「人脈づくりをしよう! 」というビジネス本やビジネスセミナーは、とても多くあります。本を購入したり、セミナーに参加したことのある人も多いでしょう。はたして、人脈づくりだけで本当に成功できるのでしょうか? 人脈づくりだけでなく、人脈の掘り起こしも重要。今回は、そんなお話です。
「人脈」という言葉から受ける印象は、人によってさまざまです。「人脈があれば、なんだか稼げそう! 」と感じる人もいるでしょうし、「人との縁やつながりを大切にしたい」と思う人もいるでしょう。露骨に「人脈を金脈にかえる! 」なんてセミナーなどで謳っている人もいるかもしれません。
私は、若いうちから「人脈、人脈」という言葉を乱用する人をあまり信用していません。ちょっと気持ち悪いですよね。行動をし続け、年を重ねていけば、自然と人とのつながりが増えていくものです。真摯に対応していれば、紹介の連鎖が起こるでしょうから、広く深いご縁ができてくると思います。「人脈で稼ごう! 」という言葉からは、「(騙してでも)人脈で稼ごう!(お金を奪い取ろう) 」というニュアンスを感じてしまいます。全員がそうとは言いませんが、わざわざ人前でいう言葉ではないですね。
本を読んだりセミナーに参加して、人脈づくりに躍起になっている人もいるかもしれません。そんなことをする前に、まずは自分のスキルや知識を磨いた方が良いと思います。強みがなければ、人と会っても覚えてすらもらえませんから。
まだ会ったことのない新しい人と会うことも重要ですが、ときどきは振り返って自分の景色を眺め、過去の掘り起こしをすることも重要です。「あのときプロジェクトを一緒にやったけど、うまくいかなかったな」という相手がいるかもしれませんが、数年経っていれば、自分自身も相手も成長していますし、環境も変化しているはずです。「あのときはアイディアレベルで辞めてしまったけど、今なら実現できるかも」ということもあるでしょう。一度ダメだったからといって、NGのレッテルを貼ってしまうのは失礼ですしもったいないことです。レッテルを剥がし、ブロックを壊してもう一度会ってみる。ということも、ときには重要でしょう。
生きていれば、多くの出会いがあります。出会ったすべての人と深く接点を持つことは不可能ですが、せっかく同じ時代に生まれたわけですから、ご縁を大切にしたいですよね。多くの出会いは偶然から生まれますが、「この出会いは必然だった」と相手に思ってもらうには、真摯に誠実に対応することが近道だと思います。偶然を必然に変える努力は必要でしょう。
前述のように、タイミングも大切ですから、ときどき過去を振り返ってもう一度連絡をしてみたり、再チャレンジしてみるのも良いと思います。数年も経てば、自分も相手も全く違う仕事をしていたり、全く違う世界で生きているかもしれません。そんな可能性を自分からわざわざ閉ざしてしまう必要はありません。成功に近づく可能性はいくらでもあります。
2012年より、大手人材会社のアウトソーシングプロジェクトに参加。プロジェクトが軌道に乗ったことから2014年に独立し、その後は主にフリーランスとして活動中。
2014年、一時インドネシア・バリ島へ移住し、その前後から仮想通貨投資、不動産投資、事業投資を始める。現在は、複数の会社の顧問・経営戦略チームの一員を務めるほか、バリ島ではアパート開発と運営を行っている。
マイナビニュースでは、仮想通貨に関する記事を連載中。
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