成功する保険営業の「飛び込み」とは?

私は新卒で不動産会社に入り、そこで3年間「社長営業」ということで営業を行ってきました。
その中で経験した営業手法の一つが「飛び込み営業」。今思えば、飛び込み先でのトーク、すなわち「話法」など、「こうやればもっとうまくできたんじゃないか」という反省点もあります。
また、実際に私が聞いた保険営業マンの飛び込営業の成功事例を織り交ぜながら、「ぜひ飛び込み営業をやってみよう」(最初からそんな人はいないかな?)、「飛び込み営業を成功させよう」という方の参考になるような情報を出していこうと思います。

イケイケの営業会社の「飛び込み成功のコツ」とは?

今、もしあなたが保険営業マンでいらっしゃったら、どんなかたちで見込み客の開拓を行っているでしょうか。。
ベースマーケットから始まって、基本的には紹介先をでぐるぐる回っていたり…。
または、今はあまりメインの手法ではないかもしれませんが、まだあまり知らない関係性のない所に対して電話営業をかけるという、アメリカでは「コールドコール」と言われる営業もあるでしょう。
そして、保険営業に限らず、さまざまな営業活動のひとつとしてあるのが、「飛び込み」というスタイルですね。

保険営業をやる以前に私が働いていた不動産会社では、会社から許されていた営業活動のというのは3つだけでした。
まずは「電話」での営業。それから「はがき」を送るという営業。そしてもう一つが「飛び込み」の営業。保険営業においてもおなじみの手法ですね。

この3つ〝だけ〟をいかに効率的に回していくかというところが勝負だったわけです。
では、これらの営業を成功させるコツはといえば…。

これも会社から教えられたのは、3つだけ。
「ノリ」と「気合」と「タイミング」です。

「営業先の選定は?」
「どんな話法が有効なの?」
と、いろいろと教えてもらいたいことはあったわけですが、

「とにかくノリでいけ!」
「成功しないのは気合が足りないからだ!」
「お前はいつもタイミングが悪いからダメなんだ!」
…で片付けられてしまうという、これもなかなかイケイケどんどんの営業会社にありがちな話です(保険営業においても、こうした〝志向〟のバリバリ保険営業マンは結構いますよね)。

私自身も、理想的な話法の習得などは後回しにして、「ノリ」「気合」「タイミング」という3つだけで一応3年間の社長営業というのを乗り切ってきました(その点に関しては自分で自分を褒めてあげたいというところがあります…)。

ブラック企業の成功法則?「飛び込み営業・5つの成功ルール」

さて、「飛び込み営業」という営業スタイルをちょっと真面目に分析をしてみると、マーケティングのある原則からは大きく外れていないというところがあって、そんな点も飛び込み営業にうまく生かしていけば、より効率的な見込み客開拓につながっていくという方法が取れるというふうに思います。

まずは、実際に私がやっていた飛び込み営業がどんなものだったか、ちょっとお話をしていきましょう。
今から10数年前、保険営業マンになる以前の私が働いていた不動産会社は、今で言うところの「ブラック企業。かなり体育会系じみた会社でした。「一度外に出たら名刺を50枚、100枚もらってくるまで帰ってくるな!」なんていう、激しい営業を行ってたわけです。

いくつもの、いろいろなエリアを担当しましたが、私が担当したエリアで一番印象に残っているのは、田町駅から浜松町駅に向かう第一京浜沿いの。オフィス街。目の前にあるオフィスビルに、端から端まで全て飛び込みました(今でも田町とか浜松町に行くと胃がきゅっとなって、嫌な時代を思い出すということがあります)。

私の飛び込み営業には「5つのお作法」、すなわち「必ず守るべきルール」がありました。
「ノリ」と「気合」と「タイミング」…これらが会社から言われる基本的な成功のコツであり、さらに飛び込み営業には「成功のための5つのルール」があったのです。

・飛び込み営業・成功の5つのルール
ルール1:最上階から階段で降りてくる
オフィスビルに飛び込むと、エレベーターで一階ずつ上がっていくというのはなかなか非効率。ですからまずはエレベーターでビルの最上階まで行きます。そして非常階段を1階ずつ下りていきながら飛び込みをしていくというルールです。

