売る側と買う側の情報格差が消滅した時代のトークスクリプトとは

売る側と買う側の情報格差がほぼ消滅した現代では、営業マンより知識情報をもつ見込み客は少なくない。お仕着せの手法で獲得できる顧客の数は減るばかりです。

トークスクリプトの限界

保険会社に入社したときの社内研修で、トークスクリプト(営業トーク)を学んだ人は少なくないでしょう。

私も御多分に洩れず、そのトークを必死で覚えて営業に出たクチです。

ところが、実際にマーケットに出てみると、想定外の場面によく出くわしましたものでした。

例えば、スクリプトは標準家庭(子供1〜2名のサラリーマン家庭)を前提としているのですが、実際に会うのは、独身だったり、シングルマザー家庭だったり、はたまた自営業者の方だったり、想定通りのトークがそのまま使えたのは6割程度でしたでしょうか。

経験を積むうちに、そういうケースにも次第に対応できるようになっていくものですが、それより早く会社から消えていった同期入社の同僚たちも少なくありませんでした。

私が手に負えなかったのはこんなタイプ

当時、私がもっとも対応に困ったのは、こんなタイプの見込み客でした。

生命保険について実によく情報を集めていて、異常に詳しいタイプ。

本当にこういうタイプは苦手でした。

当時のスクリプトは、営業マンの方が見込み客より情報を持っていて、例えると営業マンが先生、見込み客が生徒です。先生が生徒を教えるという前提で作られていました。

しかしこのタイプの場合、営業マン=先生、見込み客=生徒という図式が成立しないのです。そうなると、スクリプトは全く使い物になりませんでした。

このタイプの顧客は、こちらの言うことに一つ一つ反論し、こちらのシナリオ通りに商談を進めさせてくれません。そういう人は概してプライドが高く、こちらがリードする商談にそのまま乗っかるのを敗北と考えるようなタイプが多く、実にやりづらい(泣)

後には、そんな相手のプライドを持ち上げて、上手に商談を進めるスキルがつきましたが、経験の浅い当初は、これにはホトホト困ったものでした。

いまやスマホでほとんどの情報が手に入れられる現代。

今後ますますこの傾向が高まるでしょう。

より強力なスクリプトは自分の手で

売る側と買う側の情報格差がほぼ消滅した現代では、営業マンより知識情報をもつ見込み客は少なくない。お仕着せの手法で獲得できる顧客の数は減るばかりです。

というわけで、今回の結論。

トークスクリプトは、めちゃ大事です。

ですが、与えられたスクリプトだけで勝負するのは危険です。

それは単なる雛形と捉えて、毎日の営業の経験を盛り込んだ自分なりのスクリプトを一刻も早く完成させましょう。

最適なトークは、それはあなたのキャラクター、そしてマーケットの特性によって変わるのであなた自身が作る必要があるのです。

というわけで、今日ノートを買ってきて今この瞬間から自分のオリジナルスクリプト作りを始めましょう!

大坪 勇二

この記事を書いた人

【仕事のプロを育てるプロ】 コンテンツプロデューサー。人脈術と交渉術の専門家。

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