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テリトリー制による営業活動を効率よく行うための事前準備

テリトリー制による営業活動を効率よく行うための事前準備

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効率や能率を上げ、営業活動の質や成果をアップさせるために採用されるのが「テリトリー制」と呼ばれるシステム。営業範囲を限定し、それをテリトリーと呼びながら、その範囲内の状況や条件、環境などに沿った営業活動を行なっていく手法です。

このテリトリー制は、確かに営業活動を効率化することに一役買ってはくれますが、範囲の設定を間違えると、逆の効果が出てしまうので注意しなければいけません。つまり、テリトリー設定次第で、営業活動の能率も成果も、そして営業担当者のやる気やモチベーションなども変わってきてしまうということなのです。

では、営業活動に支障を来さず、営業担当者のモチベーションも削がないテリトリー設定では、どのようなことを意識すべきなのでしょうか。範囲を決定する際の準備段階に特に意識すべきことをまとめてみましょう。

営業活動の拠点はどこかを考える

営業活動は、どこかの場所を拠点として行なっていきます。それは営業所かもしれませんし、営業担当者の自宅かもしれません。その拠点から顧客や消費者へのアプローチが高いハードルを越えることなく行える、これが営業効率を考えた時には重要なポイントになってくるでしょう。

テリトリーを適当に設定してしまうと、この営業活動の拠点を無視しかねないため注意が必要です。もしテリトリーの端にその拠点が存在していたらどうでしょうか。テリトリーの中央に拠点があるケースと比較すると、営業担当者に大きな負担がかかることが予想されるはず。また、その拠点から顧客の元へ訪れるまでに山を越えなければならないとなれば、これは営業活動の効率を上げるためのテリトリー設定とはなりません。

顧客の元へ訪ねるまでの時間や交通費、そして労力などをいかに減らすことができるか、これはテリトリー設定では絶対に無視することができない要素となるのです。テリトリー設定の事前準備として、このことを考慮に入れながら範囲を決定していくようにしてください。

また、全国規模で営業活動を行なっている企業においては、地方に営業所を構えるケースも少なくないでしょう。その場合には、本社から営業担当者を地方に派遣するやり方もありますが、それぞれの地域で営業担当者を雇用することも考える必要が出てきます。これも営業担当者の負担やコスト削減の観点で見れば、とても大きな効果があるはずです。そして、拠点を慎重に考えるという観点からも重要な決断となるのではないでしょうか。

エリアの規模と営業能力を照らし合わせ範囲を調整

拠点などを考慮した上である程度テリトリーを設定したら、その範囲が適切な規模になっているかどうか、これを営業能力などと照らし合わせながら調整していく作業が求められます。これも、事前準備として行なっておかなければなりません。テリトリーを最終決定した後では遅いので、事前に行なっておくようにしてください。

営業担当者には、それぞれ能力があります。それにはもちろん個人差があり、それを考慮しながら設定したテリトリーの規模、そして特性を微調整していきましょう。規模とは、決して面積のことだけではありません。同じ面積でもそこに存在する顧客や消費者の数は異なるはずですし、すでに自社商品やサービスを購入してくれている顧客の多いエリアと少ないエリアでは、特性にも違いが出てきます。

それらと営業担当者の能力等を照らし合わせてテリトリーの調整を行なっていかなければ、営業活動の効率化は難しくなってしまうでしょう。

既存の顧客と潜在的な顧客とでは、アプローチの仕方が異なるのは当たり前。同じような営業活動が行えるはずもありません。既存の顧客に対してはどの程度の回数訪問し、その訪問にどのくらいの時間が必要になるのか、それら全てを既存の顧客数と掛け合わせ、また、潜在的な顧客に対しても同じような計算をし、これらの数からそれぞれのテリトリーに必要な労力や営業担当者の数を割り出していくことで、テリトリー設定の一つの参考にすべき要素が出てきます。

これによって営業担当者の人数や配置をどうするかを決定しやすくなり、より効率のいい営業活動が行えるテリトリーを決定することがしやすくなるはずです。

決定したテリトリーを比較し最終的な判断へ

上で説明した準備を含めつつテリトリーを設定したら、最終的な判断へと向かっていきます。最終的にテリトリーを決定するには、それぞれのテリトリーを比較する作業が求められるでしょう。実際に営業活動を行う際、それは現実的であるのか、他のテリトリーと比較した場合に規模や営業担当者の負担に大きな差はないのか、こうしたことをチェックするための比較作業が必要になるのです。

チェックする要素としては、顧客の数があります。これはもちろん、既存の顧客と潜在的な顧客の数を分けながら比較しなければなりません。その顧客の性質や地域的な特性、こうしたものも比較対象となるでしょう。さらには、営業担当者の移動距離や営業活動に要する時間、それに関連して交通手段やアクセスの良し悪しなども比較しながら、現実的に考えて営業活動がスムーズに行えるかどうかを検討していきます。もちろん、営業担当者の能力も考慮しながら比較検討を行っていきましょう。

このテリトリーごとの比較作業によって、もし問題や課題が浮き彫りになれば、改めて微調整を図り、適切なテリトリー設定へと再検討を行なっていき、もし問題がなければそれを最終決定とし、実際に営業活動をスタートさせます。テリトリー設定の問題や課題は、営業活動をスタートさせた後にも出てくるかもしれません。その場合にも随時調整を行い、ベストなテリトリー設定となるよう努力を怠ってはいけません。この作業の繰り返しが、営業効率を上げることになり、企業の業績を上げることにも繋がるのです。

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