離職率が高いとされている保険営業職。バレンタインショック以後、いやいや、その前からも多くの人が、保険営業の世界から脱しています。元保険営業マンたちは、いったいどこで活躍しているのでしょうか? 保険営業で培ったスキルを最大限に活かせる転職先とは?
転職前に「保険営業を本当に辞めて良いのか」を再考しよう
これまで、
『保険営業に転職したい! 未経験からの転職活動成功のコツは?』
『転職前に面接シミュレーション! 保険営業の採用面接を突破して転職を成功させるために』
などの記事で、保険営業に転職するための情報を発信してきました。今回は、“アフター保険営業”についてご紹介します。
保険営業の仕事は、一般的に離職率の高い仕事と言われています。保険営業経験者の佐藤誠一氏によれば、
僕、佐藤誠一は保険営業を7年やってきました。
メットライフ生命4年、保険代理店3年です。
結論、保険営業の離職率は90%以上だからです。
僕がいたメットライフ生命のオフィスでは、5年間の離職率が97%でした。
3年離職率は90%くらいです。
その離職率は90%以上…。
佐藤誠一氏のいたオフィスが極端だった可能性もありますし、今は改善されている可能性もありますが、それでも離職率は高いでしょう。
しかし、せっかく就職・転職した道ですから、すぐに「辞めよう」と悲観的に考えず、一度踏みとどまるかどうかを再考する時間を設けるのも良いと思います。
「〇ヶ月後までに成果を1つも残せなかったら辞めよう」
「〇ヶ月後までに●万円以上の収入を達成できなかったら辞めよう」
と、引き際を決めて、それまでは一心不乱に大量行動をしてみるというのも一考です。
転職前は、スキルと人脈の棚卸から始めよう
それでも、やっぱり辞めたい。どうしても転職したいと感じたら、無理をせず転職を考えてみても良いかもしれませんね。収入がなければ生活は苦しくなりますし、家族がいれば一定額以上は稼ぐ必要があります。
保険営業マンが転職後に活かせるスキルには、どんなものがあるでしょうか?
- 対面営業のスキル=コミュニケーション能力
- テレアポのコール数などを決め、計画的に実行するスキル
- 成約件数⇒訪問件数⇒コール数と逆算していくスキル
- お客様の話を聞く傾聴力
- 現状を把握し、ベストな提案をシミュレーションする仮説力
- 形のない保険商品を提案するプレゼンスキル
などなど、保険営業マンが持っているスキルはたくさんあります。日々忙しくしていると、なかなかそのことに気づかないのですが。実は物すごいんですよ。
そして、毎日人と会うことが仕事とも言える保険営業ですから、実は人脈もすごいはずなんです。
ところが、「保険をセールスする」という観点でしか人を見ていない場合、その視野は狭まる一方です。
- 個人保険を提案した人が、実は経営者だった
- サラリーマンだと思っていた人が実は元経営者で、顔がとても広かった
- 普通の主婦さんだと思っていたら、実はご実家が資産家だった
という風に、目の前の相手だけではなく、その人の背景や周辺にも、たくさんの人がいるはずです。
まず大切なことは、目の前の人と信頼関係を築くことですが、その先の広がりはある意味無限ですよね。
人と人のつながりのなかから、転職先が案外簡単に見つかるということもあるでしょう。
保険営業マンが実際に転職している転職先とは
では、多くの「元保険営業マン」たちは、どんな会社に転職しているのでしょうか?
もっとも多いのは、同じ業界への転職です。
国内生命保険会社や外資系生命保険会社、もしくは銀行・金融機関や証券会社などの金融業界の営業職などに転職する人が多いようです。
「慣れ親しんだ業界なので、わざわざ異業界に転職するのはちょっと…」
という方は、業界経験が長い人ほどその傾向が強いかもしれません。
次に多いのは、メーカーや食品業界、インターネットプロバイダーなどのルート営業や100%反響営業などの新規顧客獲得の負荷の少ない営業職への転職です。
「保険営業の仕事は、常に新規開拓に追われる。それが一番キツイ…」
という方であれば、ルート営業や反響営業が選択肢として浮かぶのかもしれませんね。
異業種への転職であれば、コンサルタントや営業アシスタント、事務職などに転職する人も多くいらっしゃいます。
何らかの専門知識をお持ちでしたら、コンサルタントとして道を極めていくのも良いでしょう。今の時代は、ニッチであればあるほど強みになると思います。
営業アシスタントや事務職への転職は、保険営業マンよりも保険営業ウーマンに多い傾向です。
- 土日は休んで家族と過ごしたい
- ノルマがキツイ
- 気持ちに余裕がほしい
- 長時間労働は嫌
これらは転職理由の本音として多く聞かれる理由ですので、勤務時間や収入が比較的安定している事務職を選ぶということかもしれません。
つまり、保険営業マンが実際に選んでいる転職先3選としては
- 代理店を含む別の保険会社
- ルート営業など、数字に追われにくい会社の営業職
- コンサルタントや営業アシスタント、事務など
ということになりますね。