ルール2:インターホンの使用は禁止
今、インターホンや受付の電話が設置されている会社はかなり多いでしょう。もちろん私が飛び込み営業をやっていた頃も、結構多くの会社がそうでした。でも、私の会社のルールでは、それを使うということを禁止されていました。インターホンを鳴らしてはダメ、電話を使ってもダメ、です。

ルール3:ガチャっと開けて「こんにちは」
ではどうやって飛び込み先の名刺をもらうかといえば、いかにも普段からその会社によく出入りをしているような雰囲気を醸し出しながら、「こんにちは」と言って入っていくわけです。ドアをガチャッと開けて、「こんにちはー」「いつもお世話になりまーす」みたいな感じです。

ルール4:一番偉い人を見つけ出して、ダッシュ!
ぱっと周りを見渡せば、そのフロアで一番偉い人はちょっと〝偉そうな所〟に座っているので、なんとなく分かります。その人を見つけた瞬間に、そこまで走っていきます。

ルール5:ひたすら懇願!
偉い人に「こんにちは、××不動産の今野です、名刺交換をお願いいたします。これこれこういう営業をしております」と言って、名刺をくださいと懇願します。で、もらえるまで帰っちゃダメ。

エレベーターで一番上まで行って階段で降りてきて、インターホンや電話を使わず黙って会社に「こんにちは」と入っていって、一番偉そうな人を見つけて走っていって「名刺をください」と懇願、もらえるまでは帰らない…というのが、ブラック企業流のお作法だったわけです。手法も話法もへったくれもあったものではないですよね。

実録! ブラック企業の飛び込み営業~失敗談~

保険営業マンの皆さんは、この手法を聞いてどう思いますか? たくさんたくさん名刺がもらえたでしょうか? それともなかなかもらうことができなかったでしょうか?

はい、もらえません。全然もらえません。場合によっては警察を呼ばれたりしました(警察を呼ばれると、なぜか社長から「よくやった」と褒められるという、よく分からない状況がありました)。

もちろんこの話は「あなたの保険営業もこうすればうまくいく」という例ではなく、あくまでも「飛び込み営業の実態のひとつ」として知っていただきたくてお話ししたものです。ただし、そんな中でも今改めて思うと「もう少しうまくやればやっぱりもっともっとうまくできたのに」というのは、とある部分があります。

私が体験した失敗談を2つほどお伝えしましょう。
まず最上階まで行って非常階段や外階段で降りてくる際の話。最近特に多いは、オートロックの階段。これは気を付けてください。例えば最上階である10階のフロアまでエレベーターで行って、外に出て階段を降り、9階のドアを開けようと思ったら開かない! なんていうことが、時々あります。戻るに戻れないから1階まで階段で降りていって、9階までまた昇らなきゃいけない…夏の暑い時期の飛び込み営業のときは危機的状況になりましたね。

階段を使った営業では、保険営業マンをはじめ、飛び込みをしている他の営業マンと階段で出くわすというようなこともありました。そんなときは明るくにこやかに「大変ですね、お互い」というような感じであいさつをしていたものです。

もう一つ気を付けてもらいたいのが、「社長専用フロア」の存在です。
そこそこ大きな会社の場合、営業職がいるフロアや事務職のフロアとは別に、社長専用のフロア、役員専用のフロアが一番高い所にあるということが、まれにあります。

でも私たちは何階に何があるかなんて気にせずに、さっさとエレベーターに乗って上から降りてきますから、エレベーターが開いたらもうそのままダイレクトで社長室、急に知らない男が上がってきたから社長も「誰だ、お前は!」とびっくりして怒り出す…なんてこともありました。
事情を話すと「受付を通して出直してこい」と言われるわけですが、だからといって受付から必ず通してもらえるわけはないですからね。

また、あまりしつこく粘り過ぎると警察を呼ばれてしまうケースがあります。皆さんは常識の範囲内でやられて、多分名刺をもらうまで帰らないなんてことはしないと思いますが、ブラック企業の場合は、どういうわけか警察を呼ばれるということは名誉なことで、よくそこまで頑張ったということで褒めてもらえたりもします。
でも、もちろん一般常識としては決していいことではありませんからね(保険営業の場合、さすがにこんなことはないでしょうが…)。

飛び込み営業は「マーケティング的」には正解?

