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幅広い業界相手に営業活動を行うときに有効な「業種別組織」

幅広い業界相手に営業活動を行うときに有効な「業種別組織」

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組織形態には非常にさまざまな種類があり、どれか一つを選択すればそれでOKというわけではありませんが、どの形態を軸に組織を編成していく必要があるのかはある程度定めておかなければいけません。一つの選択肢として考えられるであろう「業種別組織」と呼ばれる形態は、どのような特徴を持っているのでしょうか。メリットやデメリットも合わせ見ていきましょう。

業界単位で営業担当者を置く「業種別組織」

「業種別組織」とは、その名の通り、業種ごとに営業担当者を置き、商品やサービスの販売、その他対応を行っていく組織形態のことを言います。企業によっては多種多用な業界に対して営業をかけていかなければならないこともあるでしょう。一つの業種・業界のみに向けた商品やサービスを提供しているのであればこの考え方は必要ありませんが、複数の業界へ商品等を広げていきたいのであれば、この組織形態は有効に働くはずです。

似たような形態に、顧客別組織と呼ばれる形態があります。こちらも文字通り、顧客ごとに営業担当者を置く手法ですが、業種別組織がこの顧客別組織と異なるのは、あくまでも業種ごとに担当者を配置する点。顧客別では複数の顧客を担当するとき、必ずしも業界が同一であるとは限らないのです。もちろん両者の考え方を取り入れ、同一業界の中の特定の顧客に対して営業活動を行う担当者を置き商品やサービスを提供していく、売り込むという手法も有り得ます。

業種としては異なるけれども、共通点がある場合や似たような事業を行っている業種、あるいは顧客に対して同じ営業担当者をつけるということも考えられるでしょう。

業界の情報を取得しやすいメリットあり

同じ業界に属する企業に対して営業活動を行うことにより、それぞれの業界の情報を取得・把握しやすいというメリットが、この業種別組織と呼ばれる形態にはあります。いくつもの業界を担当していると、業界に特化した情報を得ることが難しくなり、情報が交錯してしまうかもしれません。業界ごとに営業活動を行えばこの弊害を取り除くことができ、よりその業界のニーズを汲み取りやすくなるのです。

ニーズを汲み取ることができれば、それを商品やサービスの開発に反映させることもできますし、営業活動においてどのようにアプローチすれば、より自社の商品を魅力的に感じてもらうことができるのか、そういったことを考えやすくもなるでしょう。業界ごとのトレンドや風潮も把握することがしやすくなるはず。それを敏感に感じ取ることができれば、やはり顧客を満足させられる商品開発やサービス提供へと繋がるのです。

言い換えれば、特定の業界に精通したプロフェッショナルを育てることができるとも言えます。あらゆる業界に対して営業活動を行うスタイルでは容易に得ることができないメリットとなるのではないでしょうか。

情報を取得しやすいからこそのデメリット

業界ごとの情報を特定の営業マンが取得しやすくなるというメリットがある一方で、このメリットがデメリットへと変わってしまうリスクも考えられます。業種別組織を編成し、しかもそうした組織であることが顧客側に伝わってしまうと、安易に情報を提供してくれなくなる恐れがあるのです。

当然でしょう、同業他社に対して営業活動を行なっている人にわざわざ情報を流す企業などそうそうありません。他社に漏れては困る情報は営業マンに対して一切伝えず、しかし、それこそが業界のニーズや特殊な事情であることも少なくないため、もし情報が一切取得できないとなれば、上で説明したようなメリットを享受できない弊害が出てきてしまうのです。

また、営業マン自体との接触が非常に制限されるという可能性も高まります。警戒心の強い顧客であればこの傾向はさらに強まり、親密な関係構築のための高いハードルとなりかねません。信頼が得られなければ営業活動にも支障が出てきますし、継続的な付き合いができなくもなるでしょう。

業種別組織の編成には、もしかしたらこのようなリスクも発生しかねないことを考えながら採用するかどうかを決定し、採用するにしても営業活動や顧客との関係を常に考慮に入れながら組織を構築していくことが求められるのです。

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営業マネジメント

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