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営業組織の本丸である本社・本部の担う機能とは

ある程度の規模の企業になってくると、営業組織も本社と支社、本部と支部といったように、上と下に分割されるケースが出てきます。それぞれがそれぞれの役割と機能を全うするわけですが、では、営業組織のトップである本社や本部は、どのような役割を発揮し、どのような機能を持っているのでしょうか。

営業活動を円滑に進めるためには、また、営業マネジャーという立場にあるのであれば、まずこの本社や本部について知っておく必要があります。しっかりと整理をし、その役割を頭に入れた上で組織運営や営業活動を行なっていかなければいけません。

本社や本部の持つ司令塔としての役割

本社や本部が支社や支部と異なる役割や機能を持っているのは当たり前でしょう。同じ役割・機能を有するのであれば、わざわざ分ける必要はありません。本社や本部というのは、これも言うまでもありませんが、経営管理において、非常に大きな役割を持っています。その中でも注目すべきは、司令塔としての役割です。

営業組織で言えば、どのように活動を行い、商品やサービスを顧客にどの程度販売するのか、こうした戦略や目標を考え、それを実際に現場で働く営業マンに対して指示・命令を下していきます。司令塔は、それらの仕組みや内容を把握していなければいけません。支離滅裂な指示や命令では現場は混乱を来すだけであり、営業組織としてうまく機能しなくなってしまうでしょう。

営業戦略において具体的に言えば、商品やサービスごと、地域ごと、そして販売経路ごとの情報収集や分析を行い、それに基づく現場での営業活動計画、こうしたことも策定しながら、組織内のコンセンサスを得る努力を行うのが本部や本社の重要な役割。また、こうした戦略を実際に行うための組織構築やシステム作りなども、当然トップが責任を持って行わなければなりません。

本社や本部が支社や支部に下す指示や命令がどの程度遂行されたのか、その進捗状況を管理するのもトップの持つ役割の一つ。細かな進捗状況は支社や支部でも管理することが可能ですが、それも含めて本社や本部は把握しておく必要があります。このような役割や機能をどれだけ丁寧に、そして正確にこなしていくことができるか、これが現場レベルの営業活動を左右することになるでしょう。司令塔としての役割を十分に果たすことができれば効率化が図られ、組織全体の業績や利益を上げることにもつながるのです。

調整機能とサポートとしての役割も

本社や本部が担う役割やそれらが持つ機能は司令塔としてのものだけではありません。調整機能も有しており、それによって自社内の組織はもちろんのこと、社外の企業や顧客、取引先などとの調整役も担うことになります。

営業活動は、こちら側の都合だけでは行えません。必ず相手が必要となり、それが企業や組織、団体などであった場合には、当然お互いのスケジュールや営業、商談、そして交渉内容を調整することも求められます。そのコーディネート機能を本社や本部が担い、営業活動がスムーズに行われるようにしなければならないのです。

この機能は両者の関係を良好なものにするためには必要不可欠であり、この調整機能によって営業活動がうまくいくかどうか、延いては商品やサービスの売り上げが上がるかどうかが決まってくると言っても過言ではないでしょう。さらに、本社や本部はサポート機能も持ち、それによって支社や支部では難しい業務を遂行しつつ、営業活動のサポートをしていきます。

支社や支部でできることには限界があります。これは仕方がありません。情報収集や、それこそ他の企業や組織、団体などとの調整もその一つとなるでしょう。本部や本社にしかできない業務を担い、そこで獲得した情報や成果を支社や支部へと下ろすことで、営業活動をサポートしていく機能をトップは備えておかなければいけないのです。

具体的には、プロモーション活動や市場におけるマーケティング、業界内の情報収集などの業務が挙げられるでしょう。また、クレームに対応したり、大口の顧客の商談をまとめるサポートをすることも、本社や本部の大きな役割となることがあります。

本社や本部がここで挙げた役割や機能をいかに果たすことができるか、それが企業全体の業績へと直結することは間違いありません。また、営業マネジャーという立場にいる人間は、本社や本部と支社や支部をいかに繋げるか、その橋渡し的な役割を担うことになりますから、そのあたりも理解した上で組織の構築や編成、そして管理等を行う必要が出てくるでしょう。

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