M&AやスモールM&Aという言葉がメジャーになってきたのは、ここ数年のように思います。
しかし、今から約10年前に会社の売却に成功し、ASEANで南国生活をしている元会社オーナーもいます。
Aさんは、ある地域でナンバーワンのレンタルビデオショップチェーンを経営していました。
なぜAさんは、売却という道を選ぶことができたのでしょうか?
現在50代のAさんは、10年ほど前まである地域で売上ナンバーワンのレンタルビデオショップチェーンを経営していました。
スモールM&Aで会社を売却した後は、ASEANの島に移住し、悠々自適な南国生活を楽しんでいます。
今でこそ、スモールM&Aは中小企業経営者の出口戦略や成長戦略の一つになってきていますが、10年前、それも地方ではまだまだスモールM&Aはメジャーな選択肢ではなかったでしょう。
ではなぜ、Aさんはすんなりと会社を売る決断ができたのでしょうか?
「その業界の大手企業2社が、買収したいという話を持ってきました。それがきっかけですね。業績は良かったのですが、ずっとその事業を続けていこうという気持ちも薄れていたので、“買い手が現れたときが売り時”と思って話を受け入れました。それだけですよ」
と、Aさんは語ります。
「買い手が現れたときが売り時」。
言葉にすればそれだけのことなのですが、ゼロから事業を立ち上げた創業者にとっては、なかなか実行できないことですよね。
レンタルビデオショップといえば、10年前であれば、まだ町のあちらこちらに店舗がありました。
しかし今では、動画配信サービスの方が一般的になり、店舗へ行ってDVDやCDを借りる機会は減ってきています。
「私は運が良かったですね。
今だったら、当時ほどの値段で会社を売れなかったでしょうから。
そもそも買収の話すら来なかったかもしれません。
会社を売却していなければ、ジリ貧で生活は厳しくなっていた可能性もありますね。まぁその前に別の事業に転換していたとは思いますが」
そうAさんが話すように、会社を手放すタイミングは本当に重要だと思います。
経営者自身の後の人生にも大きく影響しますよね。
Aさんは、買収の話が持ち掛けられた後、M&Aアドバイザーを選定し、間に入って調整してもらったそうです。
「自分の会社の価値は、客観的に見てもらわないとわからないし、自分で値付けしたら高くするに決まってると思って(笑)。
ただ、相手が大手企業だったからか、自分の想像以上の値段で譲渡できました。
本当、時代に合ったタイミングで売れたと思います」
と話すAさんは、優れた見切る技術の持ち主なのかもしれません。
Aさんは、スモールM&Aの譲渡益で得た数億円と自由な時間を持って、ASEANの南国に移住しました。
現地の国営銀行の定期預金の金利は当時8%だったそうですから、利息だけでも悠々自適な暮らしができますね。
今はご家族と現地で暮らしており、お子さんたちは大学生と高校生になったので、ご自身は趣味のゴルフやサーフィンをしながら生活しているそうです。
「10年くらい同じような生活をしているので、さすがに飽きてきました(笑)。
ゴルフやサーフィンはなぜか飽きないんですが、下の子どもが大学生になったら別の場所に移住しようかなと妻と考えています。
やっぱり、ゴルフとサーフィンができるところが良いですね」
飽きたと言いつつまた似た生活を続けそうなAさんですが、現地でできる趣味のある人は南国生活も良いかもしれませんね。
私は1か月くらいで飽きてしまいました。
リタイヤ生活をリタイヤする人も多いですので、リタイヤを検討中の方は、今から趣味を持つことを考えても良いかもしれません。
2012年より、大手人材会社のアウトソーシングプロジェクトに参加。プロジェクトが軌道に乗ったことから2014年に独立し、その後は主にフリーランスとして活動中。
2014年、一時インドネシア・バリ島へ移住し、その前後から仮想通貨投資、不動産投資、事業投資を始める。現在は、複数の会社の顧問・経営戦略チームの一員を務めるほか、バリ島ではアパート開発と運営を行っている。
マイナビニュースでは、仮想通貨に関する記事を連載中。
https://news.mynavi.jp/series/cryptocurrency
|