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  • 「熟年離婚の危機」を回避する秘策とは!?
    その4
  • 「熟年離婚の危機」を回避する秘策とは!?
    その4

    2019/08/02  夫婦家族

    こんにちは! 弁護士の小原です。

     

    『「熟年離婚の危機」を回避する秘策とは!?』について、お話を進めていきましょう。

    前回『「熟年離婚の危機」を回避する秘策とは!? その3』は、ステージ1、すなわち「離婚危機の種子が蒔かれた状態」のお話でしたが、今回はさらにステージが上がっていきます。

    当然ですが、ステージが上がると危機回避の難易度も上がっていきます。心して読んでください。

    危機回避! 大前提で求められるのは「交渉術」のスキル

     

    まず、前回までのおさらいです。

    これからお話しすることは、ステージ1でも、ステージ2以降の上のステージでも、すべてのステージに共通する危機回避の大前提、原理原則になります。

     

    熟年離婚の危機を回避する極意は、「奥さんの価値観に寄り添い、奥さん目線でのコミュニケーションを活性化させること」。

    そのために必要不可欠のスキルが「交渉術」です。

    そして、交渉術でもっとも重要なのは、小手先のテクニックではありません。

    相手の信念や価値観を否定しない。自分の信念や価値観を相手に押し付けない。まず先に相手の信念や価値観を認め、しかる後に自分の信念や価値観を、相手の信念や価値観と矛盾しない形で提示していく」ということです。

    これが危機回避の大前提、原理原則です。

     

    それでは、この大前提、原理原則に基づいて、ステージ2以降を見ていきましょう。

     

    「モラハラ」が発生する段階?

     

    まず、「ステージ2」です。

    ステージ2は、離婚危機の種子が〝芽を出した〟状態です。具体的には、夫の言動に対して妻が感じる不満や不安、違和感などが、モヤモヤっとした状態からクッキリと明確な輪郭を持つようになった状態です。

    たとえば、浮気の疑いとかDVなどは論外ですが、夫は悪気がないつもりでも、妻が「夫の私に対する◯◯という言葉はとても無神経。なんでそんな酷いことを言うんだろう」と、夫の言動に傷つけられたと感じているような場合です。

    あるいは、「私が毎日これだけ頑張っているのに、夫は全然評価してくれない。感謝してくれない」と、夫の無関心に傷つけられたと感じているような場合です。

     

    このステージでは「モラハラ」が問題になることも結構あります。

    厄介なことに、夫は自分が妻にモラハラをしているという自覚がないケースが多いのです。

    そして被害者である奥さんの側でも、「それってモラハラだよ?」と家族や友人に指摘されるまで気付いていない、という場合が結構あります。

     

    具体的には、家事や家計の管理などについて奥さんの能力や人格までもダメ出しし、自分の正しさ、「妻はこうあるべき」という夫の価値観を無自覚に押し付けているケースです。「だからお前はダメなんだ」「それはこうやるんだ」的なキツイ言葉(もはや、暴言、言葉の暴力ですね)を不用意にぶつけたり……。

     

    信頼失墜!「この人には、言うだけ無駄」

     

    このステージでは、あなたの態度や言動に対する奥さんの不満・不安のサインは、どんな形で発信されてくるのでしょうか?

     

    ……それは、やはり「愚痴」です。

     

    けれども、ステージ2での愚痴はステージ1での愚痴と決定的に異なることがあります。

    それは、「愚痴の数が減ること」。そして「1発1発の愚痴が重たくなること」です。

    これらはつまり、奥さんのあなたに対する信頼残高がかなり減ってきた、ということを意味します。

     

    ステージ1のときは、「ちょっと聞いてよ〜〜」「今日こんなイヤなことがあったのよ〜〜」的な軽めのノリの愚痴も結構あるものです。

    ところが、ステージ2になると、こういう軽めの愚痴は出て来なくなります。それは、ステージ1の段階で、あなたが奥さんの愚痴に真摯に向き合ってあげなかったために、奥さんはあなたに対して「コイツにこんな話したって、言うだけ無駄」とあきらめてしまったということです。奥さんにとっての「愚痴をこぼす相手」としての信頼を失ってしまったわけです。

    そして、奥さんは、あなたの言動に傷つけられたと感じたときに、ここぞとばかりに重たい愚痴を吐き出してきます。

     

    「限界を超えた不満」があなたにぶつけられる!?

     

    この段階になると、「愚痴」というよりも「不平不満」と言った方が適切かもしれません。言葉はどうあれ、要はあなたの奥さんに対する言動がきっかけとなって、奥さんがあなたにネガティブな感情をぶつけてくる、という感じです。

     

    たとえば、「あなたは、こうしろああしろと言うけど、私にはそんな時間(あるいはお金、あるいは能力)はないのよ!」的な言葉です。

     

    奥さんがあなたに向ってこんなネガティブな感情、言葉をぶつけてくるということは、その前にあなたから奥さんに対して、奥さんの能力にダメ出しをしていませんか?

    能力どころか、奥さんの人格そのものを否定するような心ない言葉(「だからお前はダメなんだ」など)をぶつけていませんか?

    自分の正しさ、「妻はこうあるべき」というあなたの価値観を無自覚に押し付けていませんか?

    「なんでそんなことが出来ないんだ」「そうじゃない。こうやるんだ」的なキツイ言葉を不用意にぶつけていませんか?

     

    奥さんは、その場ではすぐに反論はしないかもしれません。

    けれども、そのとき感じた不満を溜め込んでいき、溜まった不満が限界を超えたときに、その不満をあなたにぶつけてきます

    そのときに対応の仕方を間違えると、取り返しのつかないことになります。激しい言い合い、ぶつかり合いに発展し、一気にさらに危険なステージまで駆け上がっていきかねません

     

    では、奥さんからネガティブな感情、言葉をぶつけられたときは、どう対応すればよいのでしょうか?

     

    次回、さらにお話ししていきましょう。
    「熟年離婚の危機」を回避する秘策とは!? その5

    この記事を書いた人の情報
    obara
    小原恒之(おばら・ちかゆき)

    弁護士法人リーガルスピリット代表弁護士
    合同会社リーガルスピリット代表
    (グループホーム「ブライトサイド」運営)

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