法人保険営業において、見込み客を獲得するために一番有効な方法は法人と事業提携をして、提携先のクライアントを紹介してもらう方法です。
とはいえ、事業提携を進める前に
どのような法人と提携すれば自分にとって理想的か、ターゲットを選定をする必要があります。
そこで今回は
画像のポジショニングマップをご用意しました。
(MyClerk代表北川様ご提供)
ご覧の通り、様々な提携先が候補に挙がっています。
さらに
この中から法人保険営業のプロが注目する提携先についてポイントを解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
自分にとって理想的な提携先か
提携先に目星をつける前に、まずは候補の提携先について詳しく調べることから始めましょう。
例えば、図の右側に「税理士」があります。
税理士は期待値『大』に分類されています。これは、もし提携ができたら保険料が大きくなる期待値が大きい、つまり「大型案件が獲得できる可能性が高い」ということになります。
ですが一方で、下方の『提携しにくい』エリアにも含まれています。これは、例えば「既に保険代理店と提携している」「他社の保険パーソンから同様にオファーが来ている」などの場合があるためです。
また最近は、業界の流れとして個人マーケットメインの方が多くみられます。個人マーケットの方から見た提携先というのは税理士やコンサルティング会社ではなく、図の中央上部にある「子育て系サロン」であったり「産婦人科」、「カフェ」や「幼稚園」など、いわゆる「教育施設系」や「医療福祉施設系」などになります。
このように、「個人向けか法人向けか」「どのような商材を販売したいのか」「どのような方をお客様にしたいのか」など理由や条件を挙げ、提携先を絞ることが最初のステップです。
法人保険営業のプロが注目する提携先は
保険営業のプロが様々な提携先の中から注目する「提携先の候補」について解説していきます。
①社労士
同じ士業である「社労士」と「税理士」がそれぞれ期待値『大』『小』の両極に配置されています。経験上、社労士は税理士と比べた際に法人への影響力があまり高くないといったケースが見られたためです。どちらかというと事業保険系の紹介よりは福利厚生系の紹介になるので、保険料のインパクトがあまり大きくならないことが理由です。
②銀行
かつて大成功を収めた保険営業が提携先にしていたイメージのある「銀行」ですが、期待値『小』かつ『提携しにくい』に含まれています。『提携しにくい』に含まれる理由としては、近年では保険代理店を別働隊で持っている銀行が増えたためです。期待値の小ささとしては、銀行は融資の場面で保険の紹介をする場合が多く、掛け捨て型の保険を契約します。それによりスタートが小さくなってしまうといったためです。
③行政書士
「行政書士」は期待値が『小』ですが『提携しやすい』に含まれています。企業への影響力はあまり大きくありませんが、相続を得意としている行政書士は個人でも法人でも活躍の場があるためです。個人向けか法人向けかといった「アプローチの広さ」という意味では、行政書士はフットワークが軽い傾向にあり、例えば「共同で相続セミナーを開催したい」といった際に快く引き受けていただいた経験が多くあります。
④同業FP
「同業FP」は『提携しやすい』が最大の位置にありますが、期待値が『小』です。その理由はFPの中で得意不得意が分かれているためです。ですが例えば「損保は自分では手を出さずに同業FPに引き受けてもらう」など、FP一人一人が得意分野を明確にして、FP同士で苦手分野を補完し合うという提携も数を多くすれば非常に効果的だと思います。
⑤コンサルティング会社
右上の『提携しやすい』、期待値『大』に位置する「コンサルティング会社」。主に「経営コンサルティング会社」を指しています。「経営コンサルティング会社」か「M&Aのコンサルティング会社」、この2つと提携ができると法人マーケットとしての期待値がかなり上がると考えています。特に最近はM&Aのコンサルティング会社と関係ができると、会社の事業譲渡+役員退職金の組み合わせに保険もセットで入ってくるというケースがあり、非常に強力だと思っています。
おわりに
今回は、法人保険営業のプロが注目する提携先について解説いたしました。
最後に、保険営業が提携先開拓に取り組む際の“3か条”をご紹介します。
①まずはターゲットを選定する
②提携先が何を求めているのかリサーチをする
③一度失敗しても続ける持続性を持つ
まずは自分に合った提携先についてしっかり下調べをし、その上でアプローチをすること。
そして、失敗しても諦めて投げ出すことなく「やってみる」をずっと続けられるシステムを持つことが非常に重要です。