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  • 「熟年離婚の危機」を回避する秘策とは!?
    その5
  • 「熟年離婚の危機」を回避する秘策とは!?
    その5

    2019/08/09  夫婦家族

    こんにちは! 弁護士の小原です。

    前回(「熟年離婚の危機」を回避する秘策とは!?その4)に引き続き、「奥さんからネガティブな感情、言葉をぶつけられたとき」の対応についてお話ししていきます。

     

    離婚危機のステージ3は「ひたすら寄り添う」しかできない

     

    あなたに対する奥さんの感情が「憎悪」、あるいは「無関心」になってしまった……。

    この段階まで来てしまうと、はっきり言って、熟年離婚の危機を回避することはかなり難しいです。

    でも、回避する方法がない訳ではありません

     

    その方法とは、「奥さんのあなたに対する憎しみ、ネガティブな感情をそのまま受け止め、その感情にただひたすら寄り添う」というものです。

     

    熟年離婚の危機を回避する極意は、

    「奥さんの価値観に寄り添い、奥さん目線でのコミュニケーションを活性化させること」ですが、

    残念ながら、ここ「ステージ3」の段階では、あなたに対する奥さんの信頼残高は、ほぼほぼゼロになっています。いや、ことによるとマイナスになっているかもしれません。

    ですから、この状態に至ってしまっては、コミュニケーションを取ること自体、ほぼ無理。お互いのチャネルが開いていなければ、心と心が通い合っていなければ、コミュニケーションを取ることは不可能だからです。

     

    無理なものは無理……。

     

    自分でコントロールできない事柄を、自分でコントロールしようとしても無駄です。

    コミュニケーションを取ることは、諦めてください。

     

    しかし、それでも……。

    あなたは、奥さんのあなたに対する憎しみ、ネガティブな感情をそのまま受け止め、その感情にただひたすら寄り添ってください

     

    この期に及んでは「自分の非を認め、謝る」は手遅れです。謝って済むレベルではありません

    それでも、ただひたすら寄り添ってください

    奥さんを責めず、ケンカを売らず、ただひたすら寄り添ってください

    あなたの気持ちが通じれば、奥さんは少しずつ、心を開いてくれるかもしれません。しかし、短期間で劇的に改善することはあり得ません

    甘い期待は抱かず、淡々と寄り添い続けてください

     

    「踏ん切り」がついてしまったら……!

     

    おわかりいただけましたか?

    ステージ3の段階で熟年離婚の危機を回避することは、これほど難しいことなのです。

     

    あなたがどれだけ頑張って奥さんに寄り添い続けたとしても、奥さんの心が開かないまま、ステージ4に進んでいく場合もあります。

    また、そもそもあなた自身、今現在がステージ3の危機的な状況であるということに気付いていない場合は最悪です。

    奥さんから無視されているのをいいことに、モラハラや言葉の暴力を浴びせていると、必ずステージ4に進んでいきます

     

    ステージ3の段階では、奥さんはあなたと離婚することのメリット(こんな嫌なヤツと顔を合わせなくて済む)と、デメリット(お金の問題、老後の問題、お子さんとの関係性の問題、などなど)を天秤にかけていましたが、未だ離婚に舵を切る踏ん切りがついていない状態でした。

    ところが、ステージ4の段階は、何かのきっかけで、その踏ん切りが〝ついてしまった〟状態です。

     

    たとえば「自分の経済力に不安がある」など、お金の問題のために離婚への踏ん切りがついていなかった奥さんが、「自分で起業して、安定した収入の柱を手にすることができるようになったので、離婚を決めた」というようなケースです。

     

    ステージ4は最終段階です。

     

    ある日突然、奥さんからイキナリ死刑宣告(「私たち、離婚しましょう」「あなたと一緒に居るのはもう無理」「あとは弁護士と話してちょうだい」などなど)を突きつけられたり、イキナリ裁判所からのお手紙(離婚調停の呼び出し状)が届いたり、といった段階です。

     

    「調停」「裁判」という最終段階!?

     

    この段階に至ってしまうと、はっきり言って、熟年離婚の危機を回避することは、ほぼ不可能です。

    奥さんから死刑宣告を突きつけられても、あなたが離婚に反対した場合には、奥さんは裁判所に離婚の調停を申し立てます。

    離婚するときには「協議離婚」といって、夫婦で話し合いをして離婚する、という方法もありますが、奥さんは離婚する、あなたは離婚しないという場合は議論が平行線になってしまい、2人だけでの話し合いが難しいでしょう。

    なので、この場合、奥さんは確実に裁判所に離婚の調停を申し立てることになります。

    調停は、裁判所で行う話し合いの手続きです。調停委員裁判官という第三者が間に入って、双方の言い分を聴き取り、話し合いをまとめていきます

    それでも、奥さんの意向が離婚で固まっているのであれば、いくらあなたが離婚しませんと頑張っても、話し合いはまとまりません。

    調停で話し合いがまとまらなければ、次は裁判です。

    「あなたからモラハラを受けた」という事実を奥さんが日記や家族の証言などで証明することができれば、あなたがいくら離婚しませんと頑張っても、裁判所は離婚を命じる判決を出してしまいます。

     

    このように、ステージ4の段階に来てしまうと、離婚の危機を回避するということは、ほぼ不可能です。

     

    ……それでも、まったく方法がない訳ではありません

     

    (次回に続く)
    「熟年離婚の危機」を回避する秘策とは!? その6

    この記事を書いた人の情報
    obara
    小原恒之(おばら・ちかゆき)

    弁護士法人リーガルスピリット代表弁護士
    合同会社リーガルスピリット代表
    (グループホーム「ブライトサイド」運営)

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