「商談がうまくいかなかったが、次は違う戦略でいこう。自分ならできるはずだ」
「会議で反対意見を出して目立ってしまうのは嫌だな。自分は地道な仕事が似合うから、目立たずにいこう」
自分が本当に望むゴールを達成できる人は、セルフイメージが高い人と言えます。
逆にセルフイメージが低いと自分に自信がなく、いつまでもゴールを達成する自分をリアルに想像できないでしょう。
そこで、セルフイメージを高める方法をご紹介していきたいと思います。
セルフイメージは「自分に対してのイメージ(印象)」です。セルフイメージは、“セルフトーク”から強く影響を受けて作られています。
セルフトークがセルフイメージをつくり、自分のコンフォートゾーンの境界を作っていると言えます。
例えば、大事なプレゼンの時に大きなミスをしてしまったとします。
そうすると、「なんであの時に、〇〇してしまったんだろう」というセルフトークが行われ、「自分は大事な時に失敗してしまう」というセルフイメージが出来上がります。
そのセルフイメージによって、会議の時にも失敗を恐れてあまり発言をしないような、ネガティブなコンフォートゾーンを作り上げてしまいます。
このように、日常の無意識な言葉や行動がネガティブなセルフトークを生み、その人の望まないセルフイメージが作られてしまいます。
そして無意識のうちに、望まないセルフイメージに沿った行動をとるようになってしまうのです。
「言葉、映像、感情(情動記憶)」 ⇒「セルフトーク」 ⇒ 「セルフイメージ」⇒ 「コンフォートゾーン」 ⇒ 「現実(パフォーマンス、能力、成果)」という順番になります。
望んだゴールを達成するためにはどうすればいいでしょうか。
それはまず、セルフトークをポジティブなものに変えていけばいいのです。
そうすれば自然とセルフイメージはポジティブなものに変化していきます。
ですので、セルフイメージを変えるには、自ずとセルフトークを変える必要が出てきます。
セルフトークには4つの段階があります。
セルフイメージを高めるためには、第1段階から第3段階を経て、第4段階へセルフトークを変えていかなければなりません。
では、どのような方法で段階を踏んでいけばいいのでしょうか。
第1段階から、第4段階を順を追ってまとめていきたいと思います。
第1段階は、「できるわけない」「難しいな」などという、あきらめのセルフトークです。
過去の自分のイメージと照らし合わせて、その過去イメージとゴール設定が大きくかけ離れていることから生まれる、ネガティブなセルフトークです。たくさんの人がこのネガティブなセルフトークに縛られています。まずこの段階を脱しないと、ゴール達成には程遠いと言えます。
第2段階は、「〇〇であったらいいな」「〇〇するべきだ」という、目的論が出来てきます。しかし、この段階のセルフトークでは問題を解決する手段がわかっていないため、ゴール達成への効果はありません。
第3段階は、「今の状況から抜け出そう」「こんな人生はやめよう」などという、自分への決意が生まれます。この段階になると、「ゴールを達成するには、どうすればいいのか」と、解決方法を模索していくようになります。鮮明ではないものの、ゴールへ向かい、問題を解決している自分のイメージを探し始めます。
第4段階では、「次はこうするべき」「明日はこうありたい」などという、新しい次元に向けたセルフトークを行うようになります。しかも、そのセルフトークは単なる願望ではありません。今まさにこの場で実現されているような、リアリティーを持ったものです。第4段階に達すれば、ゴールの達成の瞬間に向けてRASがオープンになり、スコトーマも外れます。ゴールを達成する自分をリアルにイメージすることで、今まで見えなかったゴール達成に必要な情報が、自然と飛び込んでくるということです。
セルフトークの段階が経て、セルフイメージが高まっていく例を見ていきましょう。
大学卒業して以来、サラリーマンとして1つの企業に勤め続けている人がいるとします。
第1段階では、「独立起業して、年収1億以上の社長なんてかっこいいな。でも私には到底無理だ」とネガティブなセルフトークが行われます。
サラリーマンの自分と、年収1億の社長のイメージがあまりにもかけ離れていることからくる、過去に縛られたセルフトークです。
ゴール設定が高ければ高いほど、このあきらめのセルフトークから脱するのは難しいでしょう。
しかし、この段階を一歩でも踏み出さなければ、自分の本当に望むゴールにはたどり着けません。
第2段階では、「サラリーマン生活から脱して、自分の会社が持てたらいいな」という、目的が見えてきます。
しかし、まだこの段階のセルフトークでは、独立という問題解決への方法は見えていません。
第3段階では、「雇われの身から脱出する」「やりたいことを仕事にする」という誓いのセルフトークが行われます。
ここでは、まだゴールのイメージが鮮明ではありません。
しかし、「どうやって雇われの身から脱出するか」と、ゴールの達成方法を模索し始めます。
第4段階では、「起業へ向けたセミナーに参加しよう」「起業の足がかりとして、SNSから自分のやりたいことを発信して、認知度を高めよう。」というセルフトークが行われます。
このセルフトークの段階ではゴールも、ゴール達成への方法も見えています。
独立企業している自分をリアリティーを持ってイメージできていることで、今まで目に入らなかった起業へ向けての情報が次々に飛び込んできます。
以上のようなセルフトークの段階を経ることによって、自分が本当に望むゴールにたどり着けるのです。
セルフトークをコントロールできれば、自然とセルフイメージも自分の望むものへと変化させていくことができるでしょう。まずは、セルフトークを意識的にポジティブなものに変えていくことから始めてみましょう。
【文責:編集部】