Iot、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役/みらいチャレンジ ファウンダー他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数。
サードプレイス・ラボのアドバイザーとして勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。
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