「続ける技術」(石田淳著) 継続は力なり

続かない理由とは?

今回は、石田淳著「『続ける』技術」について解説していきます。
三日坊主の方、いらっしゃいますか?はい、私がそうです。私も結構続けられない方なんです。何か新しいことをやろうと思って取り組むには取り組むんですが、途中で終わってしまう。またはポツポツ間が空いていったり、やらなかったりすることがあります。
「今年こそ本気で目標を達成したいな」「始めよう」と思うけれども、続かない。そこには、実は続けられない理由というものがあるんです。
何故続かないんでしょう。「続かない理由」として、「やり方が分からない」それとも、「やり方は分かってるけども、継続の仕方が分からない」、大まかに分けるとこの2つでしょう。
例えばダイエットしようということになったとします。そうすると、カロリー制限だったり、運動だったり、「始めよう」と思った時点で、あれこれのやり方はたぶん分かってると思うんです。でも問題は、続かない。
英会話の場合も、CDを聴く、英会話学校に行くなど、あなたにあった方法で、最初「このやり方でやろう」と思ってやるわけです。じゃあ、仕事終わってお家帰ってテキストを見ながらCDを聴いてみようと思う。ところが問題は、それが続かない。
だから、問題はやり方は分かっているけど、継続の仕方が分からないというところでしょう。この本を書いている石田さんなんですけども、この方は行動科学マネージメントの肩書きの方です。「たった2つのポイントで三日坊主は変わる」と語ります。行動科学というものを使って、続かないということをどのように克服していくか、ということを解説している本です。

継続は力なり

「継続は力なり」と言います。行動が続かない理由というところで、「やり方が分からない」、「やり方は分かっているけど継続の仕方が分からない」というところで、やり方は
結論から言うと、行動に焦点を当ててないから続かない」、この一言に尽きるそうです。まずは行動すること。成果はともかく、取りあえず着手するというところ、ここに焦点を置くということです。それが習慣になっていくということが一番大事だと思います。人の習慣になっていくのには、同じことを大体21日続ける必要があると言います。この3週間、最初は厳しいですけれど、取りあえず行動するということに焦点を当ててトライしていくということです。
では、行動に焦点を当てていくために、今あなたがどんなことをしていくかによって、変わってくると思います。行動科学的に言うと、2つのパターンがあります。行動のパターン2つを知るだけでも、継続していくための良いヒントになると思います。
その2つとは、
・あなたが今不足としている行動を増やすパターン。
・過剰行動を減らすパターン。
この2つのパターンがあることをまず認識してください。いかなる行動であろうと、継続するパターンはこのどちらかというふうに石田氏は言います。
ターゲット行動というものがあります。今あなたがやろうと思っている行動は、不足行動のパターンなのか、過剰行動のパターンなのかということを、まずしっかり認識するということです。それによってやり方があります。

不足行動を増やすには?

不足行動とは何か。例えば健康維持のために野菜を毎日食べる、少し痩せようと毎日3キロジョギングしようなど。今までの習慣の中に付け足すもの、今までの行動に不足しているものを足していくということが、不足行動に当たります。ここで大事なのが、不足行動を邪魔するやつがいるということです。これを「ライバル行動」と言います。ライバル行動とは、例えば、仕事が終わって家に帰ったら、毎日30分ジョギングすると決めたとします。でも、今までは帰ってきたらテレビを2時間見て、食事してお風呂に入っていたところに、このジョギングを計画した場合、「ライバル行動」は、「テレビを2時間見ること」がやめられないとことになります。「ジョギングに行きたい。行かなくちゃ」と思うんだけれども、テレビをついついつけてしまう。このライバル行動が邪魔をして、新しいことになかなか着手できない状態になってしまいます。新しいことをやるための時間を捻出していくために、例えばこの「テレビをつける」というライバル行動を減らしていくことが大事です。

過剰行動を減らせ!

では、「過剰行動」とはどんな行動のことを言うか。例えばタバコやお酒、ギャンブル、甘い物などなど、やめたくてもやめられないものを差します。この過剰行動を減らすというのは、かなり難しいわけです。すぐに結果として、成果として得られるものが、過剰な行動だからです。タバコもお酒も、やればすぐにそのメリットが自分に返ってきます。
例えばお酒の味は知っているけれども、みんなで飲みにいったときにウーロン茶を頼んで、「今禁酒中だから」と言ったところで、お酒の味は十分に知っているし、味気ないばかりです。この過剰行動に対してのライバル行動は特になく、ただ「決めてやる」ということしか対処法はないのかもしれません。ただ、自分の行動がどの行動パターンに当てはまるのかを認識することは大事だと思います。

何か行動を続けたいと思った場合には、まず自分の行動に着目するということが大事だと石田氏は言います。今自分が何故続かないかを分析して、減らさなければいけない行動をまず知ります。新しい行動を増やすわけですから、まずは今までの行動を減らす必要が出てくるわけです。1日は24時間ですから、その中で何かを増やすなら何かを減らす。当たり前のことですが、この際に行動の特性を理解すると進めやすいはずです。

継続は21日がターニングポイント?

本の中に紹介されている事例を挙げてみます。英会話のテキストを買って勉強しようとしていた方の例です。「『明日まとめてやればいいや』…ひとっ風呂浴びると、どっと疲れが出て動けなくなる。そのままベッドに直行して、朝まで熟睡して、朝目覚ましの音で飛び起きて会社に急ぐ、その繰り返し」。そして、家にはそのまま教材が積み上がっていきます。こんな考え方に覚えはないでしょうか。「明日から再開すれば問題ない、テレビ見ようかな」「疲れているときに勉強しても、きっと頭に入らないだろう。寝よ」「今日は特別忙しかったんだ。ちょっと一杯飲んでから」…これはみんな自分に言い訳をして、ライバル行動を持ち出してさぼっているだけです。私も身に覚えがありますが、皆さんはいかがですか?
まずここのライバル行動をどうコントロールするか。ライバル行動が時間を盗っていくということになっていきます。このバランスを一度振り返ってみて、優先順位をつけていくことが、続けていくには大事です。
私事ですが、ちょっと痩せようと思って歩いています。会社が品川にありますが、品川からは電車に乗らず、2駅先の五反田駅まで歩いています。行き帰りともそうしています。始めてから3週間目になりますが、さすがに3週間経つと歩く距離というのはだいぶ慣れてきて、そんなに苦ではありません。あとはそれを続けていかなければいけないのですが、歩くと時間が取られます。朝はいつもより早く家を出なければ出社するのが遅くなりますし、帰りも同様です。その分の時間をどうやって捻出していくか、今自分の行動を洗い直しています。
この本をヒントに新しい行動を続けることを試してみまし。最初の3日4日は結構つらかったですけど、3週間やると慣れてくるというのが感想です。最初の3週間をどう乗り切るかも1つのキーポイントになると実感しています。

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この記事を書いた人

【コンテンツプロデューサー】