沖縄にはたくさんのパワースポットがあります。首里城、斎場御嶽、大石林山など、全国屈指のパワースポットも多いです。
そんななか、まず最初にご紹介したいのが、神の島・久高島(くだかじま)です。
久高島は、琉球の国土を創った女神アマミキヨが天から降り立った地だと伝わっています。琉球の国生みの地が久高島なのです。
琉球王朝時代には歴代の国王が欠かさず参拝した聖地でした。東海岸のイシキ浜は五穀発祥の地として伝わっています。聖域のフボー御嶽(うたき)では数々の神事が行われてきました。
この神の島には、古くから「男は海人(うみんちゅ)、女は神人(かみんちゅ)」という言葉が伝わっています。成人したら、男は漁師になり、女は神女になるという意味です。神女を中心とした儀式イザイホーは600年以上続いていました。
あの岡本太郎も久高島に魅せられてイザイホーの儀式を見学したと「沖縄文化論-忘れられた日本」(中公文庫)に書いています。
本島から5kmの人口約180人の島。カツオ節やウミヘビの産地で、神女をトップとしたノロ制度、土地をみんなで所有する総有、自然にまかせる風葬を行っていた。この小さい島に独特の文化や制度が現在も残っている奇跡の島。
知らない人はまったく知らない、しかし知っている人は何度も何度も訪れる。そんな知る人ぞ知るパワースポットが神の島・久高島なのです。
久高島に行った後、不思議な幸運に恵まれたという話を良く聞きます。いくつかをご紹介しましょう。
「久高島に行って1週間後に結婚相手に出逢った」
なかなか良縁に恵まれない女性が、初めて久高島に行き、帰ってきて1週間後に現在の結婚相手に出逢い、その年に結婚したそうです。
「久高島に行ってすぐに人生を変える天職につくことができた」
別の仕事をしていた女性が、久高島から帰ってきてすぐに、本当に心からやりたいと思える仕事と出逢い、その後その仕事に就くことができたそうです。
「不妊で悩んでいた女性が久高島で祈ったら妊娠した」
なかなか子宝に恵まれない女性が、久高島で祈ったら、帰ってすぐに妊娠したそうです。
もちろん、すべてが久高島のおかげだとは証明はできませんが、一部だとしてもすごいですよね。
私が聞いただけでも、他にもたくさんのエピソードがあります。久高島に行った後に、幸運が起きたという話は数えきれないほどあるようです。
私も何度か久高島に行きましたが、帰りのフェリーで思わぬ幸運が起こるということを経験しました。本当にすごいパワースポットだと感じています。
それでは、久高島にどうやって行けば良いのでしょうか?
久高島は、本島南部の南城市にあります。安座間(あざま)港からフェリーに乗り、20分で行くことができます。気持ちの良い風を感じながら、青い海を楽しめます。
徳仁港に到着したら、近くのレンタサイクルで自転車を借りるのがオススメです。
1周8kmですので、ゆっくり回っても2時間程度で1周することができます。
まずは、東海岸のイシキ浜へ。
沖縄にはニライカナイ信仰というものがあります。東の海の彼方にニライカナイという理想郷があるというものです。
イシキ浜は、そのニライカナイから五穀の種が入った壺が流れ着いたと伝わる浜です。とても神聖な場所なので遊泳禁止ですが、自転車から降りて砂浜に出て海を眺めるだけでも本当に気持ちが良いです。
島で一番の聖域、フボー御嶽(うたき)も訪れましょう。御嶽は、沖縄の神々が訪れる場所で祭祀が行われる場所です。本土の神社に似ていますが、神社のように社があるわけではありません。森の中にただ広い空間があるだけです。
聖域なので、入口までしか行けません。入口でお祈りします。スピリチュアルで敏感な方は奥の方に大きな力を感じることができるでしょう。
ゆっくりサイクリングを楽しみながら、最北端のカベール岬を目指しましょう。アマミキヨが降り立ったとされる神聖な岬です。青い海を眺めてゆっくりたたずむだけで、心身が浄化されてきます。
