圧倒的に変わるコーチング技術【入門編】11セルフコーチングのはじめかたまとめ

最新の心理学、認知科学をベースとしたコーチング理論を使って自分自身のパフォーマンスを最大化するセルフコーチングを実践し、個人はもちろん、スポーツチームや会社組織まで幅広い人々のパフォーマンスを高める専門家であるプロコーチによるセルフコーチング講座第11回は入門編の最終回。セルフコーチングを始めたいあなたがやるべきこととは何か?今一度考えます。

 

はじめにゴールありき

コーチングの元祖といわれるルー・タイスは「ゴールが先、方法はあとで見つかる」という言葉を残しています。

私たちの脳はテレオロジカル(目的的志向)。ゴールが定まるとそこに向かおうとする性質があります。

高校生の男の子が好きな女の子ができたら、その子に気に入られようとプレゼントを買ったり、その子の好きなアーティストの音楽を聴いたり、あの手この手で彼女のハートを射止めるために突き進みます。

本人は、がんばっているとか努力しているという感覚ではなく、ただ、結果に向かってものすごいエネルギーで無意識に行動するのです。

私たちはマインドの中に設定したゴールに自然と向かっていきます。だからまずは、

”あなたが向かうべきゴール”

を設定することからはじめる必要があります。

ゴールについての詳細や設定方法は過去の記事に詳しく書いていますが、大切なのは次の3つのルールに則って設定することです。

1.ゴールを現状の外側に設定する。

2.心からやりたいことをゴールにする。

3.人生のあらゆる方向にゴールを複数設定する。

そして、ゴールは一度決めたら終わりではありません。

更新したり、変更したりしていいのです。しっくりこなければ、後からいくらでもなおせばいいのですから。

最初のうちは難しく考えすぎず、3つのルールを意識してとりあえず設定してみましょう。

 

ゴールの世界のリアリティ(臨場感)を高める。

大好きな女の子と楽しくデートしている映像があたまに浮かぶと、私たちのマインドはそれを実現したいと思って、想像力とエネルギーを生み出します。

逆に、「あんな素敵な子は自分には不釣り合い」などと考えてしまうと、そこに向かって本気で行動しようとはしません。

失敗して傷つく未来のリアリティの方が強ければ、わざわざそんな目にはあいたくないと

無意識がそこから逃げるように仕向けるのです。

あなたのあたまの中で、うまくいっている未来とうまくいっていない未来、どちらのリアリティが強いのかによって、あなたのマインドが向かう方向が決まるのです。

より望ましい未来のリアリティを高めることが重要になります。

一流のスポーツ選手は技術的なトレーニングだけでなく、自分が試合の中で最高のパフォーマンスを発揮している姿を思い浮かべるイメージトレーニングを行っています。

それと同じようにあなたの人生がより良いものになっているイメージを日々、思い浮かべることで、あなたの無意識は目の前の現実以上に、あたまの中の理想的なイメージにリアリティを感じるようになります。

コーチングでは具体的にアファメーションやビジュアライゼーションと呼ばれるテクニックがあります。

これらのやり方については今後の実践編で詳しくご紹介していきます。

 

最も重要なことはエフィカシーを高めること

ゴールを設定し、それが実現しているイメージをつくりあげたら、最後に最も重要なことがあります。

それはエフィカシーを高めること。

エフィカシーとは「自分自身のゴール達成能力の自己評価」です。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

私たちは、壁にかかっている絵が曲がっていると無意識に直したくなります。

これを「認知的不協和」といいます。

あなたのエフィカシーが高まると、まさに目の前の現実が、あたまの中の理想的なイメージになっていないことに強烈な違和感を感じ、それを直したいという認知的不協和が発生し、無意識のレベルで動き出してしまうのです。

エフィカシーとはあくまで自己評価。つまり、

あなたの未来はあなた自身の手の中にあるのです。私たちは自分の可能性の限界を知ることができません。

それは言い換えれば、すべての人に無限の可能性があるということでもあります。

あなたの未来の可能性を誰も、そして、あなた自身ですら、否定することはできないのです。

たった一度の人生を自分自身の無限の可能性に向かってチャレンジすること。

それは刺激的な冒険の毎日に飛び出すことでもあります。

 

ぜひ、あなたもセルフコーチングを実践し、心から望む未来を掴んでください。

あなたにはできます。

いつも応援しています。

 

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奈良有樹

この記事を書いた人

パフォーマンス・エンハンスメント・コーチング認定コーチ 2happiness代表 町田コーチングスクール主宰 プロコーチチーム「レ・アーリ」代表 コーポレートコーチングチーム「FUTICE COACHING」 代表 社会福祉法人の経理、経営管理として部門別採算制度の導入を主導し、数値の見える化、部門ごとの目標設定サポートなどを通して、1年で赤字2,000万円の事業所を6,000万円の黒字に変える。また、社会福祉法人における会計士監査制度導入への対応など、財務、経営管理の分野で豊富な実務経験を持つ。 他方、コーチとしても就労困難な方の一般就労や社会不安障害の方の社会復帰を実現するなど、過去ではなく未来にフォーカスするコーチングで多くの方の夢の実現をサポートしている。コーポレートコーチングの社内での実践経験も豊富で企業研修や、コーチングセミナー、コーチ向けの勉強会など様々な場所で講師としても活躍している。