これが「保険営業」という仕事だ!

「保険営業」「保険営業マン」「保険屋」…あなたは自分の立場にどんなイメージを持っていますか?
また、これから保険営業を始めようと志すあなたは、保険営業とはどんな仕事だと思っていますか?
今回は私・今野のこれまでの経験をもとに、「保険営業」という仕事の実態について、あらためて考察してみようと思います。

こんなに差がある! 保険営業マンの給料

仕事に対して多くの人が気になるのは、「どのくらい稼げる?」ということ。そう、給料、収入についてですよね。
じゃあ保険営業は、どのくらい稼げる仕事なのか? 保険営業マンの年収って、いくらくらいなのか?
答えは、よく言われることではありますが、「ピンからキリまで」ということになってしまいます。
そしてこのピンからキリまでの差(格差)が大きいこと大きいこと。
元々ブラック企業の不動産会社に勤めていた私が保険営業の世界に入ったきっかけは、当時のお客さんであった一人の保険営業マンの誘いでした。彼から「今、年収はどのくらいなの?」と聞かれ、「〇〇〇万円(決して高くありませんでした!)くらいです」と正直に答えた私…。彼は表情も変えず「あ、こっち(保険業界)に来たら、それ、一瞬で倍だよ」と言い放ちました。「一瞬で倍」って…でも後にそれは現実となりました。

一口に保険営業マンといっても、その働き方、給与の形態はひとつではありません。
保険会社に所属して、毎月会社から決まった給料をもらう「固定給」の制度と、保険営業マンが保険契約を獲得したら獲得しただけ、その売上の中の決められたパーセントの額を手にすることができる「歩合給」。保険営業マンの働き方、給与形態は、大きく分けてこの2つになります。
ピンからキリまで…つまり「稼げる保険営業マン」と「稼げない保険営業マン」の差が大きく出るというのは、「契約を獲得したら獲得しただけ」お金が入ってくる歩合給、フルコミッションにおいて、「成功している保険営業マン」と「まったく契約が取れない保険営業マン」がいるからにほかなりません。
およそ10年前、私が知る保険営業マンで一番稼いでいた人の年収は、5億円でした。その当時は保険会社の平均月給がだいたい30万円といわれていましたから、まさにケタ違いですよね。5億稼ぐ人もいれば、まったく稼げない人もいる…それが保険営業の現実です。

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成功する人とダメな人…保険営業マンの1週間

成功する保険営業マンとダメな営業マン…その違いはどうして生まれるかといえば、当たり前のことですが、「やっていることが違う」からです。
成功する保険営業マンが何をやっているかというと、とにかく「人と会っている」わけですね。保険営業の仕事がまず何を目指さなければならないかといえば、とにかく「自分の目の前にお客さんを座らせる」ということ。そこから「お金を稼ぐ=契約を獲得する」ということが始まるわけですから。
だから、人と会って、目の前に座らせて、さらに紹介などから新たに目の前に座るお客さんを見つける。その人とまた会う。こうしたループを続けているのが、成功する保険営業マンです。
だから、成功する保険営業マンの1週間のスケジュールは、アポイントでびっしり埋まっています。
じゃあ、ダメな人は何をやっているかといえば…「お客さんを目の前に座らせる」ための作業を何もやっていないってことですね。フルコミッションともなると、自分が何もしていないことに対して注意する人は誰もいません。完全に自己責任。だから、何もしよう思わなければ、ずっとそのままです。これがこの世界の怖いところですよね。
とはいえ、1週間、人と会い続けるのって、かなり難しいことです。言い方は悪いですが、途中で「ネタ切れ」になってしまったら、とたんに何もすることがなくなるでしょう。だからこそ、人と会い続けるための「システム」をしっかりつくって、ある意味システマチックに行動するということが大事なのです。

これだけは忘れてはいけない 成功する保険営業マンの「心得」とは

保険営業マンの仕事といえば、多くの人が「巧みな話法が大事」だとか「相手を信頼させるテクニックが必要」といったことをイメージするでしょう。
もちろんそれは本当に大事。でも、それも「相手」がいて初めて使うものです。だから、「会う人=自分の目の前に座る人がいない」…つまりそれが保険営業マンにとっての一番の恐怖なわけです。
ここで私の経験から、「人と会い続ける」ためのいくつかの〝心得〟をご紹介しましょう。

心得1 「人を紹介してくだい」と言える図太さを持つ
私が唯一「かつてブラック企業で営業していて良かったなー」と思えるのは、この「図太さ」を身につけられた、ということでしょう。「誰か営業先を紹介してもらえ。とにかく紹介のお願いだけは必ずしろ!」というのが、ブラック企業時代の鉄則だったわけです。そしてこれは保険営業においても大いに言えること。何より「目の前に座る人」を常に作り続けなければならないのですから、黙っていては明日はない!のです。

