今や街中で見かけるタピオカミルクティー。若い女性が通勤途中や帰宅時にテイクアウトして、かつてのスターバックスコーヒーのように片手に持ち歩いているのを見た事がある人も多いはず。
どうしてそんなに流行っているのでしょう?
そもそもタピオカミルクティーって?
今回はそんなタピオカミルクティーの謎に迫りたいと思います。
最近大流行しているタピオカミルクティー。実はおよそ20年くらい前にも流行しているんですが、今、また再燃しています。
ミルクティーにタピオカが入った飲料のことを、日本ではそのまま「タピオカミルクティー」と呼んでいますが、ハワイをはじめ、海外、特にアジア圏では「ボバティー」「バブルティー」「パールティー」と呼ばれています。
あまり馴染みのない呼び方ですが、最近のカフェのメニューではタピオカと表記されず、「ボバ(Boba)」と書かれていることも多くなりました。知らないとメニューのどれがタピオカミルクティーかわからないですよね。
言われてみればタピオカは泡(バブル)のようだし、真珠(パール)のようでもあります。
タピオカの原料は、熱帯地域に生息している「キャッサバ」という芋の一種から製造したデンプンから作られます。原料を特殊な容器に入れて回転させ、小さい豆の形になるよう加工します。その加工したものは「タピオカパール」と呼ばれ、乾燥している「タピオカパール」水で戻し加熱すると、私たちが食べているあのプルプルのタピオカになります。
タピオカといえば黒いものというイメージがありますが、タピオカは本来白っぽい色をしています。原材料の違いではなく、白いタピオカにカラメルで着色し、様々な色に加工します。
今となっては黒いタピオカが主流となっていますが、最近専門店で見かけるカラフルなタピオカは、かつて、一度目にタピオカが日本に上陸した当初、黒い見た目がすぐには受け入れられなかったという経緯から、今回の上陸で新たに開発されたのだそうです。
1990年代に流行したタピオカですが、「JC・JK流行語ランキング2018」では、モノ部門1位に「タピオカ」、コトバ部門1位に「タピる」がそれぞれランクインしています。
「タピる」とは、「タピオカティーを飲む」「タピオカティーを飲みたい」という意味で、主にSNSなどで使われています。
タピオカのブーム再来の背景には、インスタを中心とするSNSで「映え」る写真が撮れることももちろん理由に挙げられますが、その裏には実は、多数のLCCが就航するようになったことも影響しています。
タピオカミルクティーの発祥の地・台湾は、修学旅行先として人気急上昇しています。
台湾の味覚に触れる人が増え、日本でもタピオカドリンクなどの台湾茶を味わいたいと思う人も増えたことが、タピオカドリンク専門店増加の後押しをしているのでしょう。
主なタピオカドリンクは台湾茶とタピオカで構成されています。台湾茶はウーロン茶のような半発酵の茶種が多く、日本人に馴染みやすいお茶だと言えます。
そしてタピオカはタピオカ粉と黒糖でできているものが多いのです。馴染みのあるお茶と黒糖……そう、この構成はまさに和菓子のそのもので、日本人が大好きな味なのです。
そもそも日本人に受け入れられる要素があるドリンクだったからこそ、若い世代、さらに世代を越えて多くの年代にまで受け入れられ、再ブームの波に乗れたのでしょう。
皆さんもそんなことに思いを馳せながらタピオカミルクティーを飲んでみてください。いつもとは違った味わいになるかもしれませんよ。
【文責:編集部】