1990年代に流行したキャンプが今また注目を集めています。
5年連続で「一泊以上のキャンプに行く人」が増えており、「第2次キャンプブーム」として大きな盛り上がりを見せています。
なぜ、今またキャンプが注目されているのでしょうか。
第一次キャンプブームの際は、週休二日制と自動車の普及、バブルが終わり、自然の中で過ごすことが好まれるようになったことが関係しています。
今日のキャンプブームは、SNSが大きな要因と言えるでしょう。
中でも、キャンプ初心者でも手軽に始められる「グランピング」は、キャンプの準備の手間を省き、インスタをはじめとするSNSで映える写真を撮れるような、おしゃれな施設であることが多いものです。
そもそも、グランピングとは、イギリスのインターネット上で生まれた造語。「グラマラス(魅惑的な)」と「キャンピング」を掛け合わせたものです。
手軽で、インスタ映えな写真が撮れるグランピングは、女性を中心に人気を博しています。
また、実はその反面、「SNSへの嫌悪感」からキャンプを始める人も増えてきています。
情報を受動的に摂取するだけで、貴重な時間が過ぎていってしまう、そのような危機感を漠然と感じている人も多くいます。
子どもでもひとり一台スマホを持っていて、ネットの中で全てが完結してしまう時代です。このような現代社会から離れ、自然と触れ合えるキャンプへ足が赴くのも頷けるでしょう。
また、キャンプの形態も変わってきました。
今までは家族や友人などの大人数でキャンプを楽しむのが主流でしたが、“おひとりさまブーム”から派生した、一人で行う“ソロキャンプ”や、女性同士が少人数で行う“女子会キャンプ”、など、様々なパターンで楽しむ人々が増えているのも、キャンプへのハードルを下げている要因と言えます。
一人でキャンプを楽しむ「ソロキャンプ」は、とくに最近流行しています。
「キャンプは仕事仲間や家族、友達とワイワイ楽しむーー! 」
そんな常識に変化が訪れているのです。
ソロキャンプの魅力とはどのようなものでしょうか。
大人数で行うグループキャンプは、
キャンプに詳しい人がキャンプを知らない人をおもてなしする、詳しくない人はずっと詳しい人に頼り続けてしまうという構図ができてしまいます。
また、夜中にトイレで起きた時も、同じテント内で寝ている人を起こさないようになど、様々な「一緒に行った人に気をつかう」場面も多いものです。
その点、ソロキャンプは自分のペースで大自然を満喫できます。
「休みの日を家でだらだら過ごすと喪失感がある。同じだらだらなら、自然の中でだらだらしたい」
そんな気軽な気持ちでソロキャンプを楽しむ人もいます。
ソロキャンプはストイックなように聞こえますが、
もっと気軽で身近なものなのです。
ソロキャンプは一人の時間が長いゆえに、食事にこだわるソロキャンパーも多いです。
自前の燻製器でスモークされた肉や魚をつまみにして、一人焚き火の前でお酒を飲むなどもソロキャンプの楽しみでしょう。
コーヒーを豆から挽き、ドリップして優雅なコーヒータイムを満喫する……そのような自分だけのこだわりを楽しめるのもソロキャンプならではです。
大人のこだわりを実践し、自分と向き合える。自然と同化し、体は立ち止まり、精神的には前進する。
それがソロキャンプの醍醐味ではないでしょうか。
日常ではひとりきりの時間は案外少ないものです。自分なりのこだわりを満喫するには、ソロキャンプは絶好の機会と言えるでしょう。
大自然の中でマイペースにこだわりを満喫し、自分と向き合う、そんなオトナの休日の過ごし方はいかがでしょうか。
【文責:編集部】