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結局、営業マンの第一印象は「スーツ」で決まる
第一印象の大切さ…あなたの〝見た目〟は大丈夫?
今回は保険営業マンのための身だしなみ、さらには保険営業成功のための「スーツ戦略」をテーマにお話をしましょう。
保険営業マンの営業スタイルは、基本的には対面での営業です。身だしなみはそれなりに気を付けなければなりません。営業マンの第一印象によって、その面談が上手く行くか行かないかを大きく左右する可能性があることは、皆さん十分ご承知でしょう。
では、日々の生活の中でどういったことを注意しておけば、急な面談であったり、勝負どころ営業において、第一印象で失敗しないでいられるのでしょうか?
顔が良い、悪いというような話ではなくて、持って生まれた顔なり、体格なり、性格なりというところを、いかに魅力的に見せていくかというところが、〝見た目対策〟として重要になります。
1対1で顔を合わせて話をする保険営業マンのような対面営業であれば、例えば眉毛、鼻毛、場合によっては耳毛のチェックも必要です。
たとえば「眉毛」であれば、繋がっている眉毛や、余りにもボサボサの眉毛は、良い悪いという問題ではなく、少し「老けて」見えるというマイナスな印象があります。若い営業マンが年齢を上に見せたいということであれば戦略的に使ってもいいかもしれませんが、ビジネスマンとして、最低限のお手入れは必要でしょう。
「髭」は年齢に応じて、さらにはポジションに応じて、是非使い分けて頂ければと思います。私・今野は今37歳ですが、今の年齢、立場でいくと、保険営業マンとしては、髭は無くてもいいかと思います。私が知っている保険営業マンの中には、素敵な髭を生やされて、第一印象も良く、成果を出していらっしゃる方がたくさんいます。年齢や立場等によって、使い分けて頂ければと思います。もちろんお手入れには気を遣うべきでしょう。
「鼻毛」や「耳毛」は、自分では鏡を見ないと意外と見えない部分ですので、見落としがちになるところがあります。ですから商談に行く前には必ず鏡でチェックしたり、日々のお手入れを欠かさない等、常に気を遣うことが必要です。もし、1本ちょろっと鼻毛が出てしまった面談など、相手の集中力は恐らく欠けてしまうと思います…。十分に気を付けましょう。
また、肌のお手入れも実は営業マンにとっては重要です。例えばゴルフや海などに行って日焼けをして肌が荒れてしまう、冬の乾燥でカサカサして肌が粉を吹いてしまう…そういったものは少なくともお客さんに良い印象は与えませんから、多少のケアというものが必要になってくるのではないかと言われています。
気を付けるポイントをお話ししましょう。
スーツを変えたら、営業の結果が変わった!
スーツを新しくすると、気分が上がりますよね。「新しいスーツを着てお客さんのところに行く」というのが非常に楽しみになりますし、人に会うということがハッピーになります。
ただ、ビジネスの世界では、スーツの着こなしにはいろいろなシーンにおいてルールがありますから、それを上手く守れば営業も成功しますし、ルールを破って失敗すると、少し困ったことになってしまう場合があります。
初対面の方に会いに行くときには、ネイビー系のスーツが良いと言われています。シャツも出来れば白で、色が付いていても薄いブルーのようになるべくシンプルなものです。ネクタイも、無地であったり、ストライプのようなイメージのもの――「レジメンタル」といわれるもの――が良いと言われています。馴染みのあるお客さんであれば、自分のこだわりを前面に出してもOKなのですが、ファーストインパクト、初対面での印象に対しては、誠実な印象を与えるために、ネイビーや無地で揃えるというのがポイントです。是非覚えておいて下さい。
クレームや謝罪にお伺いする際のスーツは、グレーやブラウンやネイビーなどはOKなのですが「黒のスーツはNG」だと言われています。相手に攻撃的な印象を与えてしまうのです。シャツは白、ネクタイもネイビーやグリーンやグレーなど、相手を癒す、穏やかにする色を選ぶといいでしょう。
ネクタイは結び目の下に窪み(タック)を付けて結ぶのが一般的になっていますが、謝罪に行くときは作ってはいけないそうです。理由はよく分からないのですが、いわゆる暗黙のルールでしょう。また、お葬式や謝罪のときは基本的には「ポケットチーフ」はNGと言われています。
保険営業マンが知っておきたい「スーツ選び」のコツ
スーツの種類を知ろう・・・ポイントは〇〇の幅
の身だしなみ・スーツ戦略ということでお話をしていきます。
保険営業マンのためのスーツ戦略で知っておいて頂きたいのは、スーツの種類です。
