テレワーク・リモートワークを否が応でも一気に広めたコロナ騒動。緊急事態宣言は解除されましたが、「このまま原則、あるいは完全在宅勤務」という会社も「希望に応じて、在宅と出社を選べる」という会社もあるようです。今後、“直接会う”ということに対して、これまでとは違った価値が芽生えそうですね。
モノ消費、コト消費の次はヒト消費
戦後の高度経済成長の時代は、大量生産大量消費が主流でした。
より良いモノを食べ、より良いモノを着て、より良い家に住む。
男性はガムシャラに働き、女性は家事に育児。
極めて旧時代的なイメージですね。
その後、高度経済成長期は終わりを遂げ、平成の始まりとともに低迷した時期が続きました。
平成という時代は、エコブームやロハス、田舎暮らし、週末移住、I・Uリターンなど、高度経済成長時代の“豊かさ”とは異なる新しい“豊かさ”、価値観が芽生えた時期でもあったのかもしれません。
成長社会から成熟社会へ。
モノ消費よりもコト消費。
モノを買うよりも、体験(コト)に対してお金を使うようになる人が増えました。
そして令和になり、家族や友人とのつながりに対してお金を使う「ヒト消費」が増えてきていると言います。
新型コロナによってテレワーク・リモートワークが一般的になるかもしれない現在の状況をみると、職場の友人と気軽に食事に行くというのが難しくなっていますが、そんな環境だからこそ、“直接会うこと”に対する価値が高まっていますよね。
料理や体験にお金を使っているというよりも、空間をともにしている家族や友人、料理人、スタッフの方とのつながりに対してお金を使う。
それがヒト消費の特徴かもしれません。
人間中心の「本質の時代」
ヒト消費が主流になると、中心にあるのは人です。
人が人とのつながりや信頼関係のために汗を流し、行動する。
そんな連鎖が続く社会なら、とても良い時代になりそうです。
時代を創るのも人ですし、未来を創るのも人。
薄っぺらな知識や小手先のノウハウではなく、考え抜く知恵や実践・実行。
家族や友人、周りの人たちとのつながりを意識し、だれかのためになる。
それって本質的ですし、生きる真理ですね。
結局大切なのは、真摯さや助け合い
ヒト消費や本質の時代になると、ますます大切になるのは真摯さや助け合いです。
「そんなの当たり前じゃん」
ということなのですが、体現できている人って案外少ないのかもしれません。
でも、難しくはない。
簡単そうで難しい、と思うから難しいだけのことです。
簡単そうで簡単なことと思えば、体現できそうですよね。
正直者がバカをみず、正直者が報われる社会になりそう。
そんな新しい時代の到来と思うと、コロナ騒動も価値があったのかもしれませんね。