これまで「ブラック企業の飛び込み営業」のお話をしてきましたが、では、飛び込み営業は本当に「駄目な営業手法」なのでしょうか? これをお読みの保険営業マンの皆さんは「避けて通るべき」ものなのでしょうか?

ここであらためて、マーケティングという見込み客開拓の観点から、飛び込み営業が有効なのか、有効ではないのかというところを、ちょっと分析していってみたいと思います。
保険営業においても、見込み客開拓は当然のことながら最重要事項です。

私が勤めていた不動産会社での営業手法、いわゆるお客さんを集めるためのマーケティング手法というのは、テレアポか飛び込みかはがきかという、この3つしか許されていなかったわけですが、これをマーケティングと呼んでいいかどうかはちょっと疑問な部分も。

マーケティングには「3K」と呼ばれるものがあります。「継続発信」「高質接触」そして「個別対応」…これらの頭文字3つを取って「3K」です。この3つを継続的にやっていくこと、すなわち情報を継続的に発信していき、お客さまとの直接の接触回数を増やしてその1回毎の質を高め、「1対多」ではなくお客さまを個別に対応していくということをを繰り返していくことによって、お客さまの満足度が上がり、信頼関係ができて、商品が購入してもらいやすくなるというわけです。もちろん保険営業の世界も例外ではありません。

私が不動産営業時代に会社から言われていた手法は…。
・今すぐお客さんにならない人に対して継続的に連絡をし続けて、
・今すぐ客になった瞬間にこちらに声が掛かるような形にしておく
というのが、主な目的です。
そのため毎日連絡もするし、毎日はがきも書くし、可能な限り飛び込みをしていって会いに行くという方法が取られていたわけです。

それが「電話」「はがき」「飛び込み」という手法です。

電話をかけるということは「継続発信」に特化した形。はがきを送るのは「高質接触」。お客さまに対するメッセージを電話とは違う肉筆というメッセージで質の高い情報をお届けしていくということですよね。

そして「飛び込み」は、「相手に会えれば」という条件はつきますが、「個別対応」そのものです。電話やはがきの「空中戦」ではなく、「地上戦」で実際に会いに行く。会えなければ名刺やメッセージを置いてくるという個別対応を繰り返してやっていくわけです。

これをしつこいぐらいにやる。もちろんこちらとしては熱心にやっているのですが、相手に「しつこい」と取られるまでのギリギリのラインでせめぎ合いをしながら、一生懸命相手に対してこの3K、継続発信、個別対応、高質接触というのを繰り返していたのです。

正直もう少しうまいやり方はあったかもしれません。また、前述のように、「ノリ」と「気合い」と「タイミング」があれば成功できるというわけでもありません。しかし、マーケティングの基礎原理に沿って、改めて活動内容を分析してみると、あながち大きく外れてはいない、十分にマーケティングの手法、見込み客開拓の手法として使えるんじゃないかというのが、私なりの結論です。保険営業においても、同様ではないでしょうか。

保険営業も同様!「地上戦」のインパクトを知れ!

これまで一言で「飛び込み」と言ってきましたが、実際には飛び込み営業にも2つの種類があります。
一つは、全く知らない所、初めて行った先に飛び込む、という営業。「こんにちは、○○不動産の今野です、社長はいらっしゃいますか」という飛び込みです。

もう一つは、電話では話したことがあったり、一度どこかでお会いしたことがあったり、はがきで定期的に情報を発信しているという先に飛び込むというもの。

私の個人的な印象としては、飛び込み営業の効果がまさに発揮されるのは、2つ目のパターンのときです。
一度どこかでお会いしたことがある、一度お電話で話したことがある、はがきで継続的に情報を発信していた先に訪問したときに、運良く社長に会えた。このときこそ、飛び込み営業の真価が発揮されるときじゃないかと思います。

あなたの保険営業を思い起こしてみてください。面識があればよりいいのですが、「電話で話したことがあるだけ」という相手も少なくないはずです。

そんな相手に飛び込みをして会えたときには、実際に会うのは初めてでも、あまり初めてだという印象を相手に与えなくて済む…既にこちらからメッセージを発信し続けているならば、場合によっては「いつもありがとう」というような形で商談が一気に前に進むということが、可能性としては少なくありません。

