コロナ禍で在宅ワーク・テレワークが増え、「あれ? 老後ってこんな感じなのかも」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。あなたは、結構いいじゃん派? それとも、もう勘弁してほしい派?
働くのをやめて「悠々自適」になり、テレビの前から動けなくなった男性
「趣味や旅行を存分に楽しもうと意気込んでいたんです。ただ、最初の数ヵ月は友人と飲んだり、元同僚とゴルフをしたりと楽しんでいたんですが、次第に手帳の予定が埋まらなくなった。気づけば誰からも連絡が来なくなり、ずっと家で過ごすようになりました」
(中略)
「家にいても気詰まりなのですが、出掛ける気にはなれませんでした。毎日、誰からも連絡は来ないし、病院以外では名前も呼ばれない。だんだん、昔の嫌な思い出が蘇ったり、『自分の人生はなんだったんだ』という思いばかりに囚われるようになりました」(木村さん)
病院以外では名前も呼ばれない。
なんて哀しい一文なのでしょうか…。
記事によると、老後は8万時間あるそうです。
「8万時間も」と感じるか「8万時間しか」と感じるかはその人次第ですが、結構ありますよね。
24時間×365日×20年(65歳~85歳)だとすると、17万5200時間。
人生100年時代だと30万時間以上ということになりますが、65歳で定年ということもないでしょうし、もう定年という概念すらないかもしれませんね。
お金の使い方と同様、時間の使い方にも、その人の人間性が表れそうです。
定年後 – 50歳からの生き方、終わり方
自営業などを除けば誰もがいつか迎える定年。社会と密接に関わってきた人も、組織を離れてしまうと、仕事や仲間を失って孤立しかねない。お金や健康、時間のゆとりだけでは問題は解決しない。家族や地域社会との良好な関係も重要だ。第二の人生をどう充実させたらよいか。シニア社員、定年退職者、地域で活動する人たちへの取材を通じ、定年後に待ち受ける「現実」を明らかにし、真に豊かに生きるためのヒントを提示する。
著者略歴
楠木 新
1954年(昭和29年)、神戸市に生まれる。京都大学法学部卒業。大手生命保険会社に入社し、人事・労務関係を中心に、経営企画、支社長等を経験。勤務と並行して、大阪府立大学大学院でMBAを取得。関西大学商学部非常勤講師を務め、「働く意味」をテーマに取材・執筆・講演に取り組む。2015年、定年退職。現在、楠木ライフ&キャリア研究所代表、神戸松蔭女子学院大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
前述の週刊現代の記事でもコメントがある楠木新氏の本がこちらです。
人生は後半戦が勝負。
75歳までの「黄金の15年」。
なんだかポジティブな言葉が並んでいて良いですよね。
私は現在34歳なので、60歳まではまだ時間がありますが、老後のような生活を何度か経験しています。
本当、絶望感を覚えるくらいヒマです。
はるか年上の方との接点は学生時代から多い方ですが、60歳以上で生き生きとしている方は多動で多感な方が多い気がします。大学教授もそうでした。
どうせなら、生き生きと最期まで生きていたいですよね。
今の仕事って、そんなに苦行なの?
「早くリタイヤして悠々自適な生活がしたい」
「数字やノルマに追われる毎日から脱したい」
「好きな人とだけ会って、好きなように過ごしたい」
と希望する方は多いと思いますが、そもそも今の仕事は、それほどまでに苦痛で苦行なのでしょうか?
きっと、楽しいと感じる瞬間も、やりがいを感じる瞬間もあるはずです。
ついつい苦しい部分に注目してしまいがちですが、保険営業でも他の仕事でも、「100%楽しい仕事」って存在しないでしょう。
楽しいことなんて、10回に1回くらいあれば十分だと思います。
100回に1回だと、きついですけどね。
プハーっと呑む夜の一杯。
趣味を愉しむ休日のひととき。
今過ごせているそんな時間も、尊いですよね。
まだ自粛ムードが残り、コロナ前のようには動けない時期が続くかもしれませんが、制限された中でもできることをコツコツやっていきましょう。