圧倒的に変わる!!自分をコーチングする技術【入門編】6「ゴールは1つではダメ」

最新の心理学、認知科学をベースとしたコーチング理論を使って自分自身のパフォーマンスを最大化するセルフコーチングを実践し、個人はもちろん、スポーツチームや会社組織まで幅広い人々のパフォーマンスを高める専門家であるプロコーチによるセルフコーチング講座第6回。「一つのことに集中した方がパフォーマンスが出る」そう思い込んでいませんか?マインドの仕組みから言えばそれは間違いなんです。

ゴールは複数あった方がいい。その理由

 

あなたの夢はなんですか?

子供のころ、
こんな質問をされると

「プロ野球選手」

などと、

1つのことを答えるように私たちは訓練されてきました。

だから

夢や目標、
すなわちゴールを

1つに絞るような思考のクセがついているんです。

しかし、
最新の認知科学の観点から見ると、

ゴールは1つよりも複数あった方が
”圧倒的にいい”のです。

そもそも
私たちの脳は、
目の前にある情報すべてを認知することはできません。

例えば、
街角で、

目の前に無数にお店があったとしても、

「ラーメンが食べたいなぁ」

と思っていれば

目の前にある
ラーメン屋さんの看板がスッと目に飛び込んできます。

その時、
お寿司屋さんやステーキ屋さんなど、

それ以外の飲食店は目に入りません。

実際に目の前にはたくさんの飲食店があったとしても、
脳は自分が興味がある情報だけを認識して、
それ以外の情報はシャットアウトしてしまうのです。

これを
「ロックオン・ロックアウト」
といいます。

これは私たち誰しも共通の脳の仕組みです。

だとすれば面白いことがわかります。

「ゴールを1つに絞ると多くの事を見落としてしまう」

のです。

複数のゴールによってあなたの可能性は広がる

自分にとって重要な情報とは、
あなたのゴール達成に必要な情報です。

「ラーメンを食べたい」

というゴールに対しては、

「ラーメン屋さん」が必要な情報であり、
それ以外のお店の情報は不要な情報になります。

つまり
私たちの脳は、

目の前にある無数の情報の中から
自分のゴールにとって重要と思うものだけを認識し、

それ以外の情報はなかったことにしてしまうということです。

だとすれば、

複数のゴールを持つことで、
脳が認識すべき重要な情報の範囲を広げれば、

より多くの情報を認識することができるようになるのです。

お寿司を食べたい。

ステーキを食べたい。

などと沢山のゴールを設定することで、

ラーメン屋さん以外にも
たくさんのお店の情報が入ってくるようになれば、
自分の選択の幅が広がることはもちろん、

「誰かにおいしいお店を教えてあげる」

といった全く新しい価値を提供することもできますね。

つまり、
複数のゴールを設定すること

あなた自身の可能性を拡げるために非常に重要なことなんです。

逆にゴールを一つのことに絞りこんでしまうと、
本来はあった多くの可能性が見えなくなってしまいます。

それではもったいないですよね。

だからゴールは複数つくる。
しかも、多ければ多いほどいいということになります。

1つのことに集中=1つのゴールではない

ゴールをたくさん設定しましょうという話をすると、

「1つのゴールを掲げてそれに集中した方が良いのでは?」

という人が必ずいます。

でもそれは間違いです。

例えば、
キャッチボールをしている時、

ボール以外の事を考えていると、
ボールを見失い、
あたまに当たってしまうかもしれません。

それは当然のこと。

だからキャッチボールをしている時は
ボールに集中する必要があります。

しかし、
だからといって1日中
キャッチボールの事を考えていても
いいのでしょうか?

違いますよね。

キャッチボールは
今その瞬間にやっていることに過ぎません。

それが人生すべてのように考える必要はないのです。

人生とは
たくさんの要素で成り立っています。

その中で一時的に一つの事に集中することと、
全体的なゴール設定の話は分けて考えるべきです。

複数のゴールを設定したとしても、

今、集中して取り組むゴールと、

今はあまり動かず、タイミングを待つゴールが
あってもいいんです。

それでも、ゴールが設定してあれば、
必要な情報はあなたの中にどんどん飛び込んできます。

仕事だけでなく、

遊びや趣味や家族、友人関係、
社会貢献など、人生のあらゆる方向に
ゴールを設定することで、

あなたのマインドはそこに向かいだします。

あなたが心からやりたいことを、
誰に遠慮することもなく、
たくさんゴールに設定しましょう。

それだけで、
見えている世界が変わりますよ。

 

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奈良有樹

この記事を書いた人

パフォーマンス・エンハンスメント・コーチング認定コーチ 2happiness代表 町田コーチングスクール主宰 プロコーチチーム「レ・アーリ」代表 コーポレートコーチングチーム「FUTICE COACHING」 代表 社会福祉法人の経理、経営管理として部門別採算制度の導入を主導し、数値の見える化、部門ごとの目標設定サポートなどを通して、1年で赤字2,000万円の事業所を6,000万円の黒字に変える。また、社会福祉法人における会計士監査制度導入への対応など、財務、経営管理の分野で豊富な実務経験を持つ。 他方、コーチとしても就労困難な方の一般就労や社会不安障害の方の社会復帰を実現するなど、過去ではなく未来にフォーカスするコーチングで多くの方の夢の実現をサポートしている。コーポレートコーチングの社内での実践経験も豊富で企業研修や、コーチングセミナー、コーチ向けの勉強会など様々な場所で講師としても活躍している。