業績の不調に部下のしくじり、交友関係の悪化、家庭内のいざこざ……。
何かとストレスがたまりがちな50代社長。ストレスはさまざまな症状になって現われますが、そのサインを放置しておくと症状が悪化し、バリバリ働けなくなるくらいの重い病気になってしまうかもしれません。「まだまだ人生を謳歌したい」というあなたに、ストレスが起きる仕組みやストレスが招くさまざまな症状、それらを未然に防ぐためのストレスチェックについてご紹介します。
ストレスが発生し、そして蓄積されていくメカニズムからご説明しましょう。
ストレスとは、生体に何らかの刺激が加わったときに生体が起こす反応を指します。刺激には、寒さや暑さ、外傷や伝染病、騒音などさまざまなものが該当します。しかし、ストレスを語るときに精神的緊張による生体反応を指すのが一般的だといえます。
通常、気分転換したり休んだりすることでこのストレスは消えていくもの。これは、暑い日に発汗することにより体温を下げようとするように「ホメオスタシス(生体恒常性)」という働きによるものです。しかし「なかなか休めない」「ストレスが強すぎる」などの理由でホメオスタシスの働きが鈍ってしまうとストレスが発散されず、さまざまな不調の原因となってしまいます。
ストレスをためこんでしまうと、心身にどのような不調をきたしてしまうのでしょうか。
自律神経は体内の情報や外部からの刺激に自動的に反応する神経であり、前述のホメオスタシスを維持する役割を持っています。自律神経には、自動車でいえばアクセルの役割をもつ交感神経と、ブレーキの役割をもつ副交感神経のふたつがあります。交換神経が優位な状況では心身は緊張し、副交感神経が優位な状況ではリラックスできます。ストレスを感じると、副腎皮質から副腎皮質ホルモンが、交感神経がコントロールしている副腎髄質からアドレナリンが分泌され、交感神経が優位な状態になります。そして副腎皮質ホルモンやアドレナリンは血糖値上昇、血圧上昇、免疫抑制、覚醒といった作用をもつため、ストレスによって交感神経が優位な状態が続くと身体にさまざまな症状を引き起こすのです。
ストレスが原因の心身症には、例えば急性胃炎や慢性胃炎、神経性胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、自律神経失調症、不眠症、うつ病などがあります。他にも摂食障害や糖尿病、円形脱毛症、心因性EDなどを招くといわれていますので、そのような症状が出てしまう前のストレス対策が必要です。
オーソドックスなストレスのサインには、下記のようなものがあります。
あてはまる項目が多ければ多いほど、ストレスが深刻であるといえます。
いくつくらいあてはまっていましたか?
ストレスはためこまず、定期的に発散することが大切。ぐっすり眠る、軽いジョギングやウォーキングなどの運動をする、カラオケに行って大声で歌ってみる、映画鑑賞や音楽鑑賞をする、といったストレス発散法を見つけ、症状になって現われる前にストレスをためないように心がけましょう。
【文責:編集部】