「5月に入ってなぜか気分がさえない」「心がモヤモヤする」ということはありませんか?
もしかしたら、その不調は「五月病」かもしれません。今回は、五月病の原因と症状、その対処法についてご説明します。
医学的に「五月病」という病名はなく、医師からは「適応障害」あるいは「うつ病」などと診断されることがあります。しかし、ゴールデンウイーク明けあたりに「何をするにもやる気が出ない」「身体がだるい」「なかなか眠れない」などの症状を訴える人が多いことから、五月病と名付けられるようになりました。
こうした症状は、新入学を迎えた、あるいは新入社員として働き始めたという若者が環境の変化によってストレスを抱えてしまったがゆえに生じるものと言われてきました。変化が大きいと新しい環境に慣れようと心身が緊張し、消耗が激しくなります。溜まった疲れに連休で気が緩むことが重なり、気分が落ち込む「抗うつ状態」になってしまうのです。
こうした症状は若者だけに起こるものではありません。50代でも、年度末の繁忙期や新プロジェクトの始動、人間関係の変化、介護や闘病といった生活リズムの変化などさまざまな理由で五月病にかかってしまうケースがあります。若者が受験や就職という目標を達成し「燃え尽き症候群(バーンアウト)」になってしまうことも五月病の原因のひとつですが、大きなプロジェクトを成し遂げたばかり、という50代社長も注意が必要です。
このような症状があらわれたら、あなたも五月病かもしれません。
【心の不調】
【身体の不調】
これらの症状は、通常の五月病であれば数ヶ月程度で緩和します。しかし、長引くようであれば不調が重症化したり、うつ病が悪化したりする危険性もあります。症状を放置せず、早めに対処することが必要です。
以下のような性格の人は、五月病になりやすいとされています。
症状が出ていなくても、こういうタイプの人はストレスをためてしまいがち。次にご紹介する対処法を実践してみることをおすすめします。
■運動する
ジョギングやウォーキング、サイクリング、水泳などの有酸素運動がおすすめです。呼吸を整えながらおこなうヨガ、身体をほぐすストレッチなどもいいでしょう。
■趣味に没頭する
自分の好きなことをする時間を作り、ストレスをやわらげましょう。
■人に悩みを相談する
自分で抱え込まず、家族や友人など気の置けない人に話してスッキリしましょう。
■規則正しい生活を心がける
「繁忙期や生活の変化によってストレスを抱えてしまった」という人は、早寝早起きを心がける、食事の時間を決める、など生活リズムを整えましょう。食事の内容や睡眠の質もあわせて見直してください。
※「対処法を試してみたけど気分が晴れない」という人は、医師に相談してください。
心身の不調があらわれがちな5月。上手にストレスを発散して、五月病を悪化させないように気をつけましょう。
【文責:編集部】