心得2 「次の約束」を必ず取りつけて帰る
「目の前に座る人」は、常に新しい人であるとは限りません。一人の見込み客と何度も会い、それで結果的に契約につながるというのは自然な流れでしょう。ですから、営業で人と会った場合には、必ず「次はどうするか」を見据えることが必要です。「次の訪問日」を決めてから帰る…シンプルなことですが、実際には多くの営業マンがそれをやらず「ネタ切れ」「スケジュール真っ白」になってしまいます。

心得3 アポイントの時間はこちらで決める
多くの人と会い続けるためには、当然時間を効率的に使わなければなりません。平日の9時から17時まではアポイントがびっしり入っている…というのが、成功する保険営業マンの姿といえるでしょう。
これに対してダメな営業マンは、平日の夜や土日からスケジュールが埋まっていくイメージがあります。私も経験がありますが、とにかく「お客さんとのアポが取れた」というのはとてもうれしいもので、夜や休日に働くのはある種の「頑張ってる感」を覚えちゃったりもするものです。しかし、平日の昼間は誰も会ってくれないとなると…やることがない、何をしていいかわからない…と、だらだら時間を浪費してしまうのです。仲間の営業マンと長々昼ごはんを食べ、行くところがないから喫茶店で過ごす(あるいはパチンコ…)、日も暮れてきたので早々にお酒を一杯…なんて営業マンの話もよく聞きます。
私が先輩であるすごい保険営業マンから教わったのは、「お客さんとのアポを入れる時間は自分で決めておけ」ということ。私の場合だと、基本的には平日の10時、13時、15時、17時と決めていました。それ以外の時間にはなるべく約束しない。
「せっかくのチャンス」だからと、相手の言いなりになる…営業マンとして気持ちはわかりますが、自分の限りある時間は自分で管理していかなければ、人と会い続けることは難しいのです。

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保険営業マンの身だしなみ

「誰か紹介してください」…これを言うためには、前提として「こいつには紹介してもいい」と思われる人間でなければならない、ということがあります。そのために相手と信頼関係を築くのは、すぐに、簡単にできることではありません。では、最低限気をつけるべきことは何かといえば、それは「身だしなみ」。「こんな汚い格好しているやつには人を紹介したくないよ」なんて思われては、どうしようもありません。
たとえば保険営業マンの「スーツ」ひとつ取っても、気をつけるべき点はたくさんあります。あるイメージコンサルタント(人の印象をプロデュースするお仕事です)の方によれば、初めて会う人に対しては、ネイビーやチャコールグレーの少し暗い色のスーツのほうが、良い印象を持たれるということです。
とはいえ、派手なペンストライプのスーツにごつい高級時計、靴も鞄もビッカビカのいわゆる「ド派手な高級志向」の身なりの保険営業マンもいるものです。「そんな派手な格好で営業なんかしていいの?」と思われがちですが、これは会社のカルチャーであったり、対象顧客の属性に合わせた戦略でもあります。大企業の社長などの富裕層を相手にしているのであれば、やはりそのお客さんやお客さんの人脈に見合う「お金持ち」のイメージをまとわなければ、「こいつには紹介してもいい」とはいかないのです。
何のためにスーツに気を配るかといえば、それもまた「人と会い続けるため」といってもいいでしょう。

▶︎保険営業マンのための「スーツ」の知識

「保険営業」という仕事の魅力

「保険商品」というカタチのないものを売る、「無」からニーズを生み出す…保険営業ははっきり言って、簡単な仕事ではありません。しかし、成功を目指し、正しい行動を積み重ねることができれば、大きな結果(マネー)を得ることができるというのは、保険営業の大きな魅力でしょう。
そして、私が保険営業マンでいてよかったと思う点は、「相手の立場でものを考えられる」というスキルを身に着けられたことです。相手の立場で聞き、話し、提案する…単なる「「どうかこれを買ってください」というセールスではなく、「目の前に座る人」を集めるというマーケティング要素を含め、相手の立場でものを考える作業は、世の中に数多ある営業職の中でも、保険営業マンが最も得意とするものでしょう。

今野 洋

この記事を書いた人

【保険営業&ネットプロモーションコンサルタント】 -アーリーステージ、保険営業歴3年未満の方向けに、 売れ続けお客様から愛される 「無敵の保険営業」になるためのノウハウを発信- メールマガジン【週刊!無敵の保険営業】はこちらから