来た道を戻り、西海岸の「ロマンスロード」をサイクリング。青い海を見ながら心地よい風が最高です。
しばらく南下すると、赤瓦の古民家の集落にたどり着きます。狭い路地をゆっくり自転車で走ると、可愛いネコたちに出会います。島の人の生活を感じることができます。
サイクリングでお腹が空いてきたら、徳仁港の近くの食堂「とくじん」で食事するのもオススメです。海ぶどうや刺身が美味しいです。久高島の名産ウミヘビのイラブ―汁に挑戦してみるのもアリです。イラブーは滋養強壮に効くので、普段の疲れが吹き飛ぶかもしれませんね。
お土産には、久高島産の塩やかわいいデザインのタオルがオススメです。
帰りのフェリーでは、久高島との別れがさみしくなるかもしれません。例えるなら、竜宮城から帰る浦島太郎のような心境です(笑)
久高島は、特に何にもない小さな島です。しかし、どこか懐かしい島。私たちの祖先が今の島の人たちと同じ暮らしをしていたからかもしれません。一度行くと、不思議とまた来たくなってしまう島です。
この記事を読んで興味を持った方は、ぜひ一度行ってみることをお勧めします。
久高島は、タイミングが合わないと行けない島と言われています。なかには、行きたくても行けないという方もいるようです。「何度か挑戦しているのに、悪天候でフェリーの運航が中止になってしまった」「急に熱が出て行けなくなった」という方もいます。
不思議な話ですが、それだけ強力なパワースポットということなのでしょう。
この記事を読んでいる方は、意識の高い方が多いでしょうから、まず無事に入島できると勝手に想像しています(笑)
最後に、久高島と関わりの深いパワースポットをご紹介します。
南城市にある斎場御嶽です。フボー御嶽と同じ御嶽です。「斎場(せーふぁ)」が「最高位の」という意味です。琉球王朝で最高の御嶽で、さまざまな祭祀が行われてきた聖地です。
世界遺産に登録されてから観光客が増えたので、行かれた方もいると思います。実は、斎場御嶽も行ける人しか行けない聖地と言われています。
斎場御嶽では、久高島と同様、女性が祭祀を行ってきました。琉球王朝の最高の神女、聞得大君(きこえのおおきみ)が管理していました。かつては男子禁制で、たとえ国王であっても女装して入る必要があったとか。
近年、マナー違反の観光客が問題になっており、南城市がふたたび男子禁制に戻すことも検討しているようです。神聖な場所なので、マナーには気をつけたいですね。
女性の子宮の形をしている三角形の三庫理(さんぐーい)が有名です。ここを奥に進むと久高島を拝むことができます。
久高島から日の出が昇るように見えたので、太陽が生まれる島=神の島として、考えられたのでしょう。
琉球王朝時代、聞得大君の就任式などの、特に重要な祭祀を行う場合は、久高島から白い砂を運んできて斎場御嶽全域に敷き詰めたそうです。
いかがだったでしょうか?
久高島と斎場御嶽という強力なパワースポットを一緒に訪れたあなたには、急に新事業がうまくいき出したり、帰りの空港で新しい仕事の依頼が入ったりするかもしれません。私も初めて沖縄に旅行したときに、久高島と斎場御嶽を一緒に巡りました。
普段から仕事でベストを尽くしているが、結果は天に祈るしかない、という場合もあるでしょう。そんなときは、沖縄のパワースポットを楽しみながら巡ることで、意外と良い結果が出るかもしれません。
まずは、だまされたと思って、久高島と斎場御嶽を一緒に訪れてみてはいかがでしょうか?その際のポイントは「期待しないで巡ってみること!」です(笑)。過剰な期待をせず、
フラットな気持ちで楽しんでください。きっとさまざまな発見があるでしょう。
合同会社オリオン・ヒルズ代表
不動産賃貸業、貿易事業に従事。
本年夏に夫婦で沖縄移住予定。
「世界で見つけたビジネスモデル」
http://orionhills.com/