私は保険営業マンの、フルコミッションセールスの世界に20年以上いました。
そこで、
もともとのスキルはそんなに高くないのに自己イメージが高いために成功して楽しい人生を送っている人、
もともとの能力は高いのに自己イメージが高くないためになかなか芽が出ず苦しんでいる人(大部分はこのタイプ)
を大勢見てきました。
だから、マインドセットが人生を左右するほどインパクトのある存在であることを、実体験を通して知っています。「マインド9割」の世界です。
漫画のスポ根モノとかで頻出するセリフ「自分を信じて!」には重大な意味があったのですね。
つまり裏を返すと「自分を信じられない人」が世の中にはいかに多いか、ということに他ならない。
だけど、安心して下さい。
今回は、私のそのチャレンジに関してお話ししたいと思います。
保険営業用のキャラを設計しちゃえ!
かつて、コーチングを受けたことをきっかけに、自分の中にいる、ブレーキを掛けるもう一人の自分の存在に気付いたことがありました。
その「人格」は幼稚園のころの、今となってはもうなんの意味もない、とるにたらない体験から、自分で自分を守るために無意識に作ってきたのです。
仮にこの人格を「過保護なお母さん」と呼びましょう。
「過保護なお母さん」はいつも存在しているわけではありません。
何かのきっかけで突然出現するのです。
「それはどんなときか思い出して下さい。何か一定のパターンはないですか?」と
コーチが質問します。
うーん・・・。
「例えば、ストレスを感じるような意思決定を迫られた場合、
不安なこと、未体験なことをする必要に迫られた時、 など、ですかね。」
言われてみると、
大きな商談で提案書を作る時、
新しい講演やセミナーの内容を考える時、
商談の金額が大きければ大きいほど、
講演やセミナーでは参加者が多ければ多いほど、
そんなときに「過保護なお母さん」は出現することに気付きました。
こまかなことでは、
セールスレターを書く時、
キャッチコピーを書く時、
本の原稿など文章を書かなくてはならないとき、など。
これらのときにも人格は出現します。
そして
と、
耳元でささやき続けるのです。
その結果どうなるかと言うと、
どうしてもそのことに手を付ける気が起こりません。
ちなみにメルマガを書いている時もそうです。
ヘタクソな文章で失笑を買ったらどうしよう、
或いは、誤字脱字があったらどうしよう、
・・・・なんて常に考えていて、
ついつい着手が遅れて結果的に何時間もかかったなんてことはよくあります。
そんなこんなで、期限まで延ばし延ばしにしてしまい、準備不足のまま見切り発車!ということがよく起こります。
なるほど・・。
ということは、期限を守るのが苦手だったりすることは、
「もう一人の人格」が心理の深いところで、自分を守るために行動した結果
だという解釈も成り立つのです。
だとすると、期限・約束が守れないことは、
「意志の弱さ」とは別問題とも言えるのです。
もちろん、期限を守れないというのは、放置しておいていい問題ではありません。
ではどうするのか。
「過保護なお母さん」人格とは別の人格を育てて、
「思った通り行動できない」→「自己嫌悪」→「もう二度としないと誓う」→「また行動できない」
という無限ループから脱出するのです。
自分の中に強力な別人格を作る方法です。
つまり「新キャラ」!
もちろん、保険営業マン向けの強力キャラだって可能です。
「フランク大坪」の登場!
というわけで実験してみました。
一人で米国出張する予定がありました。
たった一人で米国のあるコンベンションに乗り込むのです。
たぶん日本人は一人もいません。
うーん、怖い。
しかし、これって絶好の実験の場です。
友人である環境ジャーナリストから、
「ジャーナリストは国家資格じゃないんだよ」と言われ、
あ、そうか!自分で名乗った瞬間からジャーナリストなんだ!
という気付いたことがありました。
たまたまそのころ、モチベーショナルスピーカーの小林一光氏とジョイントでセミナーをさせて頂きました。
彼はプルンデシャル生命時代に営業マンとしてそしてマネージャーとして全国ナンバー1の二冠に輝いた人物です。
彼のモチベーションの掛け方には独特のものがありました。
それこそ、自分の名前「一光(かずあき)」を「いっこう」と呼び変えることで自分の中に別人格を作りだし、コンプレックスにまみれた学生時代の体験を乗り越えていったのです。
また、当時英語を習っていた先生から、
「香港やシンガポールの人たちのように、英語のファーストネームを持っていると英米人と付き合う上で便利でいいよ」とアドバイスを受けていました。
これらのことがあったので、コーチの指導のもと「フランク大坪」という人格を嬉々として作りました。「フランク」は尊敬する米国の伝説の保険セールスマンの名前から取りました。
彼の性格はこんな風に設計しました。
フランクは、ジャーナリストですから、好奇心が強く、行動力にあふれています。また人懐くて、人の気持ちをつかまえるのがうまく、どんな人も味方にしてしまう魅力をもっています。
その上、英語もうまい! そんな人物です。
乗り込んだ米国のコンベンションではこれが大成功しました。
たちまち大勢の人と仲良くなり、コネクションを築くことが出来たのです。
この経験はめちゃめちゃ面白かったのですが、語り出すとすごく脱線しそうなので、また別の機会に詳しく報告したいと思います!
ちなみに、ビジネスジャーナリスト「フランク大坪」の英文名刺も作りました。
こういうツールの存在、実は非常に重要です。
そんな状況下ですから、「ジャーナリストであるフランク」という新しい自己イメージにすんなりキャラ変することが出来ました。
フランクという新しい人格が自分の中にしっかり息づいてきたのを感じました。
このように、強力な人格を育てていき、やがては他の人格の良いところも「統合」していくという構想のもと、必要なときにはいつでもフランクを呼び出せるようにトレーニングを積んでいます。
さて、
・とにかく明るく行動的
・誰からも好かれる
・少々の困難があってもへこたれない。むしろ闘志を燃やす
という感じですかね。
自分の中に新しい人格を作るって、面白いですよ。
わくわくしますね。
ぜひやってみて下さい。
凄いものを持っているのに、自分が出来るイメージが湧かないから前に進まない保険営業マンたちを見ていると、心の底からモッタイナイぞ!と叫び出したくなります。
そんなのオカシイですよね。もったいないです。
せっかくの自分の可能性を自分で摘み取っているなんて。
正しいマインドセットの方法を学んで成功していく人たちを大勢育てていくのが私の仕事ですから。