「今後必須のスキル」何万の仕事を同時に動かす究極の力『多動力』堀江貴文著

今回はホリえもんこと堀江貴文著『多動力』を取り上げます。
表紙には、「全産業のタテの壁が溶けたこの時代の必須スキル」とあります。
具体的に言うと、「何万の仕事を同時に動かす究極の力」、これが多動力です。

「多動力」とは、「自分の人生」を1秒残らず使い切る生き方のことだと書かれています。

「落ち着きがない」方が良い?

私も小学校の頃の通知表に「落ち着きがない」という評価があって、必ず丸がついていました。結構自分の中ではコンプレックスに思っていました。

例えばスポーツでもいろいろなことに興味がありました。応援部に入っていたということもありますが、野球も好き、サッカーが好き、ラグビーも好き、アメフトも好き、相撲も好き、少林寺拳法も好き。

本当いろいろなことを好きになってしまって。深く広くやっているつもりですが、見る人が見たら「落ち着きがない」ですし、「1つのことをもっと深堀するべきではないか」と言われてコンプレックスになったこともあります。

でも、今回この『多動力』という本を読んで、「あ、これでもいいんだ」とすごく勇気をもらいました。

もしあなたがいろいろなことに興味を持ち、落ち着きがないと言われたとしても、それは大丈夫です。なぜなら、この成功したホリえもんが「この時代の必須スキル」と言い切っているからです。

ネットに繋がるから産業同士の壁がなくなっている

ポジショントークかもしれませんが、ホリえもんは「1つのことだけを集中して1つのことだけをやる人は、価値観が狭まってAIに取って代わられてしまうよ」という警鐘を鳴らしています。その意味でも、この本を参考に読んでみていただければと思います。

具体的に言うと、「多動力」というのは、「いくつもの異なることを同時に行う力」です。弊社もいろんなことをやっています。セミナーを開いたりする教育ビジネス。知識、ノウハウ、マインドを、成功者の方をゲストにお呼びして、皆さんにいろんなジャンルでお伝えしていく教育事業。

また、私は今OTR株式会社という会社でも同時に働いていますが、これは福祉事業です。障がい者のグループホームを創るという業務に携わっています。その中では営業もありますし、経営もあります。

利用者さんとの関わり、専門職の方、地域の対応、行政への対応など、いろいろな職種、いろいろなジャンルで仕事をさせていただいて、非常に充実して楽しい時間を過ごしています。そういう意味では、「多動力」、まさに今自分に求められている力だとも思っています。

ホリえもんが何故「これからの必須スキル」と言い切っているか。それは、インターネットの出現と発達によります。それからIOT、全てのものがインターネットと繋がる時代になってきているということで、産業同士の壁がなくなってきているということなんです。

自動車業界のライバルはインテリア業界?

例えば寿司屋さんだったら、門外不出の握り方というノウハウがあったと思いますが、そういう情報もインターネットによりどんどん公開されていく。今まで関係がなかった産業同士が結びつき合っていたりします。

ホリえもんがこのような例を挙げています。「電話もFacebookも動画もゲームも電子書籍も、全てスマホ上のアプリという1つのレイヤーの中に並べられる。そこには2年3年でレイヤーが入れ替わるような熾烈な競争がある」

同じ産業同士で競争するのではなくて、今は違うジャンルの産業であっても、1つのインターネットというレイヤーの中で、産業が違うけれども競争相手 になっているというわけです。

例えばテレビ。東芝、パナソニック、そういったブラウン管同士の、一般的に想像するテレビ同士の戦いでしたが、例えばスマホとの戦いになる。フジテレビのライバルは日本テレビではなく、恋人からのラインになる。

自動車がインターネットに繋がり自動運転が進めば、もはや運転する必要はなくて、ただの移動する椅子になるかもしれない。そのとき、自動車業界もインテリア業界もタテの壁がなくなる・・・ちょっと極端ですけども、自動車業界とインテリア業界が競争するという時代に入っている。それが、「全産業のタテの壁が溶けた」ということです。

「あらゆる産業のタテの壁が溶けていく。かつてない時代に求められるのは、各業界を軽やかに越えていく越境者だ。そして越境者に最も求められる能力が、次から次に自分が好きなことをはしごしまくる多動力だ」ということなんです。

80点×80点で新しい価値観が出る

では越境者になるためにはどうしたらいいか。ホリえもんが言っていることは単純です。自分がやりたいこと、目の前のワクワクすることに、どんどんノリ良く飛び込んでいくということです。

自分が興味を持った気づき、思いつきを大事にして、ノリ良く飛び込んでいく。思いつきとノリ、この2つを大事にして、自分が面白いと思ったことにどんどん飛び込んでいって、ハマるということです。

ハマっては飽き、ハマっては飽きということを繰り返していけば、いろんなジャンルで自分が詳しくなっていきます。80点でいいと言っています。100点じゃなく80点でいいので、いろんなジャンルにハマっていく。そのハマったものAとBを掛け算して新しい自分の価値観が出てくる。

AはAでプロがいるかもしれない、BはBでプロがいるかもしれない。だけど、A×Bにすれば、プロが自分しかいなくなる。そういうことが求められている、そのように自分を価値づけることができます。

なのでこの「多動力」、いろんなことに興味を持って、AというジャンルBというジャンル、両方を制覇して掛け算すれば、自分のオリジナルな価値を生み出すことができる。

「多動力」=「オリジナル力」

今「AIによってなくなってしまう仕事」などと言われていますが、AとBを掛け合わせて、かつてない組み合わせで自分を価値づくっていけば、まだまだAIに劣ることのない、AIがまだ認識できないような価値を生み出すことができます。

多動力。いろいろなことに興味を持ってワクワクしたことに、壁に遮られることなく、思い切って飛び込んでいく。マインドブロックを外して、どんどん飛び込んでいく。ノリ良く飛び込んでいく。

そういう多動力があれば、この先AIが出現しても、自分オリジナルの価値を生み出せる存在になれる。だから多動力が必要なのだと言っています。

ぜひぜひ、1つの狭い枠にとらわれずに、自分が好きだ、やりたいと思ったこと、何万の仕事を同時に動かせるようになれというメッセージに耳を傾けたいと思います。

ホリえもん節でワクワクサクサク読め、動きたくてしかたなくなる本です。ぜひ読んでみてください。

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この記事を書いた人

【コンテンツプロデューサー】