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  • 「ハラスメント防止対策」、
    きちんと出来ていますか?
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    きちんと出来ていますか?

    2019/09/13  マネジメント

    2019年、5月29日に発表されたハラスメント防止対策義務化法案が成立した記事を受けて、その対応策に追われている企業も多いのではないでしょうか。

     

    職場でのパワーハラスメント(パワハラ)を防ぐため、企業に防止策を義務づける労働施策総合推進法の改正案が、29日の参院本会議で可決、成立した。義務化の時期は早ければ大企業が2020年4月、中小企業が22年4月の見通しだ。改正法は、パワハラを「優越的な関係を背景にした言動で、業務上必要な範囲を超えたもので、労働者の就業環境が害されること」と定義。その上で、パワハラ防止策をとることを企業に義務づける。従わない企業には、厚生労働省が改善を求める。それにも応じなければ、厚労省が企業名を公表する場合もある。

     

    朝日新聞デジタル(2019年5月29日号)

     

     

    すでに、セクハラ・マタハラに関しては防止対策が義務付けられています。

    今回新たにパワハラが正式に追加されたわけですが、“ハラスメント防止”の流れは今後も進んでいく事が予想されます。

    経営者や管理職の方は、“ハラスメント対策”で頭を悩ませてはいないでしょうか?

     

    こちらの記事では、企業の職場で発生しがちなハラスメントと、ハラスメント予防対策を紹介していきたいと思います。

     

     

    ハラスメントの種類は多種多様!? 

    さまざまな種類があるハラスメント。実際に企業で起きがちなハラスメントについて今一度おさらいしていきます。

     

     

    “ジタハラ(時短ハラスメント)”

     

    ジタハラは、働き方改革による時短労働を意識するあまり、具体的な対策がないにもかかわらず、現場に労働時間を減らすことを強要することで発生します。

    「労働時間を短くしろ」などと指示するだけではなく、具体的な対策を提案、現場が運用できる体制を構築しなければなりません。

     

     

    “マタハラ(マタニティハラスメント)”

     

    マタハラは妊娠、出産、子育てに関することで女性を不快に感じさせることを言います。

    育児休暇等を理由とする不当な配置換えや解雇から、子育てをする従業員への不快な言動もマタハラにあたります。

    マタハラは男女雇用機会均等法でも禁止されていますし、企業にも防止措置が義務付けられています。

    近年では出産後に仕事に復帰する女性も多くいますので、働く女性が気兼ねなく会社にいられるような配慮が必要です。

     

     

    “ジェンハラ(ジェンダーハラスメント)”

     

    ジェンハラは「男性だから」「女性だから」と性別に対する偏見を含む言動のことをいいます。

    男性従業員にだけに力仕事を任せる、男性従業員だから残業させる、女性従業員だけに来客用のお茶の用意をさせる、などがジェンハラにあたります。

     

    「知らない」では済まされない? これからも増えていくハラスメント

     

    今、ハラスメントの種類は50種類を超えていると言われています。

    ハラスメントの種類はよく知られているパワハラ、セクハラに始まり、エアコンの設定温度による“エアハラ(エアーハラスメント)”や、特定の人にだけお土産のお菓子を配らない“オカハラ(お菓子ハラスメント)”。

    また、IT関連の知識が高い人が、知識不足の人に対して横柄な態度で意図的に相手がわかりにくい専門用語で話し続けるような“テクハラ(テクノロジーハラスメント)”なるものまで、多岐に渡ります。

     

    ハラスメント予防対策 

     

    まずは経営者の意識改革が必要です。

    「ハラスメントなんかがうちの会社で起きるはずもない」と思い込んでしまったら、解決すべき問題が何も見えてこなくなってしまいます。まさに、コーチングでいうところの「ロックオン・ロックアウトの法則」状態ですね。

    たかをくくらず、「人が集まればハラスメントは必ず起きるもの」と認識しましょう。

     

    経営者を始めとする、指示をする側の管理職がハラスメントにつながる言動をしていないかチェックします。

    現場で指示をする側にハラスメント言動があった場合は、従業員も言い出しにくい場合が多々あるからです。

     

    指示をする側の「こうあるべき」「これぐらい言わなくてもわかるだろう」という思い込みは、さまざまなハラスメントに繋がりかねません。

    自らの価値観の押し付け、多様性の否定は避けるような指導が大切です。

     

    また、従業員全体へのハラスメントへの知識の教育も重要なポイントです。

    現場での些細なやりとりや、SNSでのコミュニケーションまでは、経営者はプライバシーの観点でも見守れません。

    従業員ひとりひとりがハラスメントへの知識をつけてもらうためにも、セミナーを開いたり、公的機関が作成したハラスメント防止マニュアルを共有しましょう。

     

    「ハラスメント問題」起きてしまったら?

     

    直接に被害を言い出しづらいハラスメントには、社内アンケートが有効です。

    会社内に相談窓口も設置するのも良い方法です。

    また、相談窓口を第三者の会社に委託することで、会社内の人間に知られることなくハラスメント被害を報告することができるようになります。

    社内アンケートにしても、相談窓口にしても、プライバシーを守ること重要視しましょう。ハラスメント被害を報告した人が、「自業自得」「自意識過剰」などと、誹謗中傷を浴びてしまう“セカハラ(セカンドハラスメント)”なんていうことも起き得ます。

    このような、二次的に生まれる新たなハラスメントにつながってしまうと、元も子もありません。

     

    ハラスメントに悩んだ社員が一人で抱え込まないように、相談窓口をきちんと設置しておくこと。

    それから、“経営者自身がハラスメント対策に真摯に取り組むことを、直接社員全体に伝えておくこと”が大切です。そうすることで、被害に合いそうな社員には安心感が生まれ働きやすくなり、加害者になりそうな社員には緊張感を与えることで、結果的にハラスメントを未然に防ぐ効果があります。

     

    ハラスメントは、加害者の意識に関係なく、被害者が不快だと感じてしまえばハラスメントとなってしまうところが難しいところです。

     

    せっかく知識と経験を身につけた社員を、職場のハラスメントが理由で離職

    させてしまっては、企業としても大きな損失です。経営者は、従業員が働きやすい環境を作るためにも、ハラスメントへの意識改革・注意喚起と、何か起きた場合の迅速なフォローを求められます。

    これからも増えていくことが予想されるハラスメントと、うまく付き合っていってもらいたいと思います。

    【文責:編集部】

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