こんにちは、大坪勇二です。
今回は、わずか実質1ヶ月で大手企業に自分の保険ビジネスを売却・譲渡(M&A)されたAさんがゲストです。
インタビュー当時はまだ譲渡直後の時期であるなどの諸事情がありましたので、匿名を条件でAさんにインタビューを承諾していただきました。
そうして実現した貴重なインタビューです。
実は、私自身も自分の保険ビジネスを売却・譲渡したことがあります。
その時に、自分が今まで情熱を傾けてきた事業をキャッシュ化し、次のステージに進む原動力になるという、M&Aのプラス面を強烈に感じました。
さあ、次のビジネスのステージに向かってワクワクが止まらないAさん。
とっても楽しいインタビューでした!
3部構成でお送りします。
質問①損保代理店をなぜM&Aしようと思ったのか
1社専属の損保代理店を実質一人で経営していました。
収入保険料は7,000万円くらい。
起業して3年ほど経過すると、体制整備など、一人代理店を経営する上で何かと負担がきつくなってきました。
一人でやっていく限界をひしひしと感じ始めた頃です。
ちょうど悩んでいた時に、しごとのプロ出版で主催していたコーチングの講座を受講しました。
そこで意識が随分変わりました。
印象に残ったのは「WANT-TO(やりたいこと)」と「HAVE-TO(やらなければいけないこと)」。
自分の保険ビジネスについて「日々頑張って仕事をしてるのだけれど、これってやりたくてやっていることではなくて、やらなければいけないからやっているのではないか」と考えるようになりました。
また、当時は自分のコミュニケーション能力に苦手意識を持っていたのですが、講師から「自分で自分の可能性を限定している」ことを指摘され、それが一つのきっかけになり、「やりたいことをやっていいんだ」という気づきに至りました。
ちなみに、講座では「現状の外側にゴールを設定すること」の重要さを学びました。
で、自分のゴールを「損保の収入保険料10億円」と設定してみたものの、一方で「管理とかも色々大変だろうな」と考え・・・・全然ワクワクしていない自分に気がつきました(笑)
つまりそれは「WANT-TO(やりたいこと)」ではなかったわけです。
ちなみに、「損保の収入保険料を10億円にする」というのは「現状の内側」ですよね。だって、やり方の想像がつきますから現状の延長上です(笑)
その後、しごとのプロのいろんな講座に出席していくうちにいくつかの魅力的なビジネスに出会いました。そうして、やりたいことがどんどん見つかっていったのです。
しかし、なんだかんだで忙しく、それに取り組む時間がないという言い訳を自分の中で作り出すなど、なかなか現状を抜け出すところまでいかない。
結局、「損保の仕事をやっているから無理だ」という予防線を自分の中で張っていましたという節もあります(笑)
で、3期やって「これはもうやめよう」と思いました。他の代理店さんに行こうと。
その時はまだ、(M&Aではなく)より大きな代理店に合流することを考えていました。
1社専属である以上、損保会社の承認は絶対必要なので損保会社に相談などして、代理店会で接点を持った方々から「うちに来ないか」とお声掛けをいただきました。
そんな中、しごとのプロ出版の「M&Aアドバイザー」の養成講座を受講しました。
正直最初はM&Aが自分ごととは思えませんでしたが、懇親会の時の大坪さんの「売っちゃえばいいじゃない」という一言で真剣に考え始めたのです。
質問②どうやって損保代理店の買い手を見つけたのか
最初は、先述の通り、どこかの代理店に合流するという前提で何社かからお声をかけられていて、その方向で考えていました。
そんな中、自分の最重要顧客に大手商社の機関代理店が攻め込んでくるという事件がありました(笑)
幸い、その会社とは「共存共栄していきましょう」との良好な関係性を築くことができたのですが、そこでヒラメキがありました。
「大手商社傘下で、キャッシュが潤沢であろうその代理店に自分の会社を買ってもらえないかな」という発想が湧いてきたのです。
つまり、「より大きな代理店への合流」から、「自分の事業を一時金で買ってもらう」という発想への転換です。
何度か先方の担当課長とお酒を共にするなどコミュニケーションを深めていき、機密保持契約(NDA)を締結した上で、当社の契約先などの開示も進めていきました。
つまり、私のライバル会社に、私の会社を買ってもらった、ということです(笑)
(その2に続く)
【出典動画】保険ビジネスを大手に売却、数千万円をゲットし次なるワクワクを目指す【匿名インタビュー(その1)】