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  • なぜアリババ創業者のジャック・マー氏の退任は称賛されZOZO創業、
    者の前澤友作氏の退任は叩かれるのか?
  • なぜアリババ創業者のジャック・マー氏の退任は称賛されZOZO創業、
    者の前澤友作氏の退任は叩かれるのか?

    2019/09/18  ビジネス野望

     

    世界的に有名な経営者であるアリババグループのジャック・マー氏が退任を発表し、スタジアムでイベントを行いました。また、日本で有名な経営者であるZOZOの前澤友作氏も電撃退任を発表し、記者会見を行いました。なぜ一方の退任は称賛され、一方の退任は批判されるのでしょうか?

     

     

    アリババの創業者 ジャック・マー氏の退任パフォーマンス

     

    アリババの創業者であるジャック・マー氏は、2018年に引退する計画を発表しました。そして、現地時間2019年9月10日に行われたイベントに登場し、アリババ創業者として最後のパフォーマンスを行いました。イベントは、8万人を収容できるスタジアムで4時間にわたって行われ、扮装した出演者などが登場したそうです。

    北京オフィス中国情報局
    『ジャックマーバンド』2019/09/11 に公開

     

    ジャック・マー氏は、1999年に創業したアリババが、時価総額4600億ドル(約49兆6000億円)の大企業へと成長するのを支えてきました。デジタル決済やオンラインバンク、クラウドコンピューティングまで事業を拡大し、その過程でマー氏は純資産額380億ドル(4兆1000億円)の中国最大の資産家となっています。

     

    イベントでは、「今夜が終わったら、私は新生活を始める。この世界は素晴らしいと信じているし、とても多くの機会がある。刺激的なことが大好きなので、早めに引退するのだ」と述べたと報じられています。教育に重きを置く活動に力を入れていくようです。

     

    ジャック・マー氏の功績もさることながら、潔い退任や今後の活動方針についても称賛の声が多く聞かれます。

     

    前澤友作氏のZOZO売却は、批判されるような売却理由ではない

     

    一方、ZOZOの創業者である前澤友作氏の退任には、批判の声の方が多く聞こえてきます。退任理由は以下のとおりです。

     

     

    まず、個人的な理由として、宇宙にどうしても行きたいということで。そちらの準備ですとか、宇宙に行くためのトレーニングですとか、そういったところに時間を割くことが多くなる関係で、今回スッキリ辞任とさせていただくことになりました。

     

    あと2点目として個人的にもう一個やりたいことがありまして、事業をやりたいです。21年前にZOZO、旧社名のスタートトゥデイですけれども、自宅の六畳一間で創業しました。両親に文句を言われ、一時家中がCDやレコードや洋服であふれることもありました。ただ、その時、自分の手でゼロから一つの事業を作り上げた実感というか、体験が感動だったのを覚えていて。あの時の感動をもう一度ということで、またどっかの時点で。まだ何をするかも決まってもいませんけど。もう一度ゼロから事業を作って挑戦したいという思いもあります。

     

    引用元:『ZOZO前澤社長【涙の退任会見全文(2)】「やりたいのは宇宙旅行と事業」』(AERA dot.取材班2019.9.12)

     

     

    話題になった宇宙へ行くこと。それと、新しい事業について語られています。どちらも素晴らしい夢ですよね。

     

    社長なら必ず知っておきたい「スモールM&A」という選択肢』の記事でご紹介したように、「実は、今の事業に飽きた」という理由で会社を売却する経営者の方は案外多くいらっしゃいます。

     

    「飽きた」なんて話は、社員の方にもお客様にも取引先にも銀行にも言えません。家族にも言いにくいですよね。ですが、それが本音だと思います。前澤さんは、本音で生きているというだけでしょう。「他にやりたいことがあるから退任する」というのは、批判されるような退任・売却理由ではないと私は思います。

     

    むしろ、得た譲渡益でもっと素晴らしい事業をしてほしいですし、実際に宇宙に行って子どもたちや世界に夢を与えてほしいですね。

     

    一昔前の“理想の社長像”は、「生涯現役」「首尾一貫」「ブレない」などの言葉が相応しいかもしれません。しかし、価値観は常に変わっています。

     

    会社を売却するM&Aという選択をする中小企業経営者の方も増えてきていますし、80歳の社長が自分の会社のトップであれば「いつまで会社は存続できるのだろう…」と不安になるのではないでしょうか。

     

    平均寿命が伸びた現代では、「生涯現役」というのは、ある意味で社員や取引先を不安にさせるわけです。

     

    それに会社経営は、人や社会の役に立つ手段のひとつであり、経営者自身が幸せになる手段のひとつに過ぎません。ですから、会社という器に囚われすぎる必要はないはずです。

     

    教育に力を注ぐジャック・マー氏、宇宙や新規事業に力を注ぐ前澤友作氏、どちらの創業者も、新しい領域で力をぜひ発揮してほしいです。その姿も、次世代の経営者に夢や希望を与えるかもしれませんからね。

    この記事を書いた人の情報
    nakajima
    中島 宏明(なかじま ひろあき)

    2012年より、大手人材会社のアウトソーシングプロジェクトに参加。プロジェクトが軌道に乗ったことから2014年に独立し、その後は主にフリーランスとして活動中。

    2014年、一時インドネシア・バリ島へ移住し、その前後から仮想通貨投資、不動産投資、事業投資を始める。現在は、複数の会社の顧問・経営戦略チームの一員を務めるほか、バリ島ではアパート開発と運営を行っている。

    マイナビニュースでは、仮想通貨に関する記事を連載中。
    https://news.mynavi.jp/series/cryptocurrency


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