テレワークで成果を出すための方法

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書評家・ビジネスプロデューサーの徳本昌大です。今日は今話題のテレワークで生産性を高める方法を考えてみます。実はしごとのプロ出版は、オフィスを閉鎖し、社員全員がテレワークにシフトしています。

ジェイソン・フリード、デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソンの『強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」を参考に、今日はテレワークで成果を出すための方法を考えてみようと思います。

 

テレワークで社員は幸せになれる?

 

『「オフィスのない世界」は、未来ではなく、現在にある。 その波に乗れるかどうかは、あなた次第だ』(ジェイソン・フリード、デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン)

アメリカのソフトウェア開発会社の37シグナルズ(現在は社名変更し、ベースキャンプ)では、コロナ禍でリモートワークが話題になる10年以上前から、それを実践し、結果を残しています。彼らはリモートワークを実践することで、豊かで自由な世界を楽しめるようになると指摘します。オフィスに集まって働くという固定概念をくつがえすことで、新たな扉が開かれます。リモートワークを導入することで、仕事の質が大きく高まり、働く人の満足度もアップするのです。

以前、サラリーマンだったころ、私は集中したいときに、オフィスの会議室やカフェに籠っていました。これで上司や同僚から邪魔されずに、目の前のタスクに集中できます。実は会社にいることは生産性を下げることだったのです。クリエイティブであるためには、まとまった時間が必要で、集中するためにはオフィスを離れる必要があるのです。

今回のコロナ禍で多くの人がリモートワークを体験し、リモートワークが生産性を高めることを実感できたはずです。私たちは会社の雑音から離れることで、誰からも邪魔されず、好きな時間に仕事ができるようになったのです。家にも様々な誘惑がありますが、会社の雑談好きな同僚や上司に邪魔されずにすみます。自分をコントロールすることさえできれば、自宅にいても生産性を高められるのです。

通勤時間がなくなることで、私たちは1日に2時間程度の自由時間を手に入れられます。満員電車や渋滞のストレスがなくなることで、幸福度も高まります。通勤時間を自分のやりたいことに振り向けることで、人生をより豊かにできるのです。他人の目を気にして、会社に長時間いる必要もなくなります。テレワークを活用することで、仕事の生産性が高まるだけでなく、人生の質も高められるのです。

 

『働けるうちは仕事に専念し、リタイアしてから好きなことをやるという考え方は、もう捨てよう。  これからは仕事も趣味も、同時に楽しめる時代だ。「仕事さえなければ」という思い込みから自由になれば、人生はもっと生きやすくなる』

テレワークを実施することで、生産性が高めることができます。ZoomやSlackなどのテクノロジーの進化で、私たちはテレワークで働く自由を手に入れたのですから、テレワークでパフォーマンスをアップし、より豊かに生きるようにしましょう。

 

テレワークで結果を出す方法

 

経営者やマネージャーは、リモートワークを実践する際に、部下がサボるのではないかという不安を抱きます。しかし、社会に貢献できる仕事をしていれば、社員は自ら動き始めます。

「社員をつねに見張っていないと不安なのは、企業文化が弱いせいだ。企業文化が強く浸透していれば、手取り足取り教えたり、いちいち見張ったりする必要はない。メンバーはみんな自己管理ができていて、放っておいても企業の方向性に見合ったやり方で成果をだしてくれる。だから、席にいようとどこにいようと関係ない。みんなで会議室に集まって企業文化を考える必要なんかない。文化とは壁に貼られた社訓ではなく、1人ひとりの具体的な行動にこそ表れるからだ」

リモートワークに移行することで、自分たちに足りないことが見えてきます。オフィスで共に働く機会が減りますから、企業文化を共有することが重要になります。社員が自ら動けるビジョンやミッション、行動指針が必要になります。

 

しごとのプロ出版では、今回のコロナ禍で一気にオフィスを閉鎖し、テレワークにシフトすることで、結果を出していますが、ビジョンやミッションを繰り返し、経営側が伝えていたことが成功の要因になっています。

また、朝晩のZoom会議によって、コミュニーションをはかることで、業務の停滞と社員の孤立を防いでいます。この共通のコアタイムを設けることが重要です。多くの集まるミーティングを減らし、課題を持っているメンバーだけが集まるようにすることで、無駄な会議を減らせます。リアルの会議のように参加する意味のない人の時間を奪うのを止めることで、個々のメンバーの生産性が高まります。

他のメンバーへの質問や確認したいことがあれば、チャットワークに投稿します。メンバーの仕事を邪魔せずにコミュニケーションをとることで、場所や時間を気にせずに働けるようになります。自由に働くためには、生産性を高めることが鍵になりますが、テクノロジーを活用することで、コミュニケーションのロスを防げます。人から邪魔されないこと、人の邪魔をしないことで、メンバー全員のパフォーマンスがアップします。

 

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

 強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」
著者:ジェイソン・フリード、デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン
出版社:早川書房

徳本昌大

この記事を書いた人

複数の広告会社でコミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、取締役や顧問として活躍中。インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO/Iot、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役/みらいチャレンジ ファウンダー他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数。  サードプレイス・ラボのアドバイザーとして勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。 https://tokumoto.jp/