「雨が降ったり、暑かったりで、天候に左右されて快適に着られる服がない……」
近年の不安定な天候のせいもあり、こんなお悩みをよく耳にします。
せっかくお金をかけて高い洋服でおしゃれに決めても、雨に降られたり、汗をかきすぎたりでズボンやシャツが肌にぺったり張り付いてしまう……。かと思ったらクーラーの効きすぎた部屋で寒さに震えたり……。
このような経験は誰にでもあるかと思います。その解決策の一つになるのではないかと言われているのファッションスタイルが話題になっているのはご存じでしょうか?
今、スポーツウエアを普段着に取り入れるファッションが、メンズやレディースという性別や世代を超えて流行しているのです。それが「アスレジャー」。スポーツウエアをおしゃれに着こなせば、そのまま街でも歩けるし、運動したくなればそのままジムにも行ける。そして何より機能的なので、どんな天候でも着心地良く快適に過ごせることでしょう。
今回は、そんなアスレジャーで失敗しないようにスポーツウエアをファッションに取り入れるポイントをご紹介していきたいと思います。
最近、スポーツウエアの利用目的が変化していっています。韓流ブームを背景にして、スポーツウエアの普段使いが増えていっているようです。
スポーツウエアを普段着として活用する文化は、アメリカをはじめ韓国でも根付いています。若者に人気の韓流スターがスポーツウエアを普段着として着こなしている姿を見て、日本の若い女性がそれを手本にしてスポーツウエアの普段使いをしたのが始まりです。
スポーツウエアを普段着として取り入れる流れは、流行に敏感な若い女性のレディースファッションからでした。しかし今やメンズファッションとして、また、その世代も10代~50代と、幅ひろく広まりつつあります。2016年に密かなブームとして、ごく狭い層だけに支持されていましたが、2019年の今年、ようやく本格的に市民権を得たという印象です。
そんな、スポーツウエアを普段着に取り入れるファッションのことを「アスレジャー」と呼びます。
アスレジャーとは、アスレチック(運動競技)とレジャー(余暇)を取り入れた造語です。ジムでエクササイズするような、活動的なスポーツウエアを中心にコーディネートされていることがポイントです。
これまでにも「スポーツミックス」と呼ばれる、タウンファッションに一部スポーツテイストを取り入れるファッションが流行りました。
スポーツミックスは、“Tシャツをスポーツブランドのものにしてみる”、“革靴をスニーカーにし変えてみる”などのマイナーチェンジです。つまり、普段着ているカジュアルなコーディネートの中のワンアイテムを、さりげなくスポーツテイストに差し替えるのが特徴でした。
それに対しアスレジャーは、ほぼ全てのアイテムをスポーツウエアでまとめて、よりスポーティーな印象になります。アスレジャーのメリットは何と言ってもその着心地です。
スポーツウエアの多くは汗をかいてもベタつきを抑え、汗冷えを防ぐようにすぐに乾く、吸汗速乾機能が備えられています。また、スポーツをすることを前提に作られているため、動きやすく、長時間着用していても疲れることがありません。
スポーツウエアは、動きやすいようにフィットした形のものが多いため、スタイルアップ効果もあります。生地の耐性があるので手入れのしやすさ、洗濯後の乾きやすさも魅力の一つだと言えるでしょう。
まず初心者の方が簡単にアスレジャーを取り入れるには、ボトムだけしっかりとスポーティーにするスタイルです。ジャージやスウェットパンツにスニーカーを合わせるだけで、アスレジャーらしくなります。
大切なポイントは、サイズ感と、モノトーンです。大きなサイズのものを着てしまうとだらしなく見えたり、老けて見えてしまいかねません。部屋着でそのまま出てきてしまった感をなくすためにも、細身のものを選び、スポーティーな雰囲気を出しましょう。
また、カラフルなものを選んでしまうと、山登りなどのアウトドア感が出てきてしまうため、初めはモノトーンでそろえるとコーディネートがしやすくなります。モノトーンのスポーツウエアでそろえると、モードな雰囲気が出て、洗練されたアスレジャースタイルが完成するでしょう。
「アディダス」や「ナイキ」などの大手スポーツメーカーのブランドが一般的で人気も高いですのでそちらからコーディネートを始める人が多いです。ちなみに、公式にアスレジャーブランドとして掲げている「スーパーナチュラル」というブランドは男女問わず人気のようです。一度チェックしてみるのも良いかもしれませんね。
(まとめ)
華美なファッションよりも、肩肘張らないライフスタイル重視のファッションが流行しています。その最たるものがアスレジャーです。“ファッション疲れ”から生まれたアスレジャーは、シンプルで着心地の良いスタイルです。
スポーツジム使いにもタウン使いにも対応できる臨機応変さ。そんな“シーンレス”、“TPOレス”な着こなしは、ファションへのストレスから解放してくれます。
もちろんビシッと決めたおしゃれも良いですが、休日くらいは「決めすぎファッション」の鎧を脱いでいい時代が来ているのだと思います。普段の自分に近い、ゆるめのスポーツカジュアルが立派なおしゃれ着として受け入れられているのですから。着心地がよくファッショナブルに見えるアスレジャーを取り入れてみる。そうする事で、より快適でリラックス出来る休日を過ごせると思いますよ。
【文責:編集部】