「早く帰りたい」「やった!」「怠いなぁ」
どんな人でも、心の中で独り言を呟いた経験はあるでしょう。。
人は常に脳内で気持ちを言語化して、自分に投げかけています。
この心の声を「セルフトーク」と言います。
今回は、このセルフトークによる心理効果について紹介します。
ネガティブセルフトークは行動をネガティブにする
セルフトークは「自己との対話」とも呼ばれる自己暗示のひとつです。
自己暗示ですので、自分自身のイメージに大きな影響を与え、行動に変化を起こします。
セルフトークは毎日4万~6万回ほど行われ、その大半は無意識下です。
この無意識のセルフトークは、自動思考とも呼ばれます。
自動思考の8割はネガティブな内容とされており、否定的自動思考と言います。
否定的自動思考(ネガティブセルフトーク)の影響力は大きく、自己イメージをネガティブな方向へ引き寄せ、行動をネガティブなものに変えてしまいます。
例えば、「また失敗したらどうしよう」と繰り返し自動思考していると、同じような失敗をする確率が高くなる、ということです。
以上のことから、失敗が多いと感じる人・自己肯定感が低い人・ネガティブな性格の人は、
否定的自動思考に縛られている可能性が高いでしょう。
ポジティブセルフトークは段階が大切
ネガティブセルフトークが良くないのは、直観的に分かると思います。
「意識してポジティブセルフトークをやれば良いだろう」と思う人が多いでしょうが、ポジティブセルフトークは即行できるものではありません。
ポジティブセルフトークには、必要な段階があります。
前提として、自動思考のネガティブな内容を変えなければ、根本的な解決にはなりません。
しかし、無意識で働くものを意識だけで変えるのは非常に難しいです。
ですので、まずは普段の自動思考を認識できる分だけ書き出しましょう。
書き出すことでどんな事柄・状況に不平不満を感じているのか、具体的な傾向が分かります。
自動思考の内容が分かったら、次はリフレーミングをしてみましょう。
リフレーミングとは、今とは違う枠組みから物事を捉えること。つまり、異なる視点で物事を解釈し直す手法です。
異なる視点から見つめ直すことで、悪い面を良い面に解釈することができます。
これにより、自動思考による思い込みから抜け出し、物事を多角的に捉えられるようになります。
以上の「否定的自動思考を書き出す」「書き出した内容をリフレミーングする」ことが、
ポジティブセルフトークを実行する上で重要です。
過度なポジティブセルフトークは逆効果
ポジティブセルフトークに必要なポイントが分かったから大丈夫!…と言いたいところですが、
ポジティブセルフトークにはもうひとつ、気を付けるべきポイントがあります。
それは、ポジティブ過ぎるセルフトークはかえって逆効果になってしまうことです。
ポジティブ過ぎるとはどういう状態なのか、説明しましょう。
過度なポジティブとは、つまり過信のこと。
過信のデメリットが特に現れるのは、「必ず出来る」「絶対大丈夫」と奮起し、失敗した場合です。
この場合、途中段階まで進んでいても、自分に課したノルマを達成できていない事実に囚われてしまい、「頑張ったのに出来なかった」と自信を失う羽目になります。
こうなると途中段階まで進めたことを認められず、挑戦する意欲や気力が消えてしまいます。
過信のデメリットは、これだけではありません。
セルフトークに熱意を込めすぎると、自分の言葉が空虚になります。
自信過剰で暑苦しい言葉を何度も聞いていると、鬱陶しく感じますよね。
この感覚は心の声も同様で、次第に苛立ちが募ってきます。
原因はセルフトークが心に響いていないこと。現実に見合わない言葉が負の感情を引き出し、フラストレーションを溜めるのです。
まとめ
以上の内容を踏まえて、段階的にセルフトークを実践してみましょう。
まず、ネガティブな自動思考をしたと気付いたら、「いや、次はもっと頑張ろう」等のポジティブな言葉に言い換えましょう。
否定的自動思考を書き出す経験と、リフレーミングの経験があればスムーズに出来るはずです。
この作業を地道に続けていくと、少しずつ自動思考が変わっていきます。
丸一日経った時には、自分の気持ちが変化していることに気付くでしょう。
そして1週間続ければ、ACや見込み客など、仕事の内容にも変化が現れます。
このように、今より少しポジティブな内容に変えることで、自動思考を矯正することが出来ます。
更に、時間をかけて徐々に変えていくと、自分に合った塩梅が分かるため、自信過剰・過信状態による失敗を防ぐことが出来るでしょう。
今回は、セルフトークについて紹介・解説しました。
もし、ネガティブな性格・自信がない・自己肯定感が低い等で悩んでいたら、試してみてください。
冷静に心の声に耳を澄まして、少しずつ変えていけば、今まで気付かなかった世界が見えてくるかもしれませんよ。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。