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  • スモールM&Aでもっとも重要かつ稼げるポジション ―それはスモールM&Aソーシングマネージャー
  • スモールM&Aでもっとも重要かつ稼げるポジション ―それはスモールM&Aソーシングマネージャー

    2019/06/06  M&A・事業承継

    多角経営化や副業としてのM&Aアドバイザー』の記事でご紹介したように、スモールM&Aの世界で仲介者であるスモールM&Aアドバイザーのニーズが高まっています。不足しているのは、特に売り手サイドのスモールM&Aアドバイザーです。なぜ今、スモールM&Aアドバイザーが時代に求められているのか? わかりやすく解説します。

     

     

    スモールM&A案件におけるヒエラルキー

    M&Aって実際にはどうやるの? その11ステップを解説! 』の記事でお伝えしたように、ひとつのM&A案件には多くのステップがあります。特にステップ8のデューデリジェンスは、弁護士や公認会計士、税理士、社労士など士業の先生の力が必要になります。また、法務デューデリジェンスや財務デューデリジェンス、人事デューデリジェンスの他にも、事業デューデリジェンスや技術デューデリジェンスなど、その業界に精通した専門知識が必要になることがほとんどです。つまり、一人のスモールM&AアドバイザーがM&A案件の全工程に対応できることはまずないでしょう。

     

    「仲介M&Aアドバイザー」「売り手M&Aアドバイザー」「買い手M&Aアドバイザー」「売り手紹介者」「買い手紹介者」「PMIコンサルタント(M&A後の統合作業)」など、スモールM&Aにはさまざまなポジションがあります。スモールM&A案件におけるヒエラルキーは明確で、「売り手サイド」のアドバイザーや紹介者が優位で重宝され、稼げるポジションであるといえるでしょう。

     

    求められているのは「M&A案件発掘力」と「優良な売り案件情報」

    M&A案件に関わり始めるとすぐに実感しますが、仲介者が多いほどM&A案件は成約しません。M&Aアドバイザーと売り手企業や買い手企業の社長さんとの距離が遠くなるからです。心の距離感のある人の話は耳に入りにくいですし、仲介者が自分の都合の良いように解釈し、事実を湾曲して伝えることもあります。例えば、社長さんは「単に会社の価値を知りたい」というだけの温度感だったにも関わらず、仲介者が「すぐにでも会社を売却したい」と伝えてくることがあります。極端な例ですが、ときどき遭遇します。これでは、M&A案件がうまく進むはずがありません。

     

    スモールM&Aアドバイザーに求められているのは、M&A案件発掘力」「優良な売り案件情報」です。M&A案件発掘力とは、読んでそのまま、「自分の会社を売りたい」という売り手企業の社長さんと直にコンタクトを取り、関係性を深められる力です。仲介者がいなければ、それだけM&A案件がスムーズに進むようになるでしょう。多くの社長さんは、自分の会社が売れるとは考えていません。また、後継者が決まっている中小企業は稀で全体の半分もありません。それに、多くの社長さんは「会社を売るのは負け」と考えています。そうではないという気づきを提供することも、スモールM&Aアドバイザーの大きな役割です。

    仲介者がおらず、売り手企業の社長さんと直に密なコミュニケーションが取れる関係性であれば、自然と「優良な売り案件情報」になるでしょう。買い手M&Aアドバイザーや買い手企業が求めているのは、まさにそのような産地直送的なM&A案件です。

     

    スモールM&Aソーシングマネージャーとは?

    「M&A案件発掘力」があり、「優良な売り案件情報」を持っているスモールM&Aアドバイザーを、私たちは“スモールM&Aソーシングマネージャー”と名付けました。

     

    前述のとおりスモールM&Aにはさまざまなポジションがありますが、大きくはターゲットとなる企業を選定し企業との交渉を行う「ソーシング業務」と、ソーシングマネージャーからデューデリジェンスなどの業務を引き受ける「受託業務」に分かれます。デューデリジェンスを行う各士業や各専門家らのチームの協力を得て、スモールM&A案件の最前線に立つのがスモールM&Aソーシングマネージャーです。スモールM&Aソーシングマネージャーがどれだけ重要なポジションであるかは、簡単にご理解いただけると思います。

     

    スモールM&Aソーシングマネージャーに必要なのは「雑談力」

    では、スモールM&Aソーシングマネージャーにはどのようなスキルが必要なのでしょうか? その答えは案外シンプルで、「雑談力」です。「傾聴力」と言い換えても良いかもしれません。

    経営者の困り事の多くは、「資金繰り(財務/資金調達)」「売上(新規開拓/リピート率)」「人材(採用/定着率/人事評価)」に関することです。「人材」には、最近では後継者問題もあるでしょう。これらの困り事を解決するヒントや糸口を提供してくれる人であれば、経営者としてはぜひつながりを持ちたいと思うはずです。

    「資金繰り」「売上」「人材」「後継者」などの経営課題を解決するためのチームとあなたが手を組むことができたら、多くの社長さんはあなたと接点を持ちたいと考えるでしょうし、あなたを見る目が変わるかもしれません。雑談力や傾聴力、そして人脈は、スモールM&Aソーシングマネージャーにとって最大の強みです。

     

    業種特化して尖がったスモールM&Aソーシングマネージャーになろう

    単純にスモールM&Aソーシングマネージャーを名乗っても、すぐにM&A案件を発掘できるわけではありません。あなたの強みを棚卸ししつつ、メジャーな業種とニッチな業種をいくつか選び出し、業種特化型のスモールM&Aソーシングマネージャーになることを私たちはおすすめしています。

     

    飲食店や美容室、整体・マッサージ、医療、介護・福祉、教育・保育、不動産、アパレル、ITなど、あなたが得意とする業種をぜひ複数つくってください。業界知識や業界用語などを習得することで、スモールM&Aソーシングマネージャーとしての仕事の精度はどんどん上がっていくはずです。

    この記事を書いた人の情報
    nakajima
    中島 宏明(なかじま ひろあき)

    2012年より、大手人材会社のアウトソーシングプロジェクトに参加。プロジェクトが軌道に乗ったことから2014年に独立し、その後は主にフリーランスとして活動中。

    2014年、一時インドネシア・バリ島へ移住し、その前後から仮想通貨投資、不動産投資、事業投資を始める。現在は、複数の会社の顧問・経営戦略チームの一員を務めるほか、バリ島ではアパート開発と運営を行っている。

    マイナビニュースでは、仮想通貨に関する記事を連載中。
    https://news.mynavi.jp/series/cryptocurrency


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