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人の違いを上手に活用しよう

人の違いを上手に活用しよう

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ブレーン・ストーミングという言葉をご存知でしょうか。会議式によるアイディアの採用ともいうべきこの手法は、最近になってより注目を集めるようになってきました。ブレーン・ストーミングが登場したのは1953年。アレックス・F・オズボーンが考案した手法ですが、半世紀以上が経過しているにもかかわらず、現代社会でも通用するその手法は一体何をもたらしてくれるのでしょうか。

ブレーン・ストーミングと日本社会

日本では、いわゆる「同調圧力」が強いです。何かを決める理由では「誰かが言っている」「誰かと同じ」といったように、自分で判断するのではなく、周囲の状況で決めることが多いです。また、「出る杭は打たれる」という言葉もあるように、他人と少し違うところがあるとまるで悪い事のように指摘されるため、そうならないよう周囲と同じようにと考えがちです。その際たるものがiPhoneともいわれています。

iPhoneは日本では圧倒的なシェアを誇っていますが、iPhoneの機能性に惹かれてiPhoneにしているのではなく、「iPhoneが売れているから」「周りがみんなiPhoneだから」という理由でiPhoneを使っている人がとても多いと言われています。プライベートシーンであればこのような考え方も良いのかもしれませんが、ビジネスシーンにおいて「周囲がそうだから」では利益を生み出せる訳がありません。ですが現実的にはこのような停滞感を持つ会社が多いのです。そのような会社こそ、ブレーン・ストーミングがぴったりです。

ブレーン・ストーミングとは

ブレーン・ストーミングには4つの原則があります。
・批判や結論を出さない
・自由なアイディアを歓迎する
・質より量を重視する
・アイディアを結合して発展させる

この4つがブレーン・ストーミングの基礎です。特に二つ目、「自由なアイディアを歓迎する」は、先の話で言えば日本の会社では生まれにくいものです。ブレーン・ストーミングでは突飛で奇抜なアイディアこそ歓迎すべきとしているのですが、日本ではそういった考え方そのものが敬遠されがちです。発することによって、周囲から変な目で見られたら…という気持ち。これは誰もが持っているでしょう。ですがそれでは残念ながら新しいものは生まれません。突飛な、あるいは常識にとらわれないものや前例のないもの。ブレーン・ストーミングではそういった意見ほど貴重なものなのです。それらの意見から、より良いものを生み出そうとすることこそ、ブレーン・ストーミングの神髄なのです。

ディベート教育の重要性

また、日本で同調圧力が強いのは、ディベート教育を行っていない点も挙げられます。イギリスでは学生時代にディベート教育が行われるのですが、日本では大学のみです。大学でも学部によってはディベートとは無縁で、弁論部のように、趣味で楽しむしかディベートに触れる機会がない人も多いのではないでしょうか。

ですがそのおかげで、人から反対意見を言われることに対して恐れる、あるいは反対意見に対して感情的になってしまう人が多いです。反対意見は人格を否定しているのではなく、あくまでも意見に対しての言葉であって、そこに発した人間の性格や個性は考慮されていないのです。

意見は意見。ただそれだけなのですが、日本ではディベート教育がないので、反論に対して「怒る」「不愉快になる」ことしかできない人が多いのです。それらを見て「怒らせないようにしよう」と思ってアイディアを出せない人もいるのですが、それでは良いアイディアなど出ません。

ディベート、そしてブレーン・ストーミング。これらを理解し、反論や異論、そして周囲にどう思われるのかを恐れず、良いアイディアを出していきましょう。

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企画入門

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