ウイズ・コロナの時代を渋沢栄一の知恵で乗り越えよう!

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書評ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大です。
コロナウイルスが人々の働き方や消費活動を一気に変えてしまいました。企業の経営者やビジネスパーソンも過去の常識を捨て、新たな経営を模索しなければ、この厳しい時代を生き残れません。

このコロナ禍のなかで、私は渋沢栄一の「論語と算盤」を何度も読み返し、危機の乗り越え方を学びました。日本実業界の父と言われた渋沢は、「道徳経済合一説」を説き、生涯に約500もの企業に関わったといわれています。企業の目的が利潤の追求にあるとしても、その根底には道徳があることを忘れてはならないという彼の経営思想から、勇気をもらえました。彼は「論語と算盤」を経営に取り入れることで、よりよい経営ができるようになると述べています。

今回は「100の言葉でわかる渋沢栄一松平隼太著)から、彼の名言を取り上げ、経営者やビジネスパーソンがこのコロナ時代をどう生きていけば良いのかを考えてみようと思います。

 

渋沢の名言を経営に取り入れよう!

 

「すべての事業は好景気の時は、起業資本の支払いとか、設備投資とか、つとめてその基礎を強固にすることに意を用い、いたずらに景気に乗じて、利益配当を多くして、株主に媚びを売るようなことは慎まなければならない」

渋沢は後進の企業家を育てるために、経営に関する名言を数多く残しています。彼の言葉は現代の経営者にも影響を及ぼしています。好景気の時に経営者は慢心しがちです。景気が良いからといって事業を拡大しすぎると景気が急に悪くなった時、深刻な危機に陥ることがあります。バブルの時に日本人はこの轍を踏み、未だに苦しんでいます。渋沢は、景気が良いときはじっくりと会社の基盤を固めるべきだと述べています。

逆に、失意の時に経営者は落胆してはいけないと渋沢は言います。いつも同じ心構えで、道理を守り続けるように心掛けていくことが大切で、目の前の顧客を喜ばすべきです。

 

「人気や人望というものは、自分の内面から外に出るものである。他人が自分を理解してくれない、従ってくれないと思う前に、自分のいたらない部分を考えるべきである。広告も必要、自己表現も必要であるが、これらは外部的な誘導手段に過ぎず、内部的実質を充実させることこそ、人気を博する根源である」

このような時代に経営者は、自分の内面の充実を目指すべきです。コロナ禍の中で、企業は何を顧客に提供できるのかを問いかけ、顧客を喜ばすことを目指すべきです。自分たちの至らない部分を改善し、ウイズ・コロナの時代でも人から、頼られる存在を目指すべきです。

 

自分の強みを伸ばして、顧客を喜ばそう!

 

若い時に私は次の長所に関する渋沢の言葉に出会えましたが、この言葉を信じることで、自分の人生をよりよくできました。こんな時代だからこそ、自社の強みにフォーカスし、それを磨くべきです。

 

「長所はこれを発揮するに努力すれば、短所は自然に消滅する」

人には長所もあれば短所もありますが、短所を気にするのはやめるべきです。短所をあえて隠すのではなく、長所を伸ばしていけばよいのです。長所が人から評価されるようになれば、短所は自ずと目立たなくなります。できないことに時間を費やすのをやめ、誰かにそれを任せるのです。自分一人で課題を解決するという発想をやめ、強みのある人を集め、それを掛け合わせることでこの危機を乗り越えるようにしましょう。

 

ウイズ・コロナの時代だから、学びを続ける!

 

「人は何事も楽しんで勉強するがよろしい。これ第一の健康法である」

渋沢は楽しく勉強することで健康になれると言います。楽しく学ぶことで、自分の強みを増やせます。正しく生きる知恵、会社を経営する知恵を身につけることで、人に感謝されるようになります。学び、価値の提供、感謝、喜びを好循環させることで、幸福度をアップでき、健康になれるのです。

ウィズ・コロナという辛い時代だからこそ、知恵を絞って、顧客に価値を提供しましょう。何もしなければ、不安になりますから、学びを続けるのです。今は良い時代で、外出せずともYouTubeやZoomセミナーで学べます。オンラインでも出会いをデザインできますから、アンテナを立て、新しいビジネスのネタを探しましょう。

 

「一時の成功とか失敗とかいうことは、長い人生には、アワのごときもので、それほど気にすることではない」

長い人生の中で、一時の失敗を気にすることはありません。人生という時間の流れからみれば、そんな失敗は一瞬で消えるアワのようなものなのです。経営者は失敗を気にせず、努力を続けることで、成功を手に入れられます。

資本主義が生まれたばかりの明治の日本で、500以上の起業に関わった渋沢栄一。彼の知恵と体験を知ることで、このコロナ禍を乗り越えるアイデアを生み出せると同時に、生きる勇気ももらえます。ぜひ、本書をお読みいただき、自分を強化してください。

 

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

100の言葉でわかる渋沢栄一

松平隼太

徳本昌大

この記事を書いた人

複数の広告会社でコミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、取締役や顧問として活躍中。インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO/Iot、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役/みらいチャレンジ ファウンダー他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数。  サードプレイス・ラボのアドバイザーとして勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。 https://tokumoto.jp/