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もしもそれがなかったらという視点

もしもそれがなかったらという視点

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何かを考える時「それがなかったらどうなるのか」もまた、有効な手法です。特に物を改良しようとする際、機能に関してあれこれ話すでしょう。何を採用するのかだけではなく、何を却下するのか。それらも考えるかと思いますが、そこで「なかったらどうなるのか」という視点がいきてくるのです。

ないものによって誰が困るのかを考える

商品の開発、あるいは改良の際、コストや技術的な問題もありますので、どうしても採用すべきアイディアと、却下しなければならないアイディアも出てくるものです。その取捨選択が今後、会社の命運を握るものになる可能性もあるだけに、真剣に考慮しなければならない部分であることは言うまでもないのですが、普通に考えているだけではなかなか結論は出ないのではないでしょうか。

そこで、「これがなかったら誰が困るのか」という観点から物を考えてみると、商品そのもののニーズや主な購買層はどこにあるのかなど、思わぬ形で見えてくるものもあるのです。

見てくるものは「なくしてはいけないもの」

スマートフォンを例にして話をしてみるとしましょう。新型のスマートフォンを開発しようと考えた時、やはりいろいろなアイディアが浮かぶはずです。タッチパネルというスタイルのおかげで、できることやできないことがあるのですが、上層部からコストダウンして、といわれた時、スマートフォンは様々な部品によって作られていますので、コストダウンそのものの選択肢は多々あります。

ですが、部位によってはそのコストダウンが消費者にとって想像以上のマイナスイメージとなってしまい、ともすれば人気を取り戻せなくなってしまうかもしれません。例えばカメラ。もしもスマートフォンからカメラをなくしたらどうなるのかといえば、まず写真撮影ができなくなります。動画も撮れません。

これにより、SNSが好きな人にとっては購入の選択肢から外れるのではないでしょうか。
また、テレビ電話で良く話しているという人にとってもまた、カメラのないスマートフォンなど無用の長物なのではないでしょうか。つまり、カメラが無くしてはならないものだと気づくでしょう。

ではCPUはどうか。スマートフォンの頭脳ともいうべきパーツですが、こちらに関しては少々劣化させたとしても、困るのはハイスペックを求めるゲームユーザーだけです。そのような層からはそっぽを向かれてしまう可能性がとても高いものの、スマートフォンでゲームなんてほとんどやらないという人にとっては、そこまで影響するような話ではないでしょう。

記憶容量はどうか。仮にですが、記憶容量が少なくなってしまったら、カメラで頻繁に写真や動画を撮影している人や、大量の音楽をスマートフォンにいれてミュージックプレーヤーとして活用しているという人にとって記憶容量は生命線といっても良いでしょう。つまり、スマートフォンを酷使したい人からはそっぽを向かれる可能性が高まります。このように、無くす機能によっていろいろと見えてくるものもあるのではないでしょうか。

物だけではありません

このような考え方は決して物だけに当てはまるものではありません。サービスでも同様です。例えば人件費の削減をしなければならない時、「もしもあそこのスタッフがいなくなったら」を考えれば自ずと答えも見えてくるのではないでしょうか。消費者を飽きさせないために変化を見せるのは決して悪いことではありません。ですが、変化によってそれまでのファンにまでそっぽを向かれてしまっては意味がありませんので、なくしちゃいけないのは何か。そこまでしっかりと考えるようにしましょう。

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