コロナショックによって、キャッシュ（現金）の力を改めて知ったというFPや経営者の方も多いのではないでしょうか。「キャッシュイズキング」と言いますが、今はまさにそんな状況ですね。6月26日に四季報が発売され、「お金持ち企業」が話題になっています。
危機に備える！キャッシュリッチな会社TOP50
6月26日（金)に発売された『会社四季報』（2020年3集夏号）では、金融など一部業種を除く全上場企業を対象に、手元資金の潤沢さを計る指標となる「手元流動性比率」と「ネットキャッシュ」（いずれも直近決算期末時点）を算出。企業ごとにその数値を掲載している。
「手元流動性比率」とは、保有する現預金に株など短期保有有価証券を加えた手元流動性が平均月商の何カ月分あるかの倍率を示し、基本的にはこの数値が大きいほど手元資金に余裕があることを示す。一方、「ネットキャッシュ」とは、手元流動性から有利子負債などを引いた額で、企業が自由に使えて、返済する必要のない手元資金を意味する。
今回はこのうち「手元流動性比率の大きい企業」トップ50のランキングを掲載した。なお、研究開発主体のバイオベンチャーなど、平均月商が少ないことで手元流動性比率が高い数値となることもあるため、直近決算期の平均月商が10億円以上という条件を置いている。
（中略）
トップは中小企業向けの業務パッケージソフトなどを展開するオービックビジネスコンサルタント（OBC）だ。現預金に短期保有有価証券を加えた手元流動性は1067億円もあり、手元流動性比率は42.6カ月とおよそ3年半分で圧倒的である。手元資金が潤沢である一方、有利子負債はゼロとなっており、財務状況は良好。OBC株を33％保有する筆頭株主のオービックも13位にランクインしている。
続く2位は手元流動性比率37.2カ月となったパチンコ製造大手のSANKYO。パチンコ業界では、顧客である店舗の臨時休業や設備投資意欲の低下など大きな影響が見られるものの、こうした厳しい状況への備えが従前からできていたと言えるだろう。
ランキングトップは、オービックビジネスコンサルタント。企業が自由に使え、返済する必要のない手元資金（ネットキャッシュ）が3年半分もあるというのは驚きです。
キャッシュがそれだけあれば、適度なリスクを取る攻める経営も可能になりますね。
コロナに負けない｢金持ち企業｣トップ500社
東洋経済オンラインでは、『コロナに負けない｢金持ち企業｣トップ500社』という記事も公開されています。
こちらの記事は、キャッシュリッチな企業を500社まで公開中。
「四季報を読んで、投資や自社の経営戦略を考えている」という方もいらっしゃるでしょうから、こちらの記事も参考になるかもしれませんね。
もちろん、潤沢なキャッシュがあることと、企業の成長性は必ずしも関連しませんが。
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方
東洋経済では、『会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方』というシリーズの動画も公開しています。
四季報を読み解くことで、大化けする株銘柄を発見することができるかも。
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第1回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第2回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第3回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第4回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第5回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第6回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第7回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第8回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第9回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第10回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第11回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第12回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第13回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第14回
会社四季報斜め読み お宝銘柄の探し方 第15回
