前回の記事で、書く前に「誰に何を書いて、どうなってほしいのか」を明確にすることが大切だ、とお伝えしました。
もし時間があれば、「なぜ、その人にそうなってほしいのか」「なぜ書くのか」という理由を洗い出してみてください。
前回、
を書き出してほしいとお伝えしました。
例)美容系商品の販促メールマガジン
書きたいこと:美顔器
伝えたい人:美容のために時間をかけられない主婦層
どうなってほしいか:購入・口コミによる拡散
これに「なぜ書くのか」「なぜ、その人にそうなってほしいのか」という理由を加えると、以下のようになります。
例)美容系商品の販促メールマガジン
書きたいこと:美顔器
伝えたい人:美容のために時間をかけられない主婦層
どうなってほしいか:購入・口コミによる拡散
その理由:「自分の時間がなかなかとれない」「美容に手が回らない」「でも美しくありたい」という若いママさんに、自社の美顔器を役立ててもらいたい
理由に書いた「『自分の時間がなかなかとれない』『美容に手が回らない』『でも美しくありたい』という若いママさんに、自社の美顔器を役立ててもらいたい」という思いがあれば、ブレずにその気持ちを文章にすればいいのです。
若いママさんに語りかけるように、自社の美顔器の魅力を伝えればいいだけです。
「ただ何となく書こうと思っただけ……」という曖昧な理由や「SNSをやらないと時流に乗り遅れる、と思ったから……」という受け身の理由では書くことが続かなってしまうだけでなく、時に苦痛にもなってしまいます。
一方で、書く理由を洗い出すことで「読者にどうなってほしいか」という着地点をより明確にすることもできます。あわせて考えていきましょう。
書くための理由を洗い出したら、次に伝えたいことの中身を精査します。
例えば美顔器の場合、機能や効果なのか、革新的な技術なのか、リーズナブルな価格なのか、あわせて使う美容液に配合されている成分がすぐれているのかなど、訴求要素はたくさんあります。
では、一番伝えたいことは何なのか。商品であれば、最も優位性をうたえる要素にほかなりません。
<中身>
<優先順位をつけて並べ替え>
優先順位をつけるにしても、伝えたい相手やその理由などを明確にしておけば「どの順で伝えたらいいのか」と迷うことはないはずです。
「一番伝えたいこと」の優位性を証明する数字や事例を探しましょう。
例えば「発売3日目で予約が1万個突破!」「昨年の販売実績は10万個以上!」「顧客満足度90%超え!」などの数字です。
「手に入りにくい成分配合のため、限定1000本まで!」というのもいいでしょう(人は『限定』という言葉に弱いものです)。
事例の効果的な要素は、ユーザーレビューです。
実際使ってみた、試してみたという人の声は、どんなコピーライターよりもすぐれているもの。
リアリティあふれる言葉は、上手下手の域を超えて、読み手の心を動かします。
「まだ販売前で……」「口コミがあまり集まっていない」という場合は、社内スタッフが実際に試してみた生の声を載せてみるといいでしょう。
なお、「●●セレクション」「△□アワード」といった受賞歴などもあるといいかもしれませんね(受賞歴を掲載する場合はロゴやタイトルの使用料がかかる場合があるので要注意です)。
数字や事例は、購入の決め手として有効なもの。
商品やサービスを売るためのテキストを書くなら、意識して取り入れてみてください。
いかがでしょうか。
「書く前にあれこれ準備しておかなければいけないのは大変だ」とお思いになったかもしれません。
しかし、これらの準備があればこそ、伝わりやすい文章を生み出すことができるといっても過言ではありません。
書き始める前に、ぜひじっくり取り組んでみてください。