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予算の設定や目標の決定を左右するのは資料やグラフ

予算の設定や目標の決定を左右するのは資料やグラフ

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企業の各部門が予算を設定し目標を定める時、まず最初の一手として何をすべきなのでしょうか。これらはさまざまな要素から勘案され設定・決定されるものですが、最も重要な要素となるのは他でもないデータです。データなしに予算や目標の案を出すことはできませんし、ましてや決めることもできません。そのデータの中でも重要なのが、自社実績です。

他社の情報も重要でしょう。しかし、自社の現在の状況や置かれた環境、実力等を無視するのは非常に危険。同業他社と同じ従業員数や同じ資産規模であるはずもなく、それぞれの企業に見合った予算や目標を設定する必要があると考えれば、まず集め整理しなければならないのは自社の過去の実績であることは明白なのです。

その上で、これをどのようにまとめ上げるべきなのかを考える必要も出てきます。過去の実績を集めただけでも意味がありません。整理の仕方を知らなければ、それを予算や目標の設定に活用することはできないのです。

目標や予算編成で重要となる資料の有無

まず用意しなければならないのは、過去の実績の資料です。一通り挙げると、売上高、売上原価、人件費、販売費管理費などのデータを集めなければなりません。また、平均在庫高や売掛金回収状況、こうしたデータもしっかりと集めておきましょう。

過去のこれらのデータは多ければ多いほど、分析精度が上がります。ただ、あまりにも過去の情報を持ってきても、その時とは企業の規模や市場動向、ニーズなども変化してきているでしょうから、ここ3年から5年ほどの実績を集めておけば十分です。もっと言えば、最低でも過去3年間、できれば過去5年間の自社の実績を用意しておく必要があるでしょう。

来期の目標や予算を設定する際、おそらく数ヶ月前からそれについての検討を始めるはず。つまり、今季残りの月の実績が出る前から資料を用意しておかなければならなくなるわけです。残りの月に関しては予測を行い、それを過去の実績と合わせて用意しておくようにしてください。

この資料の有無によって、設定される目標や予算の意味合いが変わってきます。過去の実績を無視した目標や予算にリスクがある点は上でも説明した通り。これらは非常に重要な要素となるので、できるだけ早めに揃えておきましょう。

資料を整理し表やグラフに表し認識度を高める

過去の実績の資料を集めたら、それを表にしたりグラフ化し、認識度を高めておきます。上で紹介した売上高や人件費などの要素ごとに、また、年月ごとに見やすく整理しておくと過去の実績の上がり下がりや推移などがひと目でわかるようになるでしょう。

表やグラフ化することで、営業部門の調子が把握できるようになります。もし上り調子なのであれば思い切った目標設定ができますし、もし下がり気味なのであれば、予算の振り分けや額などを再検討する必要が出てくるはず。こうした作業をしやすくするためにも、表やグラフにしておくことが重要なのです。

月ごとの表やグラフにしておくのは、また別の傾向を把握しやすくするためです。季節によって売り上げなどが変わるのであれば、その傾向によって目標や予算の設定も考えなければなりません。より詳細な目標・予算設定ができるようになるでしょう。

過去の実績を比較しやすいよう数値化しておくことで伸び率なども算出できるようになり、それを元に次期の目標や予算の数値目標も見出しやすくなるはず。過去の実績のみで目標や予算を決定することは難しいものの、十分に参考になるデータを集めることができるでしょう。

資料やグラフで説得力の増す目標や予算案

資料を用意し、それを図やグラフなどに表すと、それだけでも説得力が増していきます。説得力のあるデータから見出された目標や予算案というのは、それ自体にも説得力を持つことになるはずです。

資料やグラフなどを用意するのは、そのような効果を持つことになりますから、特に営業マネジャーという職を任されているのであれば、この程度の作業は積極的に行い、企業にとっても現場にとっても有意義な目標や予算案が提示できるようにしておきましょう。

当然、これに会社方針や市場動向などにも視点を置きながら、最終的には営業部の目標や予算を決定していくことになります。会社方針を重要視するのが慣習であっても、完全なるトップダウン型では現場も窮屈になりかねません。不満も出てきてしまうはず。だからこそ現場が出した結果である実績の資料を用意し、その会社方針を踏まえながらも現場の声も取り入れる努力する必要があるのです。営業マンのモチベーションを下げずに、且つ企業の利益にもつながる目標や予算案が策定できるようになるでしょう。

あとは調整能力次第ですが、少なくともこのような資料やグラフ等がなければ調整しようにもできないので、しっかりと用意しながら物事を進めていかなければいけません。

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営業マネジメント

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