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    カモから搾取する共食い大家・共食い投資家が増殖中
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    カモから搾取する共食い大家・共食い投資家が増殖中

    2019/09/12  マネー

    「投資の成功ノウハウを提供! 」「大家になって経済的自由を! 」「億万長者が語る儲けのからくり」などと謳い、今もマネーセミナーや投資セミナーが全国各地で開催されています。しかし、参加して実際に儲けたという人をあまり知りません。情弱ビジネスに騙されないためには、どうすれば良いのでしょうか? 

    情弱ビジネスってどんな意味?

     

    情弱ビジネスの情弱とは、情報弱者のことです。簡単に言えば、情報リテラシーの低い人をカモにして搾取するビジネスが情弱ビジネスと呼ばれています

     

    情報リテラシーの低い人とは、例えば

     

    ・有名人が言っていることだから信用できる!

    ・テレビで見たから投資したい!

    ・銀行の人が言うことだから安心だ!

    ・証券会社の人が良いと言っていたから投資した!

     

    というような人たちのことです。つまり、自分で調べたり考えたり決断したりできない人のことですね。

     

    投資の世界だけでなく、ビジネスの世界でも同様ですが、他人がいうことを鵜呑みにするだけでは成功できないでしょう。ときには愚直になることも大切ですが、自分なりの解釈や工夫、反省はもっと大切です。

     

    こんな人は週末起業もしちゃダメ! なんちゃって起業家たちに騙されないために』の記事でご紹介したように、夢見る起業家を騙すなんちゃって起業家が多く存在します。そして、夢見る投資家を騙す人も多く存在します。こちらの方が数は多そうです。

     

    儲かる? 儲からない? カモになって搾取されないために

     

    情弱ビジネスに引っかかれば、儲かる・儲からないの話以前の問題です。確実に利益は出ないでしょう。カモになって搾取されるだけです。

     

    「億万長者が教えるマネーセミナー! 」

    「自分はこんなに投資で儲けた! 」

    「こんなに悠々自適で優雅な生活を送っている! 」

    「今だけ、その成功ノウハウを教える! 」

     

    という話に乗っかり、億万長者と名乗る主催者に数百万円の費用を払ってしまう人もいます。この主催者は、全然投資で儲けていませんよね。投資で儲けていれば投資をしていれば良いのですから、わざわざセミナーをする意味がわかりません。

     

    セミナーを主催するということは、なにか意図があるわけです。ただ儲けるだけでなく、なにか社会問題を解決するなどのビジョンがあるのか? 社会に大きなインパクトを与えるようなプロジェクトなのか? 主催者の実力はどうなのか? 将来スケールするか? など、意図やビジョン、背景なども深く知ることで、搾取されることを避けることはできるでしょう。

     

    本当の成功者は表に出てこない

     

    前述のとおり、投資だけで生計を立てている人はセミナーなんて面倒なことをわざわざやらないでしょう。もちろん、「人前で話すのが大好き」という人もなかにはいるかもしれませんが。

     

    投資で生活するようになると、目立つことや有名になることにメリットを感じなくなりますし、家族や友人と静かに暮らすことを望む人の方が多いと思います。私の周囲も、そういう人の方が多いですね。

     

    私は、マイナビニュースさんで『今からでも遅くない? 経験者が語る仮想通貨の現在とこれから』という連載記事を書いています。これは寄稿ですから、原稿料はいただいていませんし、仮想通貨の普及活動というライフワークの一環として続けています。記事を見た方から、ときどきセミナーなどの登壇依頼が入りますが、友人伝の依頼でなければ基本的にはお断りしています。知らない人の前で話すのは恥ずかしいですからね。有名になりたいとも、全く思いません。

     

    投資案件の勧誘など、記事を読んだ人から営業行為を受けることも多くありますが、そんな人が周囲に寄ってきてしまう自分はまだまだだなと反省しますし、もっと成熟しないといけませんね。

     

    最近は、不動産業界でもセミナーを開催する大家さんが増えています。「共食い大家」とも揶揄されていますが、建設業者やリフォーム業者、不動産仲介業者などと組んでいるのですから質が悪いです。ストーリーはだいたい同じですが、

     

    「現役大家が教える不動産投資セミナー! 」

    「自分はこんなに不動産投資で儲けた! 」

    「こんなに悠々自適で優雅な生活を送っている! 」

    「今だけ、その成功ノウハウを教える! 」

     

    という流れでセミナーを行い、

     

    「自分がお付き合いのある業者さんだから安心です」

     

    と、建設業者やリフォーム業者、不動産仲介業者を紹介し、各社から紹介料を取っています。セミナー受講料と紹介料で2回儲かる仕組みですね。

     

    「先輩大家」と聞けば安心してしまう人も多いでしょうし、知識のない人はすがってしまうでしょう。共食い大家と同じように、共食い投資家も増殖しています。

     

    世界三大投資家のジム・ロジャーズは、ただのエンターテイナー

     

    「世界三大投資家」と呼ばれるジム・ロジャーズ氏の発言は、よくメディアに取り上げられています。最近は、「日本は終わった」という趣旨の発言が目立ちますね。

     

    過去の投資実績は素晴らしいのかもしれませんが、なぜか日本ではジム・ロジャーズ氏が神格化されています。ポジショントークが露骨で、全然信用できないのですが…。不思議ですね。

     

    ジム・ロジャーズ氏は、お金を払えば比較的どんな人とでも対談したり、本の帯を書いてくれたり、セミナーに登壇してくれたりします。私の友人の話では、100万円ほどでも来てくれるようです。案外安いですね。そして、ジム・ロジャーズ氏が登場すると私は詐欺案件のニオイを感じてしまいます。

     

    私の印象では、投資家というよりは「日本の投資系セミナーで儲けてる人」という感じです。「三大投資家」と言っているのは、日本のメディアや出版社などくらいでしょう。ウォーレン・バフェットと肩を並べる人とは思えません

     

    「有名投資家が言っているから、もう日本はダメなんだ」と悲観せず、自分のするべき仕事に集中した方が良いでしょうね。「日本はもうダメだから海外だ」という動機で海外進出する人はたいていすぐに失敗すると思います。有名人の発言や市場の値動きに一喜一憂せず、自分の投資スタイルや哲学を持って投資やビジネスを行った方が有意義です。結果的に、大きな利益も得られるでしょう。

     

    この記事を書いた人の情報
    nakajima
    中島 宏明(なかじま ひろあき)

    2012年より、大手人材会社のアウトソーシングプロジェクトに参加。プロジェクトが軌道に乗ったことから2014年に独立し、その後は主にフリーランスとして活動中。

    2014年、一時インドネシア・バリ島へ移住し、その前後から仮想通貨投資、不動産投資、事業投資を始める。現在は、複数の会社の顧問・経営戦略チームの一員を務めるほか、バリ島ではアパート開発と運営を行っている。

    マイナビニュースでは、仮想通貨に関する記事を連載中。
    https://news.mynavi.jp/series/cryptocurrency


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