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営業活動を実践するテリトリーの決定時にチェックすべきこと

営業活動を実践するテリトリーの決定時にチェックすべきこと

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無尽蔵に範囲を拡大して営業活動を行えばいいというものではありません。営業活動は、時に範囲を絞り込み、そこで集中的に行うことでシェアの拡大や売り上げのアップを図るもの。テリトリー制はそれを念頭に用いられる手法なのですが、テリトリー制を導入したからといって、シェアの拡大や売り上げのアップ、営業活動の効率化がすぐに図れるというわけでもありません。

大事なのは、テリトリーの設定の仕方と、その範囲。テリトリー設定時に何を気にすべきなのか、どこにフォーカスして区画を決めていくべきなのか、これを考えていきましょう。

営業目標や重視する点に適ったテリトリーかどうか

テリトリーを設定する際にまずチェックしなければならないのが、営業目標との整合性です。それぞれの企業や営業部には必ず営業目標が設定されているはず。それに沿ったテリトリー分けをしなければ、テリトリー制のメリットや恩恵を受けることはできません。営業目標によって、どのようなターゲットを重視して営業活動を行なっていくのか、これが整理されていれば、それにかなったエリアが次第に見えてくるはず。

例えばですが、新規顧客の開拓を重点的に行うという戦略や目標を策定した場合、既存の顧客が多いエリアをテリトリーに含めては、その戦略や目標に適ったテリトリー設定とはなりません。たとえ範囲が狭くなったとしても、潜在顧客の多いエリアをテリトリーとして設定し、重点的に営業活動を行なっていく必要があります。

このように、営業目標や重視する点にかなったテリトリー分けをする場合には、多くの同業他社や、これまで自社で行なってきたテリトリー分けなどを参考にしつつも、平均的な区画分けをあまり強くし過ぎないこともポイントとなるでしょう。あくまでも、自社の営業目標、自社が重視する点に適っているかどうか、これに重きを置いてテリトリー設定をしていくことが重要となります。

地理的な条件や制限を無視していないかをチェック

テリトリー設定時に無視できないのが、地理的な条件です。いくら営業目標や自社で重要視する点に適ったテリトリー分けをしたとしても、そのテリトリー内に山や川が含まれていれば、営業活動の効率化を図ることはできません。

自社の営業能力に見合う範囲は、これまでの営業実績などから割り出せると思いますが、そうしたものを参考にしつつ、加えて、地理的条件、例えば市区町村などの行政区分、道路や鉄道などの交通網、山や川などの地形的条件を勘案しながら、営業活動が行いやすい範囲を設定していきましょう。

すでにテリトリー制の導入によって成果を上げているのであれば、そのエリア分けを参考にしながらテリトリー設定をしていくのも一つの方法となります。この場合には必ず地理的な条件や制限を無視していない区画分けがされているはずなので、どのような形でテリトリー設定をしているのかを今一度整理しながら、新しく設定するテリトリーに反映させていくようにしてください。

営業担当者の能力に応じて設定されているか

テリトリー設定をする際に難しい課題となるのが、平等であるか否かです。営業目標や自社が重要視している点、あるいは地理的条件などによってテリトリーを設定するのはさほど難しい作業ではないでしょう。しかし、営業活動を行うのは結局営業担当者。この人たちの能力がテリトリー設定に大きな影響を与えることを無視してはいけないのです。

テリトリーが設定されると、各テリトリーに営業担当者が配置されます。一方は非常に多忙を極め、一方はのんびりと営業活動ができる、これでは平等性が保たれず、一部から不満の声が漏れる事態も出てきてしまうでしょう。そうしたことがないようにテリトリー分けをすることが求められるのです。

単純に、各テリトリーの面積が同じであればいいというわけではありません。そこに存在している消費者や顧客の数が同じであればいいというわけでもありません。それぞれの営業担当者の能力を考えた上で、あくまでも営業活動の質を重視し、しかし、量的バランスも見ながらテリトリー分けをしなければ平等性を保つことはできないでしょう。

実際に営業活動を始めればどうしても差が顕在化し平等性に欠けるテリトリー設定となっていることも珍しくはありません。そのあたりは始めてみないとなんとも言えないところですが、あまりにもずさんに設定してしまえば現場に不公平感が生まれるため、営業マネジャーなどテリトリー分けを行う立場にいる者は、各営業担当者の能力を見極めた上で慎重に範囲の決定をしていく必要があります。

営業活動の成果は営業担当者のモチベーションに影響を受けるもの。営業活動の範囲や各エリアの特性によってそれをコントロールすることも重要であるため、この点を強く意識しながらテリトリー設定を行なっていきたいものです。

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