50代に突入し、子どもの学費などの大きな出費が減少していくにつれ、資産形成を始めるという方も少なくありません。
「第二の人生に向けて、これからどのような資産形成に取り組んでいけばよいのか」……。
今回は、ファイナンシャルプランナーである保険営業のプロの
「どうすればお金を安全に守れて、かつ安全に増やしていけるのか」
というお客様のお悩みへの答え方について考えてみましょう。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
お客様へのアドバイス例1.
出費を見直そう
「出費の中で一番チェックしていただきたい内容はやはり『保険』です。
加入当時は自分に合った保険でも、50代を迎え、リスクが大きく変わると無駄な部分が出てきてしまいます。
例えば万が一の時のために加入したものの、月々の支払い負担が大きすぎる保障や保険を、子どもの進学や独立などのライフイベントを機に見直してみましょう。浮いた分のお金は未来に向けて資産運用に回すなど、新たな活用ができます」
お客様へのアドバイス例2.
税の優遇策をフル活用しよう
「個人なら『つみたてNISA』『iDeCo』
経営者、事業者なら『小規模企業共済』の利用がおすすめです。
特にiDeCo、小規模企業共済は確定申告の際に、自分の納める税金が明確に減ったという実感があります。
これらの制度は金額的に大きくないため、利用を尻込みしてしまうかもしれませんが、国が用意した優遇策ですので、まずは始めてみましょう」
お客様へのアドバイス例3.
一定の現金を手元に置いておこう
「日々の暮らしの中で『不意の出費』というものは必ず起こります。不意の出費に備えて、一定額の現金を常に手元に置いておきましょう。
不意に襲い来るトラブルといえば入院ですが、例えば『1.出費を見直そう』の出費の見直しで医療保険をカットしたのち、突然の入院に備えて『最大これだけあれば安心できる」という金額を手元に残しておく。こういった合わせ技の工夫で予備資金を減らすことができます」
お客様へのアドバイス例4.
余剰資金はできるだけ低リスクかつ低コストの手段で運用しよう
「余剰資金は債券比率高めでの運用が一般的になります。具体的な比率の目安としては3分の1程度です。大体30~33%、少なくとも25%以上は債権で回しましょう。
株式でおすすめなのは圧倒的に手数料が低く、長期の運用に適しているインデックスファンド。
これから資産運用を始めるという方は『一点買い』だけは避けましょう。
そして、株式でもドル建てでも、できるだけドルコスト平均法で購入すること。ドルコスト平均法は、価格が変動する商品に対して、常に一定金額を定期的に購入する方法です。現在は円安傾向ですが、このまま円安が進むのか円高に戻るのか先行きが不透明なため、こちらの方法を推奨します」
お客様へのアドバイス例5.
いざとなったら「働き続ける」覚悟を持とう
「経営者であれば、自分のビジネスこそが最高のリターンを得られる投資です。
経営者の最大の強みは『引退時期を自分で決められる』ことです。したがって、働いて稼ぐ機会さえあれば老後の心配はいりません。
ですので、いざとなったら『働き続ける』覚悟を持てば、何も怖がる必要はありません。
まとめ
多くの人にとって切実な課題である50代からの「後悔しない投資」。
5つのポイントをもう一度見てみましょう。
- 出費を見直そう
- 税の優遇策をフル活用しよう
- 一定の現金を手元に置いておこう
- 余剰資金はできるだけ低リスクかつ低コストの手段で運用しよう
- いざとなったら「働き続ける」覚悟を持とう
50代からでも、「お金を安全に守れて、かつ安全に増やしていける」方法があります。
「後々後悔しないためにも、まずは着手できる部分から始めてみる」。
このことを重視し、お客様の頼れるFPとしてアドバイスを実施しましょう!