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本社・本部が行う支社・支部の編成と戦略提示

本社・本部が行う支社・支部の編成と戦略提示

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本社や本部は、支社や支部にとってどのような位置付けなのか、ここは組織を考える上で重要なポイントとなってくるでしょう。本社・本部がフラフラしているようでは、現場である支社・支部はたまったものではありません。

本社・本部のようなトップの組織が担わなければならない業務に、支社・支部などの現場の編成と管理があります。どのような現場組織を編成するのか、必要であれば支社や支部、あるいは支店や営業所の改廃なども考えなければならなくなるでしょう。また、現場がどのような戦略で営業活動を行なっていくのか、それを提示し指針や方向性を示すことにもトップには求められます。

最終的にそこに行き着くまでのステップを簡単に説明していきましょう。例え企業のトップではなくとも、例えば営業マネジャーのような位置付けであったとしても、組織運営に携わるなら知っておかなければならないこととなるはずです。

支社・支部ごとの実績を明確化する

支社や支部など現場の組織を編成するには、それぞれの実績を明確化しなければなりません。これによって見出すのが、支社や支部などの位置付けです。その際、売り上げを優先することもあるでしょう。営業利益を優先することもあるかもしれません。これはそれぞれの組織や販売している商品、企業理念、目標などによっても優先順位は変わってくるものの、この実績を明確化しなければ何も始まらないでしょう。

支社や支部ごとに売り上げ実績、営業利益、さらにはマーケットシェアや潜在需要などを割り出し、さらには、それらをどの程度の規模(営業マンの人数など)で成し遂げたのかも算出していきます。すると営業マン1人あたりの売り上げや利益の実績が明確化するため、これによって効率を数値化し支社や支部ごとに比較することもできるはずです。

数字は嘘をつきません。トップはこれを参考に組織の改編や再構築をしていく必要があります。根拠のない改廃は現場の反発を招くだけであり、組織としての、あるいはトップとしての役割を果たせなくなってしまうので注意したいところです。

実績のみではなく潜在的なニーズも考慮する

潜在需要なども割り出した上で組織作りをどうするか考えるのが本社や本部が担う役割の一つであると上で説明しましたが、これは非常に重要なポイントとなるので、改めて触れておきましょう。売り上げや営業利益といった実績は非常に重要です。しかし、潜在的なニーズを無視していては、現場に対してとても失礼。特に、実績を分析する際にはここ数年のデータを用い、各支社や各支部、各営業所や各支店がどのような伸び率を経てきたのか、ここをチェックしなければいけません。

今期は他の支社や支部と比較して売り上げや営業利益が劣っていたとしても、エリア内でのシェアが非常に高く、あるいは売り上げや営業利益の伸び率が他の支社・支部と比べて大きければ、それは今後大きな業績を上げる可能性を秘めていると認識することができるはず。この点を考慮すれば、必ずしも今期のみの実績だけで判断することはできないということがわかるのではないでしょうか。

本社や本部は、こうした非常に細かな分析をし情報を集めた上で、実際に現場の組織をどのように編成していくのかを検討していきます。そして、それには当然のことながら根拠があり、コンセンサスを受けられる状態にしておく必要があるのです。支社や支部などの現場を任されている営業マネジャーは、組織改編などによって立場が危うくならないよう、潜在的なニーズも主張・アピールしながら、現場の営業組織を守ることが求められるでしょう。

あらゆる分析から戦略を整理し提示する

実績や潜在的なニーズを数字で割り出した上で分析を行い、そしてどのような戦略で組織運営や営業活動を行なっていくのかを整理し提示をする、これも本社・本部が担うべき重要な業務となります。

潜在的なニーズがあり、今後の業績アップが見込まれるのであれば、わざわざ組織改編を行う必要はないでしょう。現状維持でもう少し様子を見るという決断が必要になります。売り上げや利益が上げられていたとしても、潜在的なニーズがもうないとなれば、さらなる営業戦略を練らなければなりません。現状維持では売り上げや利益が落ち込み、企業全体の足を引っ張る可能性が出てくるためです。

もし現場に弱点が見つかれば、それを補うための戦略を立てるのか、それともその弱点を問題視し撤退するのか、こうした決断も本社・本部には求められます。逆に、強みをどう生かすのかも、当然考えなければならないこととなるでしょう。

数字や数値の情報を集めて整理することは誰でもできますが、それをどう分析し戦略に活用・応用していくのか、ここが本社や本部の腕の見せ所。明確で効率的な戦略提示ができなければ、もはや本社や本部の役割は担えていないも同然。トップの責任として、現場がどう組織され、どう活動していく必要があるのか、これを提示することが、本社・本部の本質的な役割となるのです。

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営業マネジメント

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