『保険営業マンが着る10万円のオーダースーツは経費で落とせるのか？』の記事でご紹介したように、新型コロナウイルス拡大の影響により確定申告の期限が3月16日から4月16日まで延長されました。詳しくは、国税庁HPをご確認ください。今回は、経費計上できない8つの経費についてご紹介します。

保険営業パーソンなら知っておきたい経費計上できない8つの経費

『保険営業パーソンが計上したい11の経費』の記事では、経費として計上できる代表例をご紹介しました。

今回は、経費計上できない代表例をご紹介します。

経費計上できない8つの経費

1.敷金

2.家族とのホテル宿泊費

3.ケガをしたときの治療費

4.生命保険料

5.健康診断や人間ドックの費用

6.スポーツクラブの会員費

7.メガネの購入費

8.駐車違反の罰金

1.敷金

敷金は、退去時に修繕等がなければ手元に戻ってくることを前提としているお金ですので、経費にはなりません。ただし、原状回復費用として充てられた場合は、「敷金」「資産」の勘定項目で計上することができます。

なお、礼金は20万円未満であれば按分した上で地代家賃として経費に計上できます。

2.家族とのホテル宿泊費

家族旅行の場合は、ホテル宿泊費を経費にはできません。ただし、配偶者同伴が義務の出張であれば、経費として認められるケースもあります。

3.ケガをしたときの治療費

治療費は経費にはできません。一定額以上は、「医療費控除」として所得から差し引くことが可能です。

4.生命保険料

会社代表者の生命保険の保険料は経費として認められていますが、個人事業主（フリーランス）の生命保険料は、経費として認められていません。ただし、生命保険料は生命保険料控除の対象にはなっています。

5.健康診断や人間ドックの費用

健康診断や人間ドックの費用も、経費にはできません。プライベートな支出であると判断されてしまうからです。

6.スポーツクラブの会員費

個人事業主（フリーランス）の場合、「福利厚生」という概念が存在しないため、スポーツクラブの会費は経費には計上できません。

7.メガネの購入費

メガネは普段から使うもので、事業とプライベートの区別がつきにくいため経費には計上できません。

8.駐車違反の罰金

罰金は経費として計上できません。ただし、レッカー代などの費用は計上することができます。

「事業のため」であれば経費として認められる場合が多い

第三者的に見て、「事業のための費用である」と認められれば、多くの場合、経費計上することが可能です。

逆に、第三者から見て「事業とは無関係な費用ではないか？　」と推測されてしまうような費用は、経費として認められません。

ただし、『【新型コロナで確定申告期限4月16日迄延長中】保険営業パーソンが計上したい11の経費』でご紹介したように、「確実に経費計上できる経費は実はない」とも言えるのです。

逆を言えば、確実に経費計上できない経費も実はない…？

と捉えることもできますが、過去に「経費として認められなかった」という前例があると、認められないケースが多いのが実状です。

それでも、

「これって、もしかして経費では…？　」

と感じたら、試しに申請してみることも節税対策の一つとして有効かもしれません。

消費税が10％に上がり、ここに来ての新型コロナショック。

現実的な支出アップと収入ダウンが肩に重く圧し掛かってきますから、1円でも節税したいですよね。

税務判断に迷ったら税理士さんに相談を

税理士さんによれば、税務判断は年々複雑になっていると言います。

税務の専門家である税理士さんがそう仰るのですから、事実そうなのでしょう。

追徴課税が来ても困りますし、素人判断は危険ですよね。

税務判断は「ケースバイケース」も多く、税理士さんの解釈によって判断が分かれるケースもあります。

あとから困らないように、判断に迷ったら税理士さんに相談してみてください。

お問い合せいただければ、税理士さんをご紹介することも可能です。