一般的には「三つボタン」「段返り三つボタン」「二つボタン」と、主に3つのボタンのタイプがあり、さらに「ダブル」と言われるものがあります。今のところビジネスの世界では「二つボタン・シングル」が主流になっています。
各ボタンのタイプにはそれぞれ特徴があるので、スーツ選びの参考にしていただければと思います。
「三つボタン」のタイプは、胸元の「Vゾーン」が小さくなり、引き締まって、スマートに見えます。細身でスラッとして首の長い人にはお勧めと言われていて、ブリティッシュスタイルに多いものです。
「段返り三つボタン」は、ボタンは三つですが、上のボタンは襟の折り返しのところに隠れていて見えないというスタイルです。これはアメリカンスタイルに多い形です。
「二つボタン」は、今一番ポピュラーなものです。Vゾーンが大きく開いていますので、多少太めの体型の人、頭が大きめな方には最適だと言われています。つまり日本人向けということになりますね。このVゾーンによって、顔がシュッと細く見えたり、シャープに見せるという効果があるのでお勧めです(僕のような体型には良く似合うということですね(笑))。
二つボタンは、ボタンを留めるのは一つ目の、上のボタンだけと言われています。立ち上がっているときには基本的にはこのボタンを締めます。営業マンは、面談等で着座するときには外すというのが一般的なスタイルだと言われています。
そして、「スーツが格好良く見える法則」というものがあります。
背広のラベル幅とワイシャツの襟とネクタイの幅の法則です。つまり、スーツの襟と、ワイシャツの襟と、ネクタイの太いところ……この幅が1:1:1で統一になっていると、見栄えがスッキリして美しく見えるというのです。
ですから、スーツをベースに選ぶとは思うのですが、スーツを選んだとき、ワイシャツやネクタイを選ぶ際には、スーツをベースに「幅」も見て頂くと、営業時に相手に与える印象がぐっと変わってくるでしょう。
保険営業マンのスーツ選びのポイント
我々保険営業マンがスーツをどうやって選ぶか……ポイントは3つあります。
1、スーツの肩が合っているか
2、スーツの長さ(着丈)が合っているか
3、パンツのタック
この3つが、スーツ選びのポイントだと言われています。
専門家に言わせると、スーツというのは「背中と胸で着る」ものらしいです。そのためには、肩が合っているかどうかというのが大きなポイントだということです。寒い時期にスーツの中にベストや薄手のセーターなどを着込む人がいますよね。それでもその上にジャケットが着られるという状態は、専門家から言わせると、ハッキリ言ってサイズが合っていない、要は少し大きめ、ブカブカ……肩が合っていないということです。スーツのジャケットの下に着ていいのはベスト、スリーピースのベストまでということで、ここで肩が合わないとピッタリとしたサイズとは言えません。セーターを着ないでワイシャツの上からスーツを羽織って、肩がピッタリ合うというスーツを選ぶべきです。
スーツの「着丈」とは、いわゆる「後ろの長さ」です。長すぎても短すぎてもおかしいわけですが、ポイントとしては、お尻の真ん中を中心に、それが少し隠れるか隠れないかぐらいの長さがベストだと言われています。これによって、足が細く長く見える効果があるそうです。スーツのジャケットを羽織ったときにお尻がどう見えるかを注意して見て頂ければと思います。
そして、パンツのタック。私が中高校生の頃には「ボンタン」というタックがたくさん入って太く見せるようなズボンが流行っていましたが、我々保険営業マンの戦闘服としては、若い世代であれば「ノータック」と言われるタックのないものがスッキリしてスマートに見えると言われています。
肩幅、着丈、タック……この3つを是非スーツ選びのポイントに置いて、自分に合った、ピッタリしたサイズのものを是非着こなして頂きたいと思います。
保険営業マンのネクタイ選びのポイント
今は、色々なスタイルのネクタイが出てきています。ツルツルした生地のものであったり、タオルのような生地のものであったり、太いものもあれば細いものもあります。
実はこのネクタイの太さというのは、時代の流行によって結構左右されてきたり、体格によって似合う似合わないということがありますので、自分の体格に合わせて選ぶことがポイントになってきます。
一般的な日本人の場合、ネクタイの太さは9.3~9.5センチという数値がありますが、もし細身の方であれば9センチぐらいでも良いですし、少しふくよかな方であれば10センチなど、少し太めの方がバランスが取れて綺麗に見えると言われています。
そして、「柄」。ネクタイには色々な柄があります。無地のものもあれば、水玉、小紋柄、その他色々な動物やキャラクターがプリントされているようなものもあります。
ビジネス、すなわち保険営業マンという観点では、どんな柄が良いのか?
