『なぜ、あの人の仕事はいつも早く終わるのか?』(井上裕之:著)

最高のパフォーマンスを発揮する秘訣とは?

営業マンに「行動」が大事なのはわかっているけれど……

「成功の秘訣は『行動』することしかない」
「とにかく大量の行動をすること」
保険営業マンの間ではもはや常識、仕事をする上での大前提ともいえます。

しかし……

「行動するのが大事だということ、自分に行動が足りていないことは重々承知しているのだけど、なかなか行動に集中できない」

「やらなければならないことがたくさんあって、本当にやるべきことにたどり着かない」

という人も多いはずです。

また、「どんな行動をすればいいかがわからない」という人もいるでしょう。
どんな行動をすればいいかといえば、それはもちろん「結果に結びつく行動」です。要するに、無駄な行動をいくら積み重ねても、結果は出ないということ。必要な行動に集中することが大事なんですよね。

ところが、この〝集中〟がなかなかできない。いろんなことを考えてしまう、気が散る、様々な〝結果に結びつかない〟行動を取ってしまう、ダラダラと時間だけが過ぎていく。そうして、実のある行動が取れないままの状態が続き、仕事の成果も挙がらないわけです。

今回ご紹介する『なぜ、あの人の仕事はいつも早く終わるのか?』は、「最高の集中力を発揮して行動し、最高の結果を得る」ためのコツが書かれている一冊です。

著者の井上裕之氏は、歯学博士、経営学博士、経営コンサルタント、コーチ、セラピストなどなど、いくつもの肩書を持ちマルチに活躍しています。一般的には「歯科医師でありながら数々のベストセラービジネス書(自己啓発書)を出す作家」ということで有名です。

井上氏は、他の優秀な歯科医師が7日かけておこなう手術件数を、わずか2日で終えてしまうといいます。もちろん、クオリティは一切落とさずに、です。その結果どうなるかといえば……もちろん一流の歯科医師として成功する、平ったくいえば「稼げる」わけです。そして、スピーディかつクオリティの高い井上氏の仕事の〝秘密〟が、「超・集中状態」というものです。

最高のパフォーマンスと潜在意識

「人は極度の集中状態に入ると高いパフォーマンスを発揮できる」ということがよくいわれます。
この高い集中状態には、集中力が一定の時間途切れることなく続く「フロー」と、瞬間的な一点集中型の「ゾーン」の2種類があります。

たとえば「周りの音が聞こえないくらい集中して何時間も原稿を書き続ける」というのがフロー、プロ野球選手がホームランを打った際「ボールが止まって見えた」なんていうのがゾーンの状態ですね。

井上氏のいう「超・集中状態」とは、フローとゾーンといった区別をせず、高いパフォーマンスを発揮できる状態そのもののことです。つまりは「結果に結びつく、スピーディでクオリティの高い行動」をしている時間のことですね。

本書は、この行動を可能にするための32の心得が紹介されていて、まさに「井上氏の成功の秘密を公開」といった感じです。

「集中状態には準備が重要」「ナンバーワンだけを目指す」「周囲に人たちとの付き合い方をルール化する」など、仕事術の基本ともいえる要素に加え、井上氏が特に重視するのが「潜在意識」の活用です。人が自身で自覚できる顕在意識は全意識の4%、残り96%は潜在意識であるといわれていて、この「無自覚」の意識が行動に大きな影響を与えるといいます。

「潜在意識を活用して集中状態をつくる」というと何だか難しく感じるかもしれませんが、この本で超・集中状態の心得として紹介されている潜在意識への働きかけ方は、どれもみな「日常の心の持ち方」的なもので、誰にでもできそうなものです。

「一番成功している人は、一番働いている人」

これは本書に登場する井上氏の言葉です。本書は単純に「効率化」「時短」ものではありません。」ましてや「もっとラクして稼ごう」なんてこととは全く無縁。あくまでも「最高のパフォーマンスを発揮して行動を取る」ための秘訣を紹介しているのです。

今野 洋

この記事を書いた人

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