電話だけ、はがきだけ、飛び込みだけ、どれか1個が優れたマーケティング手法ということではなくて、上手に組み合わせていくことで、電話、はがきの「空中戦」から、飛び込みという「地上戦」をうまく使っていくと、よりよい効果が出てくるでしょう。

多くの保険営業マンがやっているように、不動産会社の営業もまた、電話をしている先、話したことがある先、一度会ったことがある先をエリアごとにすみ分けをして、アポはない社長の会社を1日かけてぐるっと回ってくる…という日を設けてもいました。これによって、少しずつながらも関係が積み上がっていくということもありあましたし、場合によってはすぐにお客さんになるということもありました。「名刺を置いてくる」という行為だけにも、大きな意味があるのです。

あなたの飛び込み営業がうまくいかない理由(失敗例)

飛び込み営業を実践したことがある方ならば、当然「お断り」をされた経験もあるでしょう。その際に「なぜ断られたか」を分析するということが、保険営業(のみならずすべての営業の)成功への近道だと思います。

私の現在の会社にも、保険営業をはじめ、飛び込み営業の人がよく訪れます。箸にも棒にも掛からずと言いますか、惨敗して帰っていく営業マンがいますが、こういった人たちのアプローチの仕方を第三者目線で見ていると、失敗の理由がよく分かります。

例えば、こちらは通常の業務で暇ではない中、それを中断させられて対応するわけです。そのときに「新しくこちらのエリアの担当になったのでごあいさつに伺いました、何かありましたらお声掛けいただければと思います。名刺交換をしていただいてもよろしいでしょうか」といった、おそらく新入社員だと思われる営業マンが来るのです。要は「自分都合の営業マン」です。

まあ、私が実際にその人に対応すると、名刺交換しちゃいますね。だって苦労しているのが分かってるから、大変だと知っているから、無碍には断れません。「名刺だけあげるからさっさとお帰り」という感じで、名刺はあげちゃうんですけど、他の女性スタッフはそのへんはしっかりしているので、スパッと断って、「要りません」です。だって「新しくこちらのエリアの担当になった」のはおたくの都合なわけですし、「何かあったら連絡が欲しい」というのもおたくの勝手なわけですし(何かあったらってそもそも何があるというの?) 。

「自分が何をやっている会社で、こんなことにお役立ちができますので」というような形で言ってくれる人はまだましです。せめてこちらにどんなメリットがあるかというのを明確に短い時間で伝えられないと、飛び込み営業はうまくいかないというふうに思います。

保険営業マンの場合はどうでしょう?
保険営業マンであれば、自分にどんな特技があって、それがいかに社長のために役に立つかということを短い時間で伝えられるようにしておかなければいけません。

そして、たとえば受付の女性が「自分のところで(話を)止めておいたらいけない」と思わせる情報を伝える、ということです。
「後で社長から怒られる」というのを嫌うのが受付の人。「なぜこんな人を俺のところに通したんだ」と怒られるのはイヤだ、というより、「なぜこの情報を俺のところに回してこなかったんだ」ということで怒られるのがイヤだ、と思わせるということです。

ここはかなりせめぎ合いの部分ですが、いかに相手の会社に役に立つ情報提供ができるかというところを、受付の人でも分かるように上手に伝えられるかどうかというのが、非常に重要なポイントです。
過去の飛び込みの営業のシーンを思い出して、どこに悪い点があったのかをぜひ検証してみてください。

私が不動産会社時代にやっていた飛び込みは、偉い人の所に駆け寄っていき「こんにちは、何々不動産の今野です、名刺交換お願いします」とこれだけだったので、相手のメリットも何もありません。何か相手にとって得になる情報を与えて名刺をもらうというよりは、〝お情け頂戴〟〝社長、お願いします!〟というような勝手な、一方的な〝懇願〟営業だったので、当然のことながら限界があります。

営業マンとしての自身のマインドの面においてもかなりダメージが多い営業スタイルだったと思いますが、何より「受付での第一声」という短い時間の中で明確なメリットを相手に伝えるということができなかった、もしくはぱっと見て一目でメリットが分かるような「営業ツール」を持っていなかった…これは大きな要素だったと思います。

「飛び込み営業の悪い例」と「飛び込みというスタイルのマーケティング的意義」、ぜひあなたの保険営業成功の参考にしてみてください。

投稿者

この記事を書いた人

【ゼロからのネットプロモーションコンサルタント】

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