小紋柄のものは比較的落ち着いた印象を相手に与えられるというメリットがあります。
水玉は、エレガントなイメージを相手に与えることが出来ると言われています。
そして攻めの姿勢であったり若々しさをアピールするのが、ストライプのネクタイだと言われます。
できる保険営業マンの「スーツの着こなし」
保険営業マンにネクタイって必要?
「そもそも保険営業マンにとって、ネクタイをする必要があるのか、ないのか」
そんな話題も耳にすることがあります。今、クールビズで夏の間ネクタイを締めないビジネスマンが増えていますし、年中ネクタイをしないスタイルの人も増えてきているのは事実です。
では、保険営業マンとしては、実際のところどうするべきか?
既にあなたがネクタイを着用して営業を始めているのでしたら、引き続き着け続けるということをお勧めします。保険営業の虎・大坪勇二が取った統計があるのですが、それまでに一度ネクタイを締めて会っているお客さんに対して、ネクタイをした面談とネクタイをしないで行った面談では、その後の成約率で実に15%の差が出ました。どちらが良かったか。ネクタイを締めていた方が良かったという数字が出ています。ネクタイ1本で保険の成約率が15%違うのです。ですから、既にネクタイを着用されて営業を開始されている方であれば、引き続きネクタイを着けて営業することをお勧めします。
ただ、これから新規で会うお客さんに関しては、最初から「私はネクタイをしないスタイルだ」ということを貫けば、その印象というのは大きく影響はないかと思います。そういった使い分けもOKでしょう。
ネクタイをする上でひとつ気を付けておきたいのが、ワイシャツの存在です。
たまに一番上のボタンを締めずに少し弛ませる感じでネクタイをしている人がいますが、これでは全くネクタイをしている意味がなくなってしまいます。それならむしろしていない方が、相手に与える印象は良いのではないかと思います。ネクタイをする場合はきちんと、ワイシャツの一番上の第一ボタンまで締めた上で、そのボタンが見えなくなるまで上にきちんと結び上げるということは、保険営業マンの基本、いや、社会人の基本として押さえておきたいですね。
さらにいくつか、スーツの着こなしで覚えて頂きたいということがあります。
1つ目は靴下です。スーツを着るとき、皆さんは何色の靴下を履いているでしょうか。よく訊かれるのが、「スーツに色を合わせるべきなのか、それとも靴に色を合わせるべきなのか」という質問です。結論から言いますと、スーツでも靴でもどちらでも良いです。どちらかに合っていれば基本的にはOKだと言われています。
ただし、我々のような保険営業マンは、お客さんの自宅に上がらせて貰って商談をするケースというのが少なくありませんよね。その場合を考えておくと、実際のところはスーツと色を合わせていた方が、印象としては良いのではないかと思います。
全く色の違うものは問題外ですよ。
「色を合わせる」という話では、靴の色とベルトの色は、合わせる必要があります。今日私は茶色の靴を履いていますので、茶色のベルトをしています。靴が黒の場合には黒のベルトを必ずして下さい。茶色の場合は濃い茶色や薄い茶色、赤みがかった茶色など、色々ありますし、光沢があるもの、ないものもあります。素材感、質感も極力合わせるようにするといいでしょう。ここのギャップが意外と、相手に与える印象を左右すると言われています。あまり見えませんが、きちんと足元から素材を気にしている身だしなみだという印象を与えることが重要です。
最後は、インナー(下着)です。カラーのワイシャツのときは、基本的にはインナーの色はワイシャツより濃すぎる色ではない限りはあまり問題ありませんが、白のワイシャツの下に、色付きのTシャツを着ている人が稀にいますが、これは問題外です。もう絶対に止めて下さい。白のワイシャツの下に色の付いたインナーを着るのはNGです。
では、白のワイシャツには何色のインナーが良いのか? 多くの人は白を着ているのですが、実はこれもあまり良くありません。ワイシャツの白からインナーの白は、透けて見えてしまうのです。
おすすめはベージュ、あるいは肌色のものです。これによって、白のワイシャツを着ている場合も、まるでインナーは着ていないように見えます。ユニクロや、普通のスーツ店でも、ベージュや肌色のインナーは今は普通に売っています。僕も白のワイシャツのときは必ず着用するようにしていますが、これによって大きく印象が変わります。特にジャケットを脱ぐシーンなどではかなり印象が変わってきますので、これは覚えておいて頂きたいと思います。
保険営業マンにとっての「スーツ戦略」の基本知識をざっと紹介してみました。
あなたの印象がグッとアップし、営業が成功することをお祈りいたします。