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戦力となる営業担当者を育てる「OJT」のステップと具体的内容

戦力となる営業担当者を育てる「OJT」のステップと具体的内容

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営業担当者を育てる方法の一つに、「オン・ザ・ジョブ・トレーニング」と呼ばれるものがあります。略して「OJT」と表現されることが一般的です。

このOJTは、仕事を通じてトレーニングを積んでいくという考え方の元、営業部門で言えば、若く経験の浅い営業担当者を上司である営業担当者が一緒に現場へと連れて行き、その現場で営業活動に必要なノウハウや知識、あるいはスキルや雰囲気といったものを身につけさせていくという育成手法です。

このOJTは、どのようなステップを踏んで進めていくのか、ここが非常に重要なポイントとなります。ただただ若い営業担当者を現場に連れていけば、それでOJTによる育成ができるというわけではありません。実際にこれを取り入れながら営業担当者を育てていきたいと考えている営業マネジャーなどは、OJTをより効果的なものとするための進め方を把握しておかなければいけないのです。

営業担当者育成に効果的なOJTの進め方

OJTを育成に取り入れるからといって、いきなり若い営業担当者を現場に連れて行こうとする上司がいますが、これはあまり良い効果を生みません。いち早く現場を体験させることは重要でしょう。しかし、その前にはしっかりとした準備を整える必要があるのです。

まずは、上司と部下の話し合いからスタートするべき。上司である営業マネジャーなどは部下である営業担当者の現在地を、この最初の会話によって把握しておかなければいけません。営業担当者によって有している能力や価値観などは違うわけですから、上司はそれを把握した上で、ではどのようなOJTを取り入れていくのかを考えていく必要があります。
長所や短所なども含め、部下である営業担当者にも発言の機会を与えた上で意思疎通を図り、問題点や課題、能力など、共通の認識を持ったところからスタートするようにしましょう。

共通認識を持つことができたら、では、具体的にどの点について育成していくべきなのか、どの能力を伸ばしていき、それによってどんな課題を解決していくのか、これらについても上司と部下が一緒に整理をしていきます。これは、目標や目的の設定と言ってもいいでしょう。このステップを無視してOJTを取り入れても、営業担当者自身がどの部分を意識して取り組めばいいのかわかりづらく、それが成長を妨げる原因にもなりうるため、実践に移る前の段階で必ず整理し明確にしておかなければいけません。

上記のことができたら、次は具体的な計画を立てていきます。OJTでは、実際にどのように動き、どのような能力を伸ばすのか、どの課題を克服するのか、それらをいつまでに達成するのか、などの具体的な計画を立ててから実践へを移行するようにしてください。具体性のないOJTは、これも意味がありません。育成計画の一つなわけですから、必ず期間的な目標も合わせて設定しておくようにしましょう。計画を立てることができたら、いよいよ実践へと移ります。

営業マネジャーなどの上司は営業担当者に計画や目標を意識させながら、現場において実践を積ませます。実際に現場で営業活動業務を体験させたら、最後に行うのが反省会。計画と照らし合わせて、それをどの程度進めることができたのかや、実際に目標を達成できたのかどうか、こうしたことをお互いに評価し、次のOJTへと繋げられるようコミュニケーションをとっていきましょう。新たな目標や計画が必要であればそれも作成し、さらに意識やモチベーションを高めるようなアドバイスなども忘れないようにしなければいけません。

これがOJTのおおまかなステップです。こうしたことを繰り返し行うことで、徐々に営業担当者を成長させ、戦力へと育てていきましょう。

しっかりと押さえておきたいOJTの中身

上ではOJTの進め方やステップについて説明しましたが、それらを実践する上で知っておきたいのが、具体的な中身・内容です。

例えば、面談。上司である営業マネジャーは部下である営業担当者との面談を通じて、OJTを進めていきます。この面談をしっかりと丁寧に行わなければ有能な営業担当者は育ちません。今や放任主義は時代遅れと言ってもいいので、面談の機会や時間を十分に確保し、そこで具体的な話し合いを行いながらOJTを進めていきましょう。

この面談は、定期的に行われるものと、不定期に行うものとに大別することが可能です。前者はOJTの計画を作成する際に組み込み、後者はその都度必要な時に行っていきます。
面談を通じたコミュニケーションが多ければ多いほど関係性も向上し、より育成しやすくなるはず。そうした点を考慮しても、この面談は欠かすことができない要素なのです。

営業活動と言えば顧客への訪問ですが、OJTでは営業担当者にこの作業を行わせ、それを営業マネジャーは間近でチェックする作業が求められます。
営業担当者が1人で営業活動を行い、その行動や成果、反省などを上司の営業マネジャーへと報告したり話し合うことで課題を浮き彫りにしていく、そうしたOJTの手法も考えられるでしょう。しかし、営業担当者が行う自己管理では気づかない部分も必ず出てきます。それに気づいてあげるのも営業マネジャーの役割ですから、営業担当者の顧客への訪問へと同行し、その点を丁寧に指摘してあげる必要があるのです。

そして、営業会議です。営業会議は通常、若手もベテランも営業担当者全員が参加をし、目標に対してどうアプローチし成果を上げているのかといった進捗状況などを提示し合い、また、情報の共有を行ったり、営業マネジャーからの指示等を行ったりしますが、ここも若い営業担当者を育てるための重要なOJTの場であると認識すべきでしょう。営業活動そのものとは異なりますが、しかし会議やミーティングは営業活動と直結しているため、若い営業担当者にも積極的に関わらせ、営業組織の一員としての自覚を持たせることを意識させなければいけません。

OJTの計画そのものがしっかりとしたものであっても、ここで挙げた面談や顧客訪問への同行、そして営業会議などがしっかりと行われなければ、OJTの効果を最大限生かすことはできないでしょう。営業マネジャーはここを強く意識しながら、OJTの正しい中身・内容を理解し、適切な進め方やステップで育成を行なっていくことが求められます。

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営業